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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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1728/2519

1728話 魔法の使いすぎに注意

アクセスありがとうございます。

 10メートル程掘ってそれ以上掘れなくなった穴は、今度は深くではなくそのまま広く掘り始められていた。


 ここの瓦礫って何処に行ったんだろ? 全部石位の重さだとしたら、相当な量だろ。どこ消えたんだ?


 どうでもいいことを考えている間にも、妻たちは魔石爆弾を使って発破を進めている。


 こういう硬い物を爆破する時は、魔石爆弾が入るくらいの細い穴をあけてから、その中に魔石爆弾を詰めて爆発する方が効果的なんだっけ? 地面の上に置いて爆発しても、地面を爆風が走って掘る事が余りできないんだよな。


 そこら辺をしっかり老ドワーフから聞いていた妻たちは、アダマンタイト製のドリルを使って、穴をあけた所に魔石爆弾を入れていた。


 10メートルの穴の方は、側面にドリルで穴をあけて広げているみたいだな。発破は危険なのでしっかりと声を掛け合っているようだ。


 近くに来て思ったけど、この発破に使ってる魔石爆弾、ヤバいくらい音がでかいのだ。解体現場とかに行ったことないから比べることなんてできないけど、こんなにうるさいモノなのかな?


 何かをしようとすれば止められるので、様子を見ているしかなかった。


 キョロキョロしていると、俺の後ろで待機していた人造ゴーレムが目に入った。


 ん?


 そういえば、こいつらに仕事を与えるのを忘れてたな。今から穴を掘ってって言うのは微妙な気がするから、発破が終わった後に大きい穴の維持を頼むかな。


 俺が到着してから1時間程発破が続いた。そこで、魔石爆弾が尽きたので終了となった。


 直系100メートル程まで広がった一番深い穴。そこへ、人造ゴーレムを配置して、可能なら穴を広げるように指示を出す。広げられないのであれば、維持をするようにと。


 俺はそのまま拠点へ戻るつもりだったが、妻たちが俺のばら撒いた魔核が気になるとのことで、戻る前に撒いた場所へ移動する。


 特に変わった様子は見られないが、魔核が熱をばら撒いている。その範囲内に入ると、焚火の中とは言わないが、かなりの熱量だ。


 これって本当に効果があるのだろうか? 確かに熱はすごいけど、この地面が魔物の体だとしたら、なんだよな。


 ん~改めて思ったけど、範囲内に効果を及ぼすけど、それ以外に効果が全くないこの現象って物理現象としておかしいよな。範囲を指定したとはいえ、結界を使っている感じではないんだよな。


 特にすることも無いので、拠点へ戻る事へ。


 拠点の中は温いな。


 レッドドラゴンの装備につつまれているとはいえ……耐性が多少あるとはいえ……寒い事は寒いのだ。


 拠点に戻ってから何をするかといえば、俺は再度魔核を作り、妻たちは発破跡と俺がばら撒いた魔核を、カメラを通じてライブ映像を見ている。監視というか、状況を把握するためだな。


 魔核作りって疲れるな。単純作業が苦手なのもあるけど、同じ物を作るとはいえ神経を使うから、精神的な疲労が大きいな。


 追加で450個程作って、発破用の魔石爆弾も追加で召喚した。


 それを妻たちに託して、俺は休憩することにした。


 クリエイトゴーレムでも、これだけ持続的に何度も使い続けると、頭痛とかするようになるんだな。


 憑依を解いたら大丈夫かな? とか思っていたが、そんなのはまったく関係が無いとばかりに、体に戻った俺の頭を痛みが襲ってくる。魔法による疲れって、精神が関係しているのかもしれないな。


 回復魔法でどうにもならなかったので、俺は自分の部屋へ戻り寝る事にした。残っていた妻たちからは、何もするなと念を押されたのでそのままベッドに潜り込む。俺の事を心配した居残り組のスライムが、布団の間に隠れており枕になってもらったよ。


 包まれるような感じが気持ち良いスライム枕だ。


 何かあったら起こすようにお願いして、部屋を暗くした。



 苦しくなり目が覚めた。


 目が覚めたが明かりがないので、状況が全く分からない。顔を布か何かで押さえつけられており、何やら温かい。布団を顔までかけて寝た覚えも無いし、この苦しさの意味が分からない。


 苦しかったので思い切り息を吸うと、何やら覚えのある臭いだ。


 苦しいならどかせばいいだろ? と思うかもしれないが、両手とお腹にもよく憶えのある感触がな。両手を娘たちに固定されてて、お腹の上に1人いるってことは、顔の上にいるのは誰だ? という話になる。


 娘たちは俺を抱き枕のようにして寝るので、顔の上にかぶさる事はない。そして臭いも違うのだ。こういう時、ウルは左右どっちかの腕に抱き着いている娘の横にいるので、ウルでもない。


 そして臭いが指し示している答えは、シンラだ。


 どうしてお前さんが俺の顔の上にいるか分からんが、感触からするにシンラのお腹が俺の口と鼻を覆っており、両手両足で俺の顔に張り付いているような感じだと思う。


 モガモガ言っていると、誰かが気付いたようでベッドが揺れている。


 顔にかかっていた重さがなくなり、やっと息が深く吸えるようになった。


 俺の事を助けてくれたのは、ウルのようだ。俺にへばりついて寝ていた3人娘を起こして、俺を解放してくれた。


 で、何でシンラが俺の顔の上で寝ていたのか聞いてみたが、ウルたちが俺のベッドに潜り込んできた時にはいなかったらしい。そうすると、4人が寝てからシンラが来たことになる。どういうこと?


 頭痛も治まったのでリビングへ向かい、残っている妻たちに話を聞いてみることにした。


 そこで聞けたのは、シンラが俺の部屋に入りたがったので入れると、ベッドの上で寝ている俺たちを発見して、指を指したのだとか。


 一緒に寝たいのかと思い、俺の頭付近で待機していたスライムたちに預けたのだとか。そこで眠ったのを確認してから、リビングに戻ってきたらしい。そのシンラがなんで俺の顔の上に?


 付いてきたスライムたちに目を向ける。


 いつもと変わらないプニプニ感を醸し出しながら佇んでいた。


 それでも俺はずっとスライムたちのことを見る。シンラだけではあの位置に来れないだろうと予想して。


 俺の視線に負けたのか、ゆっくりとリビングから廊下へ出る扉と、リビングから庭に出る窓へ移動を始めた。


 逃げる前に何匹かのスライムを捕獲する。原理は分からないけど、スライムたちって情報を共有出来たりするみたいなんだよね。


 俺だけで問い詰めても効果がないので、ミーシャたちに手伝ってもらう。


 俺も言われたら1週間は落ち込む最終兵器【嫌いになるよ!】バズーカだ。


 特にウルが俺の事を心配してくれて、ミーシャたちを説得してスライムたちの尋問に、この最終兵器を使うことをにおわせたのだ。


 そうすると見る見るうちに、物理的に縮んでしまった。それだけ恐ろしい兵器なのだ。


 言葉はしゃべれないけど、文字ボードを使ってある程度意思疎通はできるので、聞いてみた。


 途中で起きたシンラが俺のお腹の上で寝ていたミーシャを羨ましがったようで、首の位置にシンラを乗せた所、顔をよじ登ってあの位置に落ち着くと寝てしまったのだとか。


 顔に乗せたのがスライムたちじゃないということは、ぎりぎりセーフだな。悔しいが、今回はお前らに罪はない様だ。


 釈放!


 そしてシンラよ。何で顔の上で落ち着いてしまったんだ?


 謎は解けないまま、ミリーたちの苦笑が耳に届く。


 微妙な空気のリビングにブラウニーの1人が飛び込んできた。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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