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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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1313/2519

1313話 なんだこれ?

アクセスありがとうございます。

 バザールがグレイプニルを試す前に、超感覚なのか、それ以外なのかを検証するべきか?


「バザール、一旦グレイプニルは中止。その前に調べてほしい事がある」


「ん? 何でござるか?」


 綾乃と相談していた事をバザールに伝えると、


「なる程でござる。確かにあの死角からの攻撃に対応するには、超感覚や念話、視覚共有でもできないと厳しいでござるな。ということは、視界を塞いでからのサイレントアタックでござるか?」


「別にサイレントじゃなくてもいいだろ。音でも感覚でも、勇者の超感覚かどうかは分かるからな。全員の視界を奪ってからの攻撃で少なくとも、超感覚なのかそうじゃないかがわかる」


「了解でござる!」


 バザールが黙って、スケルトンに指示を出しているようだ。


「綾乃、一旦ゴーレムは邪魔にならないように下げてくれ」


「了解。シュウはどれだと思う?」


「個人的には超感覚であってほしいかな?」


「ん? なんで?」


「念話だったら、普通の会話と変わらないだろ? それで攻撃を防げるとなったら、俺より反射神経がいいと思う。意識同調の場合なら、複数人と共有して正確な情報をつかみ取ってるって事だろ? 視覚共有なら、俺らと頭の作りが違う事になるんだぜ? もし3つの内どれかだったらバケモンだと思う」


「言われてみればそうね。って、私から見ればシュウもバケモノじみていると思うけどね」


「そりゃそうだろ。DPで体を作り変えたんだから、少なくとも普通の人間とは言い難いな。だけど、その人外がヤバいって言うんだから、もしその3つの内どれかだったら本当にバケモノだと思うぞ」


「本当にそう思う? 超感覚でなければ、視覚さえ塞いでしまえばグレイプニルで捕縛できるはずよ」


「あ~そっか。戦う前提で考えたらバケモノだけど、スケルトンに任せる分には脅威じゃなくなるか? そう考えると、超感覚じゃない方がありがたいか?」


 俺らがそんな事を話している内に、バザールが準備を終えたようだ。


 3匹のスケルトンが魔法を使った。火を勇者の上に撃ち出し、大爆発をさせる。


 3パーティーとも水魔法によって防御するが、視界を奪われている状態だ。そこに弓使いが矢を撃ち込む。


 水魔法の防御を突き抜けて勇者に迫る。間一髪気付いた男勇者2人は何とか回避した。


「超感覚では無いな。視界を奪われていたとはいえ、正面からの攻撃を辛うじて回避したって事は、そう言う事だろう」


「だとしたら、視覚共有の可能性が高いのかな?」


「拙者は、視覚共有の線を推すでござる。だって、自分だってできているでござるからな」


「お前は人間じゃねーだろ! アンデッドでしかもノーライフキングだ! そもそも脳みそなんかないだろうが!」


「む? そうでござった。最近は、人に囲まれて人の姿にもなれるでござるから、人間だと勘違いしていたでござる!」


「元人間だけどね。シュウ、殺さずに捕まえるの?」


「そのまま出て行っても話し合いは出来ないから、倒す方向で考えていたけど、捕獲できるなら話し合い位はしてみようかと思う。もしダメなら、殺すしかないかな? もしあいつらが納得しないまま解放したら、俺の街が破壊対象になる可能性だってあるわけだし、情けはかけれないね」


「表面上納得した風に装ってたらどうするの?」


「そこは、奴隷の首輪を使おうかと思っている。あれなら嘘を付けないようにするだけなら簡単だしね。無効化されるような加護があったらどうしようもないから、【トゥルー(真実)オア()フォールス(偽か)】も同じか?」


「まぁいいわ。後悔の無いようにだけはしてね」


 綾乃がお姉さんっぽく見えた。


「いてっ! なんで叩くんだよ!」


「何か失礼な事考えてたでしょ? だから叩いた」


 なんていう勘の鋭さだ! 妻たちにも考えている事がバレバレって言われる事があるけど、そんなに分かりやすいか?


「で、どうするでござる? 捕まえるでござるか?」


「そうだな。もう一度視覚を塞いでから、捕らえよう。1人はグレイプニルが足りないけど、大丈夫だよな?」


「勇者じゃなければ問題ないでござるな。特に男勇者の後衛の魔法使いであれば、捕らえるのは楽でござるな」


 グレイプニルで、複数人捕まえる事は出来るが、スケルトンにいきなり実践させるのは無理があるので、1匹1人ずつの捕縛にしている。


「よろしく頼む」


 バザールは黙って準備を始めた。


「ねぇシュウ、これって音声を拾う事出来ないの?」


「マイク持ちの誰かがいれば無理じゃないとは思うけど、戦闘中の奴に付けてたら風の音とか色々うるさいと思うぞ? 準備するにしても今回は時間が無かったしな」


「ちょこちょこ会話している内容が気になるんだよね。何とかしてくんない?」


「お前も自分で何か考えろや!」


 そんなやり取りをしていたら、バザールがまた同じように視界を塞いでいた。


 俺達はユグドラシルの感覚で捕えている映像を見ているので、視界が塞がれても問題は無いのだが、アンデッド、特にスケルトンってどうやって相手の事を把握してるんだろ? 昔に聞いた覚えがあるような無いような?


「おぉ、全員捕まえたな。話し合いをするか」


「どうやって?」


 …………


「考えてなかったのね。ドッペルで行ってくれば? 勇者は全員捕えているし、護衛は沢山いるからお嫁さんたちに文句は言われないでしょ?」


「それもそうだな。行ってくるわ」


 庁舎に置いてあるドッペルに意識を移して移動する。グリエルに途中であったので、移動用にエメラルドドラゴンを借りる事を伝えた。


 もともとは俺が貸し出しているモノという事になっているので、問題なかった。


 こいつ、めっちゃ速いな。5分もしない内に到着した。


「じゃぁ、庁舎に戻っておいていいよ。帰りはワイバーンにでも頼むから、ありがとね」


 そう言って勇者から500メートル程離れた所に降ろしてもらう。そこから走り抜け勇者の前に到着する。


 うわ、めっちゃ睨まれてる。


「えっと、君たちは、神に何か言われてきたのかな?」


「お前がダンジョンマスターのシュウか?」


「そうだよ。俺がダンジョンマスターのシュウだ。お前らと同じで、神に無理やり連れてこられた1人だ」


「あやめ、さとし! ここなら届く!」


 次の瞬間、視界が真っ白になった。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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