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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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1329話 魔法って……

アクセスありがとうございます。

 売買エリアに関しては、DPをフル活用して整えたので、どういう風にするのかという話し合いに時間がかかった。


 話し合いが3時間程に対して、建設に関しては配置に少し時間がかかっただけで、10分もかかっていない。


 宿に関しては、手の空いている大工を全員投入して建設にあたらしている。建材の準備に関しては、加工したものをこちらで準備しているので、組み立てていくだけで十分なので、力のある人も雇い一気に建設している状況だ。


 売買エリアの事を告知しているが、有用性が分かっていないので店が開いているのは1軒だけだ。俺が言いだしっぺなので、俺の商会でゼニスに店を開かせている。


 このエリアは、大商いも視野に入れており大きな倉庫付きの店舗も準備している。もちろん、個人の小さな商売もできるスペースも準備している。


 そう言えばこの世界って、ちょっとした市場みたいなものはあるけど、大規模な物はほとんどなかった。


 街を巡る商人は、街にある店に持ち込み査定してもらう形が多い。そして買い物をする際も、店を巡り交渉する形だ。


 まぁ何度も来ている商人は、繋ぎが出来ているので値段の交渉だけだったり、頼まれた物を仕入れて持ってくるといった形だったらしい。


 極稀に例外があるといっても、俺の商会のジェノサイドキャラバンはどっちにも当てはまらない。あいつらは、空き地を借りてそこで売買をするのだ。宿に泊まるより快適な野営ができるから、滞在費も安く抑える事ができるしな。


 ジェノサイドキャラバンの皆は、今どこにいるんだろうな?


 そんなこんなで、1週間で宿も準備できて随時稼働していくだけとなった。


 勇者は、森の中にある池からは移動したのだが、違う森の中でまた野営を始めていた。マジでさっさと出てけ!


 勇者を10日程監視して、今すぐ動くわけではなさそうだったので、監視を続けるがそこまで力を入れる必要はないかな? という事になり、近くに向かってくれば連絡がくる形になる。


 久しぶりに解放された俺は、ピーチ・アリス・ライラ・マリーの元に向かう。今日も娘たちと一緒にいるようだ。でも娘たちの部屋ではなく、庭にある砂場にいるようだ。


 この砂場は、娘たちのために作った物ではなく、従魔のために作った物なのでかなり大きな砂場である。小学校の校庭位のサイズがあるので、砂場というには違和感のある大きさなのだが、


「お~~い」


 砂場が見え娘たちが遊んでいる姿と、母親が近くでくつろいでいる姿を発見したので、声をかけてみた。


 そうすると、娘たちは元気よく手を振ってくれるし、妻たちも軽く手を振ってくれている。そして態度が悪いのは、俺の従魔であるクロとギンだ。娘たちの近くに寝そべって様子を見ているのだが、俺の声に尻尾で軽く振り振りして挨拶が終わった。態度悪いな、おい!


「とーたん、おかえり!」


「「おかえり!」」


 ウルは、小さな声でお帰りと言ってくれた。


 3人が飛び付いてきたので、抱きかかえて持ち上げる。キャッキャ喜んでくれるのは嬉しいけど、暴れないでくれ。


 俺の気持ちを知ってか知らずか、気にする事もなく3人ではしゃぐため、お返しとばかりにくすぐり攻撃をして対抗する、状況が悪化した。


 普通に考えればわかる事だ。手足を更にバタつかせるため、もっと暴れてしまった。3人がケガをしないように優しく下ろして、解放される。いや、解放したか? まぁどっちでもいいか。


 今の様子を羨ましそうにウルが見ていたので、無駄にスキルを発揮してウルの後ろへこっそりと回り込む。


 両手を脇の下に入れて、持ち上げてやる。驚いたような声を出すが、俺だと分かるとちょっと嬉しそうな表情で少し楽しんだ後に、抱っこをしてみると、小さな手でキュッと俺の服を掴み身を任せて来た。その時にうさ耳が目の前に来たので思わず、ハムっとしてしまった。


 くすぐったかったみたいで声を上げるが、腕の中が居心地が良いみたいなので軽く抗議するくらいで終わった。


「「「ウー姉、ずるい!」」」


 娘たちが、ウルが1人で抱っこされているのが羨ましいのか、俺の足に飛びついてきて抗議をしてくる。


「みんなはいつも抱っこや膝の上に乗ってるだろ? たまにはお姉ちゃんにも譲ってあげないと、嫌われちゃうぞ」


「「「えっ!?」」」


「ウー姉、嫌いになっちゃうの?」


「ミーちゃん、スーちゃん、ムーちゃん、嫌いになんてならないよ……」


 最後にごにょごにょ言っていたが、近くにいたのに聞き取れなかったので、何かあるのだろう?


「それよりみんなは何をしていたのかな?」


「お城作ってた!」


 どうやら、ミーシャたちが作っていた砂山はお城だったみたいだ。変な事口走らないで良かった。


「でも、上手く作れないの! とーたんは作れる?」


「砂の城か……任せなさい! お父さんには不可能は無いのだ! ウル、ちょっといいかな?」


 そう言ってウルを地面に降ろし、ミーシャたちが作った大きな砂山、高さ1メートル程あるかな? よく集めたもんだ。スライムが砂に半分位埋まってるから、こいつらが手伝ったのかな?


「砂のお城か、どんなお城を作るかな?」


 砂の山の前で悩んでいると、


「これがいい!」


 とタブレットを突き出してきて、映っている城を指さしている。西洋風のお城っぽいな。細かい部分は作らないとしても、この砂山で作るのは難しいな、もう少し大きくするか。


「よーし、みんな少し離れるんだぞ!」


 そう言うと、4人共離れたので魔法を使って山を大きくする。大体8メートル程の高さだ。その様子に驚いた娘たちは、俺の後ろではしゃいでいる。


 そんなはしゃいでいる娘たちをさらに驚かせるために、更なる魔法を重ね合わせる。水を少し含ませて、ギュッと圧縮する。そうすると高さが5メートル程になってしまった。ちょいと小さいけど、まぁいっか。5メートルでも平屋の家よりは高いからな。


 砂岩みたいになった目の前の砂の山に魔法をかけて形を整える。


 魔法って本当に便利だな。イメージした形に砂岩を加工していくと、城が姿を現す。


 全体が見える頃になると、娘たちのボルテージが最高潮に! めっちゃ喜んでくれているな。


「よし、完成! どうだ、渾身の力作だぞ!」


 娘たちは、俺の言葉なんて聞かずに城に突撃してしまった。城の中まで作ってはいるが、細かくし過ぎると人が入れないので、城の中はちょっと豪華な作りになった普通の家にしてある。


 中を見て出て来た娘たちが飛び付いてきた。うむ、元気があってよろしいけど、お腹に突っ込んでくるのだけは勘弁してね。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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