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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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1518/2519

1518話 突破か?

アクセスありがとうございます。

 おそらく、最下級のスケルトン召喚数が3桁を少し越えたくらいで、ベルトが外せそうな兆しが見えてきた。


 きっかけは、ベルトを外そうとすると必ず同じ方向からの斬撃が来ると気が付いたことだ。


 両手に持っているのに、正面から外そうとすると右手の剣を使ってスケルトンを切り捨てる。斬撃の方向は同じでも、位置は微妙に違うので何度もチャレンジをして癖を掴んだ。


 この時点で俺は、こいつが生物でも魔物でも無いことを確信した。


 攻撃の方法が、右からの斬撃が最適解だったとしても、同じ斬撃を何十と放つ生物や魔物はいないと思う。さらに言えば、ゴーレムとも違うと考えている。


 ゴーレムであれば、属性魔法で作ったものであっても、クリエイトゴーレムで作ったものであっても、魔物であっても、このような結果になることはないからだ。


 属性魔法によるゴーレムは、使役……魔法使用者とパスが繋がっているので、ある程度現状把握が可能である。その状態でスケルトンがベルトを外すために何体も召喚されているのであれば、召喚者を潰すかスケルトンに触られる前に切り捨てるはずだ。


 クリエイトゴーレムで作った場合は、学習機能を追加していないのであれば現状のような行動をとるのだが、その前の問題がある。学習機能がないのに、ここまで動かせるゴーレムを作れるわけがない。いかに作ったヤツが神であっても、自立して行動できるゴーレムを魔法だけで作るのは困難なのだ。


 クリエイトゴーレムによる魔核への命令がアバウトでも問題ないとはいえ、現状のような行動はおかしい。


 あそこまで動けるゴーレムを作るためには、おびただしい試行錯誤をする必要があるし、本来なら1回1回魔核に自力で書き込まないといけないのだ。だけど、書き込んだ情報を全て読み取ることは不可能である。クリエイトゴーレムは、基本的に書き込む、形を作ることだからだ。


 行動の修正の場合は、上書きをする必要があり、初めはよくても何千何万と試行錯誤していくうちに、エラーを産み出し機能不全に陥る。実際に実験してみて気が付いた現象だ。


 魔物であるなら、触られるまで動かないと言うことはまずあり得ない。


 以上の理由から、俺はこいつが属性魔法によるものでも、クリエイトゴーレムによるものでも、魔物によるものでも無いと判断した。


 そうなると、可能性として上がってくるのが、機械ということなのだが・・・学習機能がある程度存在すると思うので、今のような状況はおかしいのでは?


 機械で作るロボットには詳しくないから、何が出来て何が出来ないのかよく分かっていない。


 話では、人が何気なくやっている立ってバランスをとる、という行動をさせるにも、いくつものセンサーが必要で、それを処理するプログラムが必要なのだとか。


 それを考えると学習機能があっても、適切に処理できていなければ今のような状況はあり得るのか?


 あまりにもベルトを外すために時間がかかっているため、思考が変な方向に向かっていた。


 現状、あいつは自発的に動くことはないので、正体が何者であるかの考察は必要はない。優先順位は、かなり下である。


 とりあえず、綾乃たちの頑張りを見よう。


 綾乃たちが考えているのは、慣性の法則を使ってベルトをツク棒から外すことのようだ。同じ角度から走らせて剣先を掴ませてみたり、腕に重りを着けて振り抜くときに剣先を掴ませてみたりしている。


 走らせた場合は、一から十まで同じようにすることは出来ないので、腕に重りを着けて剣先を掴ませる方法が採用されたようだ。


 体の位置を調整し何度もチャレンジを繰り返し、腕に着けた重りの慣性がベルトを外すのにベストだと思われるものを探す。


 その方法で試し始めて7回目、ツク棒からベルトを外すことに成功した。


 後は、定革から外すだけだ。


 これは、こそこそやることで切られることなく外すことに成功した。


 ベルトが完全に外れたが、スカートっぽいヤツがボタンで留められているため、ベルトを外しただけでは脱がすことができなかった。


 これは勢いで出来るものではないので、何体もスケルトンをつかいつぶして、ゆっくりと慎重にボタンを外す作業をしていた。


 少しでも肌に触れれば切り捨てられる状態で、ボタンを外すとか正気の沙汰とはお前ないな。触れないようにしてもジーンズみたいなボタンなので、結構力がいるため力んだり持ち方を変えるて、変な感じになると切り捨てられてしまう。


 それでも、根気よく変な感じに力がかからないようにして、ゆっくりと動いてボタンを外した。


 この時点で、マイワールドに仮定名セラフを送り出してから5時間が経過していた。


 さすがに疲れた綾乃が自分のからだに戻ってきた。


「もうすぐに、脱がせそうだったけど、疲れたから休憩する。ブラウニー、何か飲み物とお菓子を出して」


 綾乃は、ブラウニーの入れた紅茶をのみながら、クッキーをポリポリ食べ始めた。


 自分の体ではないが、集中したことによって糖分でも使いすぎたのだろうか?いつも以上に食べている気がするな。


 そう言えば、バザールは何をしているのかと思えば、外したベルトが気になるのかいじくり回している。


 突然、スケルトン数体を使って、ボウガンで狙い打った。


 仮定名セラフに寸分違わず飛んでいく矢。先程と同じようにダメージを与えられていないが、弾かれずに服や皮膚に少し傷をつけていた。


「あのベルトが攻撃を弾いている神器みたいなモノなのか? スカートっぽいものの下にある道具入れは、なんの意味があるんだ?」


 思わず口に出していた。


 綾乃もその様子を見て、苦笑いをしていた。


 現場にいるバザールは、色々な攻撃を開始した。


 綾乃はしばらく戻るつもりはないようで、俺と一緒に鑑賞モードとなっている、

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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