表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1663/2519

1663話 強敵だった

アクセスありがとうございます

 最終日の3日目、第1試合は、シュリだった。


 物理戦闘においては、俺たちの中でトップだろう。最近はレイリーの爺さんにも勝ち越しているのだとか。力と速度に技術が追いついてきて、レイリーでも勝てなくなっているようだ。


 そんな相手に大薙刀1本で対抗しろとか、無理すぎんだろ。


 バトルフィールドに転送されて相対しているシュリは、片手剣と言うには大きすぎる剣、大剣を片手に持ち大盾を左手に持っている。大剣はシュリの身の丈程の長さがあり、大盾は簡単に全身を隠せるほどの大きさだ。


 一対一でここまで重装備をするのは普通ありえないのだが、シュリの力からすれば多少重たい武具を装備している感覚だとか、本当にやべえな。


 チビ神がノリノリで試合開始の合図をした。


 大盾を前に構えているシュリの体はほとんど見えない。武器である大剣と顔と右腕くらいしかまともに見ていない。


 しばらく観察してみたが、攻撃してくる様子は見られない。こっちから攻める必要があるか?


 武器の長さとしては俺の大薙刀の方が長いのだが、それでも2メートルちょいしかない。持ち方によっては、シュリの大剣とたいして射程範囲が変わらないのだ。


 さて、どうするか……


 全力で攻撃をして、出方を探るか。


 様子を見ながら肺の中の空気を吐き切る。大きく息を吸い、余分な空気を吐いてから息を止め、地面を強く蹴る。


 まずは全力の一撃! 体を回転させ横薙ぎに大盾に叩きつける。


 こんな攻撃でシュリを動かすことができるとは思っていなかったが、まさか弾き返されるとは思わなかった。


 弾かれた事による思考の停止を狙われ、大剣が片手で振られたとは思えないほどの速度で、空気を切り裂きながら俺の左肩へ迫ってくる。


 振り始めを認識できていたので、思考が停止していても体を動かすことができた。


 大薙刀を引き戻し柄を滑らせるように移動させ、攻撃をそらせることに成功する。


 地面に少し埋まった大薙刀を利用して距離を取る。


 全力で攻撃したのに受け止められるわけではなく、弾き返されたんだけど……どうしろって言うんだ? 弾かれたってことは、インパクトの瞬間に合わせて、大盾を突き出したってことだと思うんだよな。


 突きをしたところで大盾の所為で狙える場所がないしな。ということは、スピードでかく乱するしかないか? シュリ相手に?


 試してみるしかないよな。


 俺は大薙刀を下段に構えたままシュリの周りを回り始める。距離を縮めたり離したり、スピードに緩急をつけたり、逆回転を交えてみたりして様子を探るが、俺の位置に合わせて体を向ければいいので、攻められるイメージが湧かない。


 やっぱり大薙刀縛りじゃ、シュリとまともに打ち合える気がしねえんだよな。


 魔法が使いたい。


 そんなことを考えてステップを踏んでいたら、俺が近付くステップに合わせて突進してきたのだ。大盾を前に構えたまま、一直線に俺の着地地点へ向かって来た。


 大薙刀を何とか大盾との間に入れ防御に成功したが、シュリはすでに二撃目を準備していた。


 大盾に弾かれ俺は浮いている状態で、シュリの大剣による横薙ぎが襲って来た。大盾よりは余裕をもって大薙刀の柄を大剣の軌道に持ってくることができたが、踏ん張れない状況でシュリの全力攻撃を受ければ、結果は火を見るより明らかだった。


 大剣を叩きつけられた俺は、吹き飛ばされていた。


 そしていやらしいことに、シュリの横薙ぎは気持ち下側から振り上げるように振り抜かれていたので、着地する間もなく更に打ち上げられた形になる。


 シュリが壁に飛ばされる俺の軌道を読み、既に待機している。あ~これヤバいやつだ。


 俺に向かって跳んで、大盾をしたから殴り上げるように攻撃をしてくる。


 俺は体を捻り盾に着地して、足を使い勢いを殺そうとしたのだが、蹴ろうとした瞬間にシュリは大盾を手放しており、力を入れた俺の足は大盾を蹴飛ばして落としただけだった。


 シュリは大盾に隠れながら次の攻撃を準備しており、両手で持った大剣を俺に向かって振り上げていた。


 これも何とかガードできたのだが、踏ん張れない状況でシュリの力で大剣を振り上げられれば、抵抗もできずに真上に打ち上げられた。


 俺の体は30メートル位飛ばされたのではないだろうか? シュリが小さく見える。


 まさか自分が格ゲーみたいに、空中コンボをくらう事になるとは。


 何とか五撃目までは防げたのだが、武器が耐えきれずに破壊され試合終了となる。


 転送された俺は、やっぱり勝てなかったな。と悔しい思いをしていた。


 次はサーシャで避けタンク、速度を生かした戦いをしたのだが、大薙刀の連撃の重さに耐えきれず敗北。


 ソフィーは直接打ち合うことはせず、シーフらしく飛び道具も併用して、時間いっぱい戦い引き分け。レミーは全力で打ち合い敗北。メルフィはまだ体が出来上がっていないため、俺の全力に耐えきれずシュリの戦闘の反対の状況になり敗北。


 これで妻たちとの戦いは終了した。後は、従魔たちと戯れ程度の……と思っていたがあまかった。


 クイーンハニービー・黒スライムまでは良かったのだが、ハク・バッハ・四大精霊からメイ・最後にメグちゃんが出てきたのだ。


 前2つは余裕で勝ったのだが、ハクとは……飛ぶ相手に攻撃手段のない俺は、20分攻撃に耐えて引き分け。バッハにはブレスを何度も撃ち込まれ敗北。メイは魔法戦だったのだが、すべてを弾き返され時間いっぱいまで頑張ったが引き分け、実質負けだな。最後のメグちゃんに関しては圧倒的に負けたよ。


 リバイアサンに関しては、ガチで戦っても勝てる気がしねえんだよ! 聖国から攻めてきたトリプルの冒険者ってどれだけ強かったんだよ。水中で良く溺れ死ぬまで耐えたよな。


 とりあえず、全試合が終わった!


 帰る準備を始めようとしていたら、転送の兆候があり、気付いたらバトルフィールドに転送されていた。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ