1622話 メグちゃんへのご褒美
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「じゃぁ、出発しますか」
今回のメンバーは、俺にウル・ミーシャ・スミレ・ブルム・プラム・シンラ・シオンの子どもたち7人、子どもたちの母親、ミリー・カエデ・リンド・ピーチ・ライラ・マリーの6人、他の奥さんは、キリエ・マリア・ソフィー・レミーの4人、そしてメグちゃんの18人と1匹……じゃなくて2匹だった。
よく見たらプラムがメグちゃんを抱いているように、シオンもシリウス君を抱いていたのだ。抱かれているというよりは、腕に巻き付いている感じだろうか? それに抱き着いている2人だな。
プラムとシオンは、抱き着き癖でもあるのかね? もしそうなら、俺にも抱き着いてくると思うのだが、最近この2人は俺に抱き着いてこないんだよな……俺にはミーシャたちがいるからいいけど、頭突きや蹴りは心が痛いから止めて!
シリウス君は、メグちゃんに連れてこられたか、一緒にいた娘たちに拉致られたかのどちらかだろうな。自分から行くって言いだすタイプじゃないだろうしな。
出発すると言っても、地球のように車に乗ってとかではなく、ゲートで一瞬の移動である。
「さて、到着したな。まずはテントから建てようか。建てるのは、俺とウルたちで前みたいに建てよう。他のメンバーは、火の準備とかお願い」
今日は、同時に何種類もの調理を行うので、それに合わせた火おこしを妻たちにお願いする。ピーチたちは下の子たちの様子を見ることになるけどね。
何度もキャンプに来ているので、娘たちもテントを張るのに慣れてきている。始めは、道具の使い方もわからなかったが、今では声を掛け合ってテントを建てている。
身長は平均的だが、大人に比べれば小さい。そんな娘たちでも問題なく建てられるテントってすげえな。力はステータスのおかげで高いので、力を入れ過ぎて壊さないかが心配になるけどね。
1時間もしないうちに娘たちだけで、5つのテントを完成させた。ファミリータイプの大きい奴だったのに、早く建てたもんだ。これは、メーカーを褒めるべきだろうか?
次に調理場になるエリアに耐火性のタープを建てていく。こればかりは、ある程度高い位置に張らないといけないので、娘たちだけでは無理だった。指示をして木の枝にロープを投げたり、ちょうどいい傾斜になるように調整する。
今回のキャンプエリアは、ファミリータイプのテントを建てるスペースがある程度には、木同士が離れている場所なので、タープを張る際には木を利用している。
天気は調整できるが、キャンプの時は絶対にいじらないと断言しているので、雨が降ってきてもいいようにタープを張る必要があるのだ。煙の抜け道もしっかりと作って、テントと同じ数の5枚のタープを張った。
テントにもついているDPで魔改造したタープを利用すれば、18人と2匹がゆったりと過ごせる空間が完成する。
俺たちがテントとタープを建てている間に、ブラウニーたちが準備してくれた丸焼き(あとちょっと焼くだけ)を焼き始めていた。
ブラウニーたちは、キッチン馬車を持って来てその中で、俺たちが作る以外の物を作ってくれている。栄養バランスが悪くなると、シルキーに怒られるからな。ちなみに、俺の栄養バランスではなく、娘たちの栄養バランスがだ。
「準備はいいか? まず初めに、思い思いにミックススパイスを調合しよう! ミーシャたちはお母さんと、ウルは俺と一緒にやるぞ。メグちゃんとシリウス君は俺のとこに来て。ミックススパイスが完成したら、ラムクラウンから作るからな」
数十種類のスパイスをブラウニーたちが準備してくれている。ニオイや味を確認しながら混ぜていくのだが、メグちゃんは比較的シンプルな味付けがいいようで、3種類ほどしか混ぜていない。それに対してシリウス君は、カレーに使うスパイスを中心にたくさんのスパイスを混ぜた。
自分の分とウルの分も作って、瓶に詰めていく。
次に、まだ切り離されていないラムチョップを2つ準備する。俺と娘たち4人なので、10個あるのだが……
まずは骨の付いている側を上になるように、寝かせた状態で並べ味付けをする。そして2つの接点を鋼線でくっ付ける。服を縫うときのように、肉に鋼線を刺してくっ付ける。
次に骨の付いている側が外側に来るように、ラムチョップを筒型にしてまな板の上に立たせる。その状態で鋼線で縫い合わせていく。
完成したものを火の上に吊り下げて、2時間ほど放置したら完成。
次に取り掛かったのは、ローストビーフだ。5種類の部位を使うため、結構時間がかかる。娘たちも同じように1人1個ずつ作るので、俺たちだけで合わせて25個もローストビーフを作ることになる。余っても保存できるから問題ないし、ブラウニーたちが上手いように処理してくれるからな。
メインのお肉に軽くした味をつけて、お肉に合わせたダッチオーブンに入れていく。隙間にいろいろな野菜を敷き詰め準備完了。これを5つ作る。
今回使うダッチオーブンは重ねられるタイプで、蓋の上に炭を置き重ねていく。5段にするとさすがに危ないので、3段までにしている。
次に鳥を1匹丸ごと使ったビア缶チキンだ。グリルで焼こうと思ったのだが、現地にきて少しひねりを加えた。俺たちなら、グリルを持ち運べるので問題ないが、普通はそうじゃないよな。ということで、まず土魔法で植木鉢を作っていく。
中に入れるので、持ってきた鳥が1匹入るサイズの鉢だ。
2つを合わせると、中に閉じ込められるような形になる。下になる鉢には底上げするように網を置いて、その上にビールを入れたビール缶代わりの筒を置き、ミックススパイスを塗り込んだ鳥をぶっ刺して炭の上に置く。
今回作る料理は、基本的には放置系の料理だけだった。
俺たちが調理している間も、メグちゃんとシリウス君は色々と食べている。子牛と豚の丸焼きを切り分けないで、そのままかぶりついている姿にはみんなで笑ってしまった。
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