1468話 欲望に忠実に
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綾乃の罰が執行し始めて1週間、すでに4回も食事に間に合わず、4日延長している。やっぱり綾乃は綾乃だな。
だけどこの1週間で綾乃に変化があった。チョッと肌荒れ傾向だったのに、今は少し肌の調子が良くなっていた。ニキビじゃなくて、吹き出物って言ったら、蹴られたけどな。
この様子だと、2週間の罰期間が3週間を越すだろうな、もしかしたら1ヶ月になるかもしれないな。
友達みたいに遊んでいる孤児院の子たちや土木組たちにも、綾乃が悪さをしたから罰を与えられていると伝えており、罰の期間が終わるまで遊びに誘わないでほしいとお願いしている。
さてすることのなくなった俺は、マイワールドに来ている。何をしに来ているのかと言えば、前に作った疑似MMORPG風に作ったあのエリアを、俺のマイワールドに移動させている。
そこで思いついたのだ。いや、思いついてしまったのだ!
マイワールドをゲットしてから、召喚できる魔物に変化が表れた。何かというと、何もないところから姿形、能力を設定することができるようになったのだ。
今までの魔物は必要なくなったかと思えば、そうではない。同じようなものを召喚するのに10倍近くコストがかかる。そして能力を同等の物にしようとすれば、更にDPの消費が跳ね上がる。
そして強さにも限界があり、作れてもAランクが限界だった。
一番の違いは、Lvがないのでそれ以上に強くなる方法がない。ネタで作る分には面白いものだろう。
まぁAランクと言っても、能力をピーキーにできるので、属性に特化したSランク相当の魔物であれば、対抗できる魔物を作成することができることを試している。
試したのは、堕ちた火精という名前の、魔物になってしまった火の精霊らしい。そいつを強化してSランク相当にしてから、火に耐性を持たせた魔物を作成して戦わせてみたのだ。そうしたら、圧勝してしまった。
やっぱり、戦闘において属性とか耐性って重要なんだな。
それはそうと、俺が計画しているのは……モフモフパラダイスだ! このマイワールド内だけで環境が循環するように設計した完璧なる、モフモフのためのモフモフによる、モフモフパラダイスを作りたいのだ!
今うちにいるモフモフは、ネコ・ケットシー・最近どこにいるか分からないハク・オオカミ・キツネたちくらいかな? まじで、ハクどこにいるんだろ?
ということで、モフモフを色々召喚してみた。
一度はモフってみたいと思っていた、アンゴラウサギを召喚してみた。もちろん、毛が伸びっぱなしになるのは困るので、ある一定の長さ以上にならないように、DPで調整を加えてから召喚している。
おぉ、すげえな。まるで大きな雪見〇福だ。こんなにキレイに丸く毛が整えられているとかわええな。抱っこしようとしてみたら、体が何処にあるか分からなくて、持ち上げる時に1度スカってしまった。
もうね、指が埋まるんだよね。マジですげえ。
毛並みがすげえと言ったら、フェンリルのガロウとオウカがいたけど、あいつらも最近見てないな。最後にあったのっていつだったかな? ダマされた勇者が夢幻爆弾とか言うあぶねえ、範囲全部を消滅させるアホみたいな爆弾が使われたときだったっけな?
あいつらも久しぶりに会いたいな。
まぁ、モフモフパラダイスを作って行こう。
ウサギもいろんな種類を召喚してみる。
毛が長くなくても、モフモフはモフモフだった。やべえ可愛い。ちょこちょこピョンピョン跳ねる姿が可愛い。そして、草をハムハムしている姿も可愛いね。
そしたら次は、ネコちゃんを召喚してみよう。しかも子ネコの姿のままちょっと大きくして、それ以上成長しないように設定してしまったネコを1匹召喚してしまった。アメリカンショートヘアの子ネコだ。
やってしまったな……毛の長さを抑えるのはまだいいけど、成長を止めてしまったのは……俺の業だよな。本当にいけない事をしてしまったな……本当にごめん。最後まで俺と家族が面倒をみるからな。
普通の猫たちもいろんな種類を召喚して、自由に生活できるようにした。もちろん、完全な野生ではなく寝る場所や水浴びをできる場所、砂場、餌をとる森なども準備している。
ダンジョンの力を使って、餌が枯渇しないように召喚されるように設定しておいた。
ウサギ・ネコ・イヌ・フクロウ・キツネなどなど、思いつく限りのモフモフを召喚してみた。
寝転がり子ネコが入れそうなフワフワした肩掛け鞄を召喚して、中に入れてみるとめっちゃ喜んで顔だけ外に出してコテンと眠ってしまった。鞄をお腹の上に置いて、誰か来ないかな? って思ってたら、初めにウサギたちが寄って来た。
やっぱり野生と違って、俺が召喚した動物なためか、無条件で懐いてくれている気がする。
ウサギたちは俺の体に登ることなく、体を摺り寄せておしくらまんじゅうのように、モフモフがギューギューしてきて、可愛かったぞ。
その次に、ウサギたちを飛び越えてネコたちが俺の上に乗って来た。着地が雑だぞ! 顔以外がモフモフに埋もれた。やべえ、これは本当に幸せだ。
その状態で寝ていたら、誰かが近づいてくるのが分かった。
ここに来れるのはシルキーたちか、シルキーと一緒に来ることが前提になっているんだけど、誰だろな?
「「「とーたん!」」」
「お父さん」
うん、誰が来たかすぐに分かった。娘たちがシルキーたちにお願いしてここに来たみたいだな。何をしに来たのだろうか?
モフモフに埋もれた俺を助けるために、ウサギやネコをどかしてくれた。そういえば、イヌたちは離れたところで遊んでたよ。
4人をまとめて抱きしめて、どうしたのか聞いてみると、
久し振りにフェンリルたちが顔を出したから連れてきた! とのことだった。
おぉ、ガロウとオウカか? どこにいるんだ? キョロキョロ周りを見ても、何処にもいない??
と思ったら、目の前の白いものが動いた。おぉ! お前デカくなったな。記憶では、クロやギンたちより少し大きいくらいだったのに、今じゃ倍はあるな……どうやって、ゲートを通ったのか謎だが元気にしてたか!
撫でようとしたら、急に小さくなった……お前も体を小さくできるんだな。小さくなった2匹を撫で繰り回すと、尻尾をめっちゃ振って喜んでいた。
お前らも十分に強いから、うちの家族の守護をしてくれるか? もともと、強くなったらそのつもりだったからな。娘たちの遊び相手にもなってくれ。
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