1685話 精神が持たない……俺の
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俺は今、5回目の哀れな羊たちが連行されてくる様子を、穴の下を整備しながら見ている。俺の周りには通常サイズに戻った聖獣、ダマ・シエル・グレンの3匹と、リバイアサンのシリウス君が5メートル程のサイズになって護衛している。
この位なら倒せると勘違いした連れてこられた兵士たちは、一瞬で命の灯が消えた。しかも、10人同時に死んだのだ。そのおかげで見ていた兵士たちは、突っかかってくることは無いが、新しく連れてこられた350人程の中には、命を無駄に散らしたものも多い。
あ、その襲ってきた兵士たちの中に、オリバー・ジャック・オスカーに連れてこられた兵士たちは、含まれていなかったよ。おそらく完全に心が砕けていたと思う。あの3匹、特にオリバーが連れてくる兵士は、最低でも3人が尻を押さえており、ジャックとオスカーは最低でも2人ずつが尻を押さえていた。
俺が好きにすればといった結果、本当に好きにして戦場で遠慮なく、つまみ食いを敢行しているそうだ。本当によくやるな。2陣から尻を押さえている兵士が50人位いたからな、ホモークも半分くらいがつまみ食いしているみたいだ。
つまみ食いできていないのは、連れてくる兵士を捕まえるのに時間のかかっている、ホモークやホモゴブリンたちらしい。修行が足りんとオリバーたちに一喝されていたな。
修行って何よ。戦場には女兵士もいるようなのだが、誰も連れてきてないな。後は、違法奴隷とされていた女性の冒険者たちだが、まだ本陣に攻め込むわけにはいかないので連れてこれていない。非戦闘員もいるので、その人たちは別に捕えておかないといけないので、せっせと整備をしているのだ。
いくら敵の女性兵士とはいえ、この無法地帯に放り込まれたらどうなるか分かったもんじゃない、それに別にしておかないと、追加で呼び寄せたオークたちが対応できないからな。
敵軍の兵士が怖いってわけじゃない。ホモークとオークには上下関係がハッキリとあり、オークたちは絶対にホモークに逆らうことが無いのだ。そんな上位の存在が見えるところにいたら、オークたちも仕事をしにくいだろ? だから、オリバーに頼まれて整えているところなのだ。
最近知ったのだが、オークは繁殖するために人型の女性を攫っていると思っていた。実際に過半数の野良のオークはその通りなのだが、うちのオリバーの下、正義の断罪者の懲罰部隊にいるオークたちは、行為そのものを楽しんでいるらしい。
そのせいか、相手を孕ますことはないのだとか。出るのは精子の入っていない体液なんだとか、謎生物過ぎる。
野良のオークは、繁殖のため孕ませる以外にも、性欲を満たすために犯していることもあるらしいが、性欲が有り余っているために、相手を壊してしまうことが良くあるらしい。
うちのオークたちは、回復魔法が使えるからな……いや、オークたちだけでなくホモークもホモゴブリンも、無駄に回復魔法のスキルが高いからな。
こいつらにかかると、精神が先に壊れるか快感が勝り虜になるかの2択だとか、虜になるやつらもいるんだな。正直ドン引きだぜ。
っと、げんなりしている場合じゃない。さっさと仕事を終えねば、無駄に死者が増えるな。
死体の処理は無理を言って、スライムたちにお願いしている。今日は戻ったらブラウニーたちに、ご馳走を食べさせてもらおうな。味覚は無いと言われているのに、美味いものと不味いものは普通にわかるんだよな。ちなみに、人間の肉は不味いらしい。
こいつらって睡眠が必要ないのに寝るし、この位はあり得る範囲なのだろう。
整備が終わる頃には、3500人程。十陣までが到着していた。時間は、そろそろ夕食だな。
それにしても、拡張も一緒に行っていたのでめっちゃ時間がかかったな。一番時間がかかったのは、お風呂だな。
することをすれば汚れるので、綺麗にする場所が必要になってくる。それだけなら特に問題は無かったのだが、個人で使える風呂を1匹と1人で入れるのがほしいとのことで、数を作らなきゃいけなくて時間がかかったのだ。
いたした後に相手と、一緒にお風呂に入るまでが仕事! だと主張されたよ。遠足は帰るまで! と昔、学校で言われたのを思い出したな。
あっ、普通の戦争ならここで終わるのだが、これは別勢力が介入して本来の戦争ではなくなったので、昼夜構わずにこちらは攻め続けることになっている。
ここまでされれば逃げ出す兵士もいると思うのだが、逃げ出す前にシリウス君が本来の姿に戻って、逃げられないように、深さ50メートル幅50メートル程の溝で俺たちの陣地を除いて、C字のように囲ってしまったため逃げられないのだ。
魔法で何とか逃げようとすれば帝国の騎獣たちにつかまり、降りて何とか逃げようとすればスライムたちに追いかけられ、俺たちの陣地を突破しようとすれば、罠と冒険者たちに阻まれる。本当に逃げ道がない。
一言言っておくと、一番働いているはずのホモークとホモゴブリンたちが一番元気なのは、欲望に忠実ということだろうか? この戦争の参加に当たってダブルの冒険者たちから、5人までお持ち帰りOKの許可が出ているので、つまみ食いをしながら吟味している。
そのためか、元気が有り余ってるんだよな。早ければ明日中には、敵兵全員が穴の底に収容される勢いだ。
こいつらの管理は、俺には無理だ。オリバー! 過ちを起こさないようにだけは注意しておけよ! 後、お前ら! 俺の後ろから近づくなよ、殴り倒すぞ。尻がキュッとなるからマジ止めろ!
スライムたちに周辺を固めてもらい眠りにつく。
次の日の朝、すでに10000人以上が穴の中に収容され、残すところ兵士は負傷兵を含めた5000人程だ。非戦闘員はおそらくだが、戦闘することなく連行されてくるだろう。
捨て駒でも国ではそれなりに強い兵士たちであっただろうが、その兵士たちがなす術も無く捕まえられ、中にはその場で犯されている姿を見れば、恐ろしいが抵抗もできないだろう。後方支援の非戦闘員の大半は、無理やり連れてこられた一般人だと判明しているので、手荒な真似はしないように厳命している。
もちろん、犯罪の称号が付いていれば、非戦闘員であっても処罰対象だけどね。
よし、この調子で頑張れ!
おい、そこ! 後ろから近付くなって言ってるだろ! ハリ倒すぞ!
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