1546話 子どもたちの異能
アクセスありがとうございます。
あれから度々下の子たちが俺の部屋に襲来してくる。何が気に入ったのかわからないが、頻度が多かったのでピーチたちも心配というか、どうしていいか悩んでいた。
なので、俺の部屋にあるものを子ども部屋にも置いてみた。
「シュウ君の部屋に置いてあるものを持って来てもダメみたいね。何が原因なのかしら? あの部屋がいいのかな?」
「なんだろね。子ども部屋にいると、外に出たがるんだよね? それで毎回俺の部屋に行くのは大変だよな。俺の部屋というよりは、趣味部屋にすぐ移動するから、あの部屋が好きなのかな?」
「それはあるかもしれないわね。なんて言っても、シュウの血を受け継いでるわけだしね」
カエデが茶化すようにそう言ってきた。
「あの部屋は、子ども部屋からも近いから、入れるようにしようか? あの部屋に置いてある本とかは移動させて、新しい場所においておけばこの子たちが入っても危険はないよな?」
趣味部屋で下の子たちの面倒を見ながら、親の俺たちは会議をしていた。シンラはよくわからないが、人間をダメにするビーズクッションが気に入ったようで、ここに来るなりすぐに乗せろと要求してくる。
プラムとシオンは、一通り部屋の中を歩き回ったらシンラの横に寝かせろと要求してくる。
そして、不思議なことにこの部屋では、シンラが2人にくっつかれても嫌な顔をしないのだ。理由はわからんけど、本人が嫌がっていないならここを子ども部屋にするのもありなのでは? という話になったので、俺の荷物を移動させて子ども部屋パート2にしようかという感じである。
まぁ、この趣味部屋ってかなり広いから、子ども部屋のすぐ下まで繋がってたりするんだよな。だから簡単に改装ができるという利点もある。
DPによる改装なのですぐに終わった。
下の子たちには、自分たちの部屋から趣味部屋に行けるようになったと教えたつもりなのだが、なぜか廊下を通って俺の部屋を通過して趣味部屋へ入ってくる。なぜ遠回りする必要があるのだ?
荷物は全部移動したけど、見た目が変わるといけないと思って、ダミーの本はセットしてある。
2~3日はよかったのだが、4日目以降になると下の子3人が部屋の中をくまなく調べ始めたらしい。そして何に怒っているかわからないが、あーだーあーだー言いながら床を叩くらしい。
それに困ったピーチたちが、俺の新しい趣味部屋にプラムたちを連れてくると、今までの暴れっぷりが嘘のように静まり、満足そうな顔でクッションに3人で埋まる姿が……
「これはあれね。シュウ君が普段使っているかいないか、この子たちには何故かわかるのかもしれないわね。それで2~3日はよかったけど、4日目以降はシュウ君の気配がなくて、暴れていたのかもしれないわね。その場にいなくても、何か感じ取ってるのかもしれないのかな?」
ミリーが3人の様子をみて、首をかしげながら意見を述べる。
「「「えっ?」」」
それに反応したのは、ミーシャ・スミレ・ブルムの3人だ。
「えっ?」
3人の反応にビックリしてミリーが、疑問形を疑問形で返してしまった形になった。
「おかーさんたちには、とーたんのニオイわからないの?」
「ニオイくらいは解るけど、部屋のニオイなんて、染み付いてるものだから判断できなくないかな?」
「何言ってるの? とーたんが毎日使ってる布団ならともかく、趣味部屋は使ってないとニオイが変わるからすぐにわかるよ!」
大人陣、ミーシャの発言を聞いて全員が唖然とする。ミーシャの左右で、スミレとブルムがそんなこともわからないの? みたいな顔をしている。ちなみに、ウルはこっち側で一緒に首をかしげている。
どうやら、俺の血を受け継いだ子供6人は、俺のニオイを嗅ぎ分けられるらしい。2~3日使ってなければ、ニオイが変わるってどういうことかよくわからんが、判断できることは間違いないようだ。
「そういえば、暴れてるときにシュウ君のベッドの近くを通ったら、3人ともベッドに乗せてほしいみたいな感じで指さしてたっけ?」
記憶を掘り起こしたピーチが、首をかしげながらいった。
「本当のところは解らないけど、シュウのニオイって落ち着くのは解る気がするな」
最近はなりを潜めていたカエデのダメ発言が久しぶりにと思ったら、ミーシャたちだけでなくウルも、他の妻たちも頷いていた。
俺のニオイってそんなに落ち着くのか? いや、それよりも、俺ってそんなにクサイのか? まだ加齢臭がするような年じゃないけど、脇がクサイとか?
「シュウ……いろんなところ嗅いでも自分じゃわからないと思うわよ」
カエデに突っ込まれて、必死に服のニオイを嗅いでいた俺は、みんなに笑われてしまった。
「でもさ、ニオイで落ち着くのは解ったけど、それって結構強いニオイがしてるってことだろ? 布団とかもブラウニーたちが干してくれているのに、そこまでにおってるのか?」
「なんて言ったらいいのかな?」
「お日様のニオイみたいに、ポカポカした感じとか?」
「「ムーちゃん! それだ!」」
ミーシャとスミレが、ブルムの発言を聞いて激しく同意していた。
「シュウ君がクサイわけじゃないのよ。独特のニオイというと語弊があるから、香りって言い換えた方がいいかもしれないね。その香りは、家族みんなが落ち着く香りってことだと思うわ」
いまいちわかっていない俺に、ミリーが話をまとめてくれた。けど結局それって、体臭がそこそこ強いってことじゃないのか?
「ん~そうだな~。シュウ君って、ミーシャたちに抱き着いて顔を押し付けたりしてるでしょ? その時に、ミーシャたちのニオイって解るでしょ? 小さくても若干ニオイが違うからね。その時に何か感じない?」
ミーシャたちのニオイ。基本的に抱き着いてニオイを嗅ぐのは好きだと思う。と言っても、妻とか子どもたち、ネコや従魔限定だけどな。誰でもいいわけじゃない!
「あぁ! そういうことね。確かに、ミーシャたちだけじゃなくて、妻たちに抱き着いてもらってるときとか、ニオイがすると落ち着くよな! そういうことか!」
好きな人たちの香りをかぐと落ち着くという現象なのだろう。
「ということで、この子たちもシュウ君が使っている部屋だったから、あの部屋がよかったわけで、使っていないならあの部屋じゃ意味がないってことね」
カエデに釘を刺された感じだな。
本棚には扉をつけて、子どもたちも自由に入れるようにしておくか。元々、妻たちは自由に出入りしているわけだし、それにどもたちが追加されただけだよな。
新しく作った趣味部屋は、タダの物置部屋になりました。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
ブクマや評価をしていただけると幸いです。
これからもよろしくお願いします。




