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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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1640話 報告会

アクセスありがとうございます。

 結局俺は、高跳びに適した魔物を探すことが出来ずに、バザールと綾乃に頼ることにした。


 俺たちは、お互いの成果を持ち合って、報告会を行っている。


 俺の研究成果、400メートルと800メートルは、猫系の魔物でも一番速かったバトルキャット。1600メートルと3200メートルは、ヌートリオという牛系の魔物だ。12000メートルと20000メートルと40000メートルは、おなじみにウォーホースを連れて来た。


 バザールも、3200メートルまでは似たり寄ったりの魔物だった。


 だけど、12000メートル以上は系統が異なった。


 俺は馬系の魔物だったのだが、それに対してバザールは、ナイトメアギャリッジという馬と馬車で1つの魔物という変わったタイプのを選んできた。


 走らせてみた結果、ナイトメアギャリッジは長距離では圧倒的だった。速度的にはウルフより圧倒的に上で、ペース配分もクソも無かった。


 簡単に言えば、ナイトメアギャリッジはアンデッドなので、持久力という点に関しては疲れを知らない上に、呼吸の必要も無いので初めから最後まで同じスピードで走り続けれたのだ。


 俺のウルフ系はバランスがよく機動力が高いので、もし森の中での障害物競走なら最速だろうが、平面となるとナイトメアギャリッジには遠く及ばなかった。


 それでも、短距離・中距離のくくりとなると猫系・牛系の魔物が速かったのだ。


 で、綾乃の持ち込んできたワータイガーだった。ワータイガー、猫科の顔に人間の胴と腕に、二足歩行に適したサイズの猫科の足を持っていおり、全身が虎柄の毛が生えている魔物だった。綾乃に関しては、すべての距離がこいつだけだったのだ。


 綾乃だけは、毛色が違った。確かに早かったのだが、それはスキルによって得た速度と持久力だったのだ。


 どういうことかというと、綾乃は速い魔物を探すのではなく、速度に関するスキルを持っている魔物を探していたのだ。覚えさせるのはルール違反だが、元々覚えているスキルを強化する分には、ルール違反にはならなかったのだ。


 その結果、400メートルと800メートルは俺の連れて来たバトルキャット、1600メートルと3200メートルはバザールの連れて来たポッピングガゼルという、ガゼルをそのまま倍くらいにした魔物だ。


 12000メートルと20000メートルは、綾乃の連れて来たワータイガーで、40000メートルはバザールの連れて来たナイトメアギャリッジに決まった。


 ワータイガーがいくらスキルで強化されていたとしても、最高速度が若干速いくらいで30000メートルを超えたあたりで全速力で走れなくなるみたいで、ずっと最高速度を維持できるのはナイトメアギャリッジだった。


 ちなみにスキルを持っていて、魔法も使える俺の場合は、当然こいつらより余裕で早かった。スキルとか以前の問題で、レベルに差がありすぎるからな。


 この結果を受けて俺とバザールは、考え方を改めた。元々持っているスキルに注目する、という部分をピックアップして、魔物をもう1回探すのもいいかもしれないと考え始めていた。


 次に幅跳びだったのだが、俺はウルフ系の魔物、バザールはアンデッドでも骨でできている、ボーンアニマル(ウサギ)という魔物、綾乃はワーラビットというワータイガーのウサギ版を連れて来た。


 これに関しては、バザールが連れて来たボーンアニマル(ウサギ)が圧倒的だった。軽く30メートルくらいは跳んだのだ。立ち幅跳びをさせてみたところ、18メートルも跳ぶことができた。


 これは体が骨だけで軽いのに力があるので、ここまでの記録を出せたのだろう。俺が連れて来たのは20メートル程で、綾乃の連れて来たワーラビットは15メートル程だった。


 ワーラビットは跳躍のスキルを持っていたのに、思ったより遠くに飛ばなかったな。


 最後の高跳びは、俺はゴブリン。バザールはスプリングラビット。綾乃は、ワーラビットだった。


 どうやら跳躍系はウサギ系統の魔物が強そうだな。


 3匹で競わせたところ、スプリングラビットが3メートルちょっと、ゴブリンの記録が少し伸びて3メートルちょいほど、ワーラビットは7メートルを超えていた。跳躍のスキルは縦に飛ぶのに役立つのかね?


「つかバザール! お前のスプリングラビットより、幅跳びで使ったボーンアニマルの方が明らかに高く跳んでるだろ! 何で、こっちを出したんだ?」


「……?」


 バザールは理解していなかった。


 ボーンアニマル(ウサギ)は、幅跳びで30メートルを軽く越したのだが、その際俺たちの背丈の3倍近くは高く跳んでいたのだ。その部分だけを切り取ると、スプリングラビットの方が低い。


 そう説明すると骨の姿だったため、物理的に顎が外れてしまった。こいつ、言われるまで本当に気付いてなかったようだな。


 それでも、ワーラビットには勝てなかったので関係ないんだけどな。


 これで、一応暫定的な出場選手(魔物)は決まったな。一応、スキル持ちの魔物を俺とバザールは探してみることにした。


 綾乃には、この魔物たちの訓練をしてもらうことにした。1匹だけだと間違ってスキルが生えてきてしまうかもしれないので、10匹ずつ程召喚して任せることにした。


 今日は、軽く話し合って家に戻った。


 まだ早い時間だったので、スキル持ちの魔物のことを考えていたのだが、娘たちが俺の部屋に突入してきて、部屋から連れ出されてしまった。今日は考えるのを止めて、娘たちと遊ぼう。


 おい! フブキ! 俺の部屋にいないと思ったら、娘たちの所にいたのか!


 俺の部屋にいるフブキがいないから、どこかに出かけたのかと思ったのだが……もう、子どもたちの部屋に入り浸っていたようだ。


 そしてシンラなのだが、座っている俺の近くに来て、俺の膝をポンポンと叩きグッジョブ! と言わんばかりの顔をしていた。


 そんな顔をしているように感じた理由は、プラムとシオンがフブキにベッタリになっているからだ。寝るときは相変わらずだったようだが、起きているときはフブキに突撃しているみたいだ。


 お前の負担が減ったようで何よりだ。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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