1784話 忘れられていた存在
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下の子たちがそろそろ眠りそうだったので、部屋へ戻ることにした。
今日は、妻たちが俺の部屋で待っている。子どもたちと寝ていないときは、妻たちの誰かと寝ているんだけどね。今日は2週間に一度の、妻たちがいっぱい集まる日なんだ。妻たちのことは好きだけど、次の日が大変だから手加減してもらいたいのだが……
聞き入れられたためしはなく、いつも全力で搾り取られている。妻たちはツヤツヤになるのに、俺だけ搾り取られて大変なんだよ!
妻たちのために、チビ神が余計なお世話で、精力を強くする加護のおかげで耐えられてはいるが、これがあるせいで妻たちに搾り取られる時間が長くなってね……
普段、朝までいたしていたのに、そのまま仕事とか言っちゃうんだよね。どれだけ体力があるんだか……改造した俺の体でも、耐えれないほど元気な妻たち。ある意味戦慄する恐ろしさである。
あ~、今日は午後から庁舎に行くって、伝えておいてくれ。午後にまとめて仕事するから……どうしても緊急のだけ、連絡してこっちに回してくれ。
体力が尽き果てている俺は、2週間に一度特別半休暇を取っている。この後に眠るためだ……あ~、シルキーたち、すまない。食事を食べてから、寝るんだったな。
シルキーたちが準備してくれたのは、精力のつく食事だ。これは、妻たちに厳命されているので、俺が何を言っても覆らない食事である。
朝からステーキやトンカツでもいいのだが、うな重やひつまぶしだけは、何故かしんどいんだよね……ウナギでもいいけど、出来れば鰻巻きでお願いできないでしょうか?
え? それだと、ウナギの量が少なくなるからダメ? 待て待て、うな重やひつまぶしと比べても、米か卵かの差だけじゃないか? 確かに米も好きだけど、卵も好きよ? 特に品種改良した、魔物と交配した鶏の卵、最強だと思うけど……
妻たちに相談してみます、か。みんな頼む!
あ、最後に精力のつく飲み物もですか? これから寝るのに、それはちょっと……飲まないと、寝かせちゃダメ? 妻たちにそんなことも言われてるの? 飲みます。飲みますとも! 今日のは結構強いな。飲んで寝れるか?
お腹いっぱい。よし、スライムたち集合! 今日は、俺のベッドになってくれ。これなら寝れるはず!
横になって、1分もかからずに寝てしまった。さすがに一晩中搾り取られたら、いくら加護があっても寝るよな。
5時間ほどで目が覚める。朝食を食べたのは早く、6時30分ほどだったので、7時には眠りについていた。12時に目が覚めると、お昼になっている。
お昼も俺は特別メニューだ。ここで、ステーキなどが出てくる。朝と昼の食事交換してもらえないかね? いや、美味いのよ。本当に美味いんだけど、順番だけなんとかなりませんかね? あ~、それも妻たちと相談してくれますか、ありがとうございます。
ガッツリ食べた後は、庁舎へ向かう。お供は、いつものメンバーと言っても問題なくなっている、ダマ・テト・ライ・ランの4匹だ。妻が誰もいないのは、今日の仕分けをするメアリーとケイティは、既に庁舎の俺の執務室で頑張っている。
隣を歩いているランを見て、こいつの毛って柔らかいんだよな……クロたちの毛も柔らかいんだけど、あっちはサラサラに対して、こっちはふわっふわなんだよ。撫でようとすると、手が埋まるんだ。特にお腹の毛は、シンラたちが隠れるくらい埋まるからな。
家猫みたいに、水に濡れると萎んで細くなるのだが、それでもクロたちより大きいんだよな。見た目はそこまで長毛種って感じじゃないのに、実際の毛の長さは……五十センチメートルは優に超えている部分があるな。
あ~、そうだな。ブラッシングするとなると、こいつが一番大変かもしれん。毛は長いし、もっふもふだしな。でも、自分の舌で毛繕いを頑張ってるから、こっちの手間はあんまりなかったりする。
毎日入るお風呂の中で、しっかりと歯磨きをしているし、舌も綺麗に掃除しているので匂いはほとんどしないんだよな。
のんびり歩いていたが庁舎に到着し、自分の執務室まで登っていく。エレベーターがないから、毎日上り下りするのが大変だ。
執務室に到着すると、俺の机には紙の書類が3枚ほど並んでいた。
おや? 俺に回ってくるもので、紙の書類ってそんなにないんだけど……何の書類だろう? 内容を確認すると、定期的な報告書の1つのようだ。
1つ目は、最近会っていないがスカルズのリーダーから、レッドドラゴン討伐とその時に出たドロップの報告書だ。大体、1ヶ月に一度ほどのペースで討伐してくれている。
2つ目は、あれ? これもスカルズだな。えっと、アルファチームとベータチームを、レッドドラゴンがリに連れ出してもいいか……だって? アルファチームにベータチームってなんだっけ?
「シュウ様、アルファチームとベータチームは、フレデリクとリーファスを占領したときに買った奴隷たちですよ。新人組と言っていた、あの子たちです。今は、ゴーストタウンの領主代行の監視兼秘書を交互にしています」
そう言われて、思い出した。あの子たちは、ゴーストタウンが稼働するときに、老ドワーフたちにつけたんだったな。でも、その子たちが、何故にレッドドラゴン狩りを?
3つ目は、今度は先ほど話していたアルファチームとベータチームからの懇願書のようだ。内容は、スカルズについて、レッドドラゴンを狩りに行きたいとの事。
「あの子たちも狩りをしたいのかね?」
「あの2チームは、ゴーストタウンにいないときは、冒険者として活動していますから、レベルも高くなり一度目の限界突破をしています」
レベル300を突破してるんだ……やりおるな。それなら、レッドドラゴン狩りに参加しても問題ないだろう。そうすると、ゴーストタウンの秘書の問題が出てくるか?
ちょっとグリエルたちの所へ行くか。
「ということで、話を聞きに来たよ」
「何がどういうことなんですか? 初めから説明お願いします」
「ノリが悪いな。えっとな、スカルズが定期的にレッドドラゴンを狩ってるのは知ってるか?」
「あ~、狩らなくても問題ないですが、時間が空いてたら狩りに行ってるそうですね」
ありゃ? こいつらには、スカルズの報告書は届いていないのか。
「でだ、その狩りに新人組、アルファチームとベータチームも参加したいんだってさ。あのチームには、ゴーストタウンの爺さんたちの監視をさせてるだろ? あの2チームが抜けても平気か、確認しに来たんだけど、分かるか?」
ガリアがタブレットを取り出して、何やら調べ始めた。
「えっと、代わりの人間は問題なさそうですね。気になったのですが、狩りのときだけですか? それとも、その2チームはずっと離れるんですか?」
「そういえば、聞いてないな。代わりの人間がいるなら、あの子たちを自由にしてもいいんだけど……本人たちに聞いてみようか。どっちでも対応できるように調整しておいてくれ」
「了解しました」
さて、仕事を片付けてしまおう。っと、その前にメアリーさんや、アルファチームとベータチームに、夕方俺の家に来るように伝えておいてくれ。
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