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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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1647話 サッカー体験!

アクセスありがとうございます。

 暇だ暇だと言ったからといって、忙しくなることもなく平和な日々が続いている。


 そんな今日は、学校に来ている。マイワールドに作ったディストピアの関係者のための学校だ。


 久々に学校に来たのだが、見覚えのある子がちらほらいた。初めはディストピアで見かけた子なのかと思ったが、声をかけられて思い出した。


 孤児院の子たちだったのだ。どおりで見覚えがあったわけだ。でも、思い出せなくてすまんかった。俺が知っている頃より大分大きくなっていたから、言われて改めてみれば面影でやっと思い出せたわけだよ。


 そんな俺がどうして学校に来ているのかと言えば、サッカーを教えるためだ。俺はサッカー少年ではなかったが、小学校の休み時間に友達と遊びでやったりしていたくらいであるが、サッカーを知らない子どもたちに教えるくらいなら問題ないだろう。


 一応、3日前に話をもらってからサッカーの試合の動画をみたのだが、試合をみても教えられないことに気付いて、指導用の動画を見て初めに教えることを覚えてきたのだ。


 まぁ、その指導用の動画を見て納得したが、ボールを蹴ることを楽しむところから始めよう、と言うことだ。


 学校の授業の一貫で行うのであって、子どもや親が望んでサッカーの選手を目指しているクラブではないので、この辺からやるのがいいだろう。


 楽しめなければ、サッカーを続けたいと思う子どももいなくなるからね。


 ということで、お昼前の体育の授業にコーチみたいな立場で参加している。


 各学校に配布したのは、サッカーボールは50個ずつだ。特に何かを考えたわけではないが、これくらいあれば多分問題ないだろうという適当な考えだ。


 挨拶をしなくても俺のことは知っているので、自己紹介の必要はない。俺はみんなのことを知らないが、俺には鑑定のスキルがあるので名前は問題ない。


 まずは、ゴールに向かって蹴ることを行わせてみた。蹴り方は様々だが、ゴールに入った子はみんな喜んでいる姿が見られる。反対に入らなかった子たちは、もう1回とお願いする姿が見られた。


 うんうん、よくわかっていないだろうが楽しんでいる様子だな。


 俺は何度かみんなに蹴らせてみて、何となく楽しいことを感じてもらった。


 そして今度は俺が蹴ってみることにした。本気で蹴れば、おそらく漫画みたいにボールが壊れてしまうので、チビ神に前の対価として奴隷の首輪みたいにステータスに制限をかける魔道具を作ってもらったのだ。


 まぁ、ステータスに制限をかけているとはいっても、力が大幅に制限されて動きづらくなるだけだ。


 なんとなく指導用の動画を見て、フリーキックの仕方を一応覚えてきている。もちろん、マイワールドに専用で用意したサッカー場で練習してからきている。


 俺って、そこまでサッカーが上手かったわけでもないが、この世界に来て力以外にもステータスが上がったためかそこそこ上手いくらいにはボールを蹴ることができていると思う。フリーキックであれば多少カーブをかけることができるくらいだけどね。


 少し角度をつけた、ペナルティーエリアのちょうど角の部分にボールを置いて、逆サイドのゴールポストの隅を狙うように蹴ってみた。


 プロの選手みたいに速い球ではなかったので、俺の蹴ったボールはゆっくりとカーブを描きポストに当たって、そのまま俺の所へ戻ってきた。俺は気まずくなってしまったが、子どもたちはボールが曲がったことが分かったため、すごい興奮して俺のもとへ駆け寄ってきてどうやったのか聞いてきた。


 ボールに回転をかけて曲げたんだよと説明したが、何で回転すると曲がるのかを理解できておらず首を傾げている。もうちょっと説明しようとしたが、回転をかけると何故曲がるのかを俺も説明が出来なかった。何で曲がるんだ? 空気抵抗変わるせいか?


 もし空気抵抗だったとしても、なぜそうなるか聞かれるとやはり説明ができないので、回転をかけるとその方向に曲がるということだけ覚えてもらった。


 それにしても、小学校にある軽いサッカーボールではなく、試合に使われる正式なものを使っているのに軽々と蹴ってるな。小学生が、高校生にせまる勢いでボールを蹴ってるのだから、制限がかかってても、この世界の人間は全体的に身体能力が高いんだな。


 シュウは理解していなかったが、この世界の人間は確かに地球に比べれば、潜在的な身体能力は高いのだが、それはしっかりと栄養を取り鍛えればなのだ。


 この世界では栄養の概念も無く、満足に食べられないことも多い。それでも力がないと死んでしまうし、家の手伝いもできないので、無理やり強化されている形に近いのだ。


 キーパーがいないゴールに向かって、次々にボールを蹴っている姿を見て、少し考える必要があるのではないかと考えていた。


 プロテクターを身に付けさせた方が良いのではないか? と思い始めている。結論とすれば、力以外にもステータスの恩恵で強くなっているので、余計な考えなのだがシュウは気付いていない。


 1時間ほどボールを蹴るのを楽しんだところで、授業終了のチャイムが鳴った。これからお昼なので、子どもたちはウキウキである。


 俺は家に帰ろうとしたのだが、子どもたちに捕まって一緒に食べることになった。


 子どもたちは、お昼のメニューを知っているので一緒に食べたいと言ったのだろう。ディストピアの学校で人気の特製焼きそばが今日のお昼のようだ。


 みんな山盛りに焼きそばをお皿に乗せてもらっている。いつも多く作っているのだが、焼きそばの日は余ることが少ないのだとか。気持ちは分かるぞ。この焼きそば美味いもんな。


 俺も子どもたちの輪の中に入って、一緒に山盛りの焼きそばをモリモリと食べて、サッカーの話を聞いてみた。


 概ね、楽しかったようなので、今度は蹴り方なんかも教えてみるかな?

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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