1160話 トラブル発生
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呼び出されて庁舎まで大急ぎで向かった。
グリエルの執務室に入ると、いつものグリエルとガリア、秘書と何故かミリーがいた。そういえば、娘たちの部屋に行った時にミリーがいなくて、カエデとリンドで娘たちの面倒を見てたな。
「シュウ様、急に御呼びたてしてすいません」
「あ~気にしなくていいよ。それより、普通に仕事している事に驚いているけどな」
「いえ! シュウ様。私たちも今日は休んでいたんですよ。庁舎は休みの日でも人は減らしていますが、待機させていますので! 待機していた職員から緊急の呼び出しが入り、駆け付けたのです。その際にミリーさんも冒険者ギルドに顔を出していたので、一緒に話に参加してもらったのです」
ん~ミリーの顔がいつもよりかたい気がするんだよね。
「なるほど……で、俺が呼び出されるって事はよほどの事なのかな?」
「はい。実はですね……」
「グリエル、ここから先は私が説明します」
何で?
「シュウ君には、私たちの両親が王国に住んでいる事は話したよね?」
前に聞いたな。結婚と子供の挨拶に行かないとって思ってたな。いや! 忘れてないよ?
「でね、住んでいる場所が隣国との境になっている場所なの。そこが今戦争状態に入ろうとしているの」
あ~なるほど。ミリーがここにいた理由も硬い表情をしているのも納得がいった。
「まだしばらくは大丈夫たと思うんだけど、先行して様子を見てくれている鬼人の報告によると、敵国がかなり本気になっているようで、戦線が突破される可能性が高いんだ。で、攻めてきている敵国なんだけど、人族至上主義国家だから心配なの」
そういう事か、人族っていうけど……獣人も人族なんだけどな……ケモミミの良さもわからんとは、100回くらい死ねばいいと思う!
「それでね、しばらくディストピアを離れようと思うんだ。可能なら家族をディストピアに連れて帰りたいと思ってる。だからね、行かせてほしいんだ……」
家族を助けに行きたいんだろ? それはよくわかるんだけど……
「許可できない!」
俺以外の全員がポカーンとした顔をして、続いて理解できないという表情を浮かべた。
「みんな誤解しているな。許可できないのは、1人で行く事に対してだ。ミリー、俺はお前のなんだ?」
「旦那様です」
「俺たちは家族なんだぞ。困ってるなら助けるのは当たり前だろ? 1人で行かせるわけないだろ! それに、家にはまだ家族がたくさんいる。同じ事言ってみ、誰かに頭叩かれるぞ。
ミリーは自分の口でみんなに説明して準備を始めくれ。しなきゃいけない事があるから、来れないメンバーもいるだろうけど、そこら辺は納得してもらうんだよ。時間が無いから急いで」
いつもの元気な笑顔のミリーに戻って、グリエルの執務室を走って出て行った。
「シュウ様、行くのはよろしいのですが、どうなさるおつもりで? 他国の戦争にまた介入するんですか?」
「正直、王国の街がどうなろうとかまわないんだけど、ミリーの家族が巻き込まれるのだけは看過できない。介入する以外に方法が無いのであれば、遠慮なくぶっ倒す!」
「そうですか。という事は、国王に連絡をとるんですね?」
正解!
「という事だから、連絡繋げてもらっていいかな?」
そう言うと、準備を始めた。10分もすると王国側と連絡がつき、すぐに国王と連絡がついた。画面に国王が映り、
「よう、おっさん。久しぶり!」
『おっさんではないわ! 国王と呼べ! 出来る事なら、お主の顔など見たくなかったのだがな。緊急の要件と聞いているが、内容はなんだ?』
「俺だってできれば見たくなかったけど、こっちにも事情があんだよ。冗談はこの位にして、今他国と戦争している所があるだろ? あの街……『サラディルです』そそ、サラディルと接している国がさ。そこの状況どうなの?」
『何でお主がそんな事をもう知っておるのだ? 樹海に住んでおるのだろ? あぁ、近くにフレデリクやリーファスがあったな。そこか、今と同じように連絡が来てるのであれば納得だな。まぁ、戦力的には何の問題も無いのだが、向こうの動きが早く対応が後手に回っている。して、お主が何故そのような事を?』
「まぁ、色々と事情があるんだよ。とりあえず、現状は不利って事でやっぱりあってるんだな? このままだと、街まで到達されるんじゃないか?」
『お主に見栄を張った所で意味もないか、おそらく街には到達されるだろう。すぐに動員できた兵士の数では、準備の整った軍には苦戦せざるを得ないな。だが、街の中に入られる事はない。入られる前に援軍が到着する』
「なるほどな。でも、それが分かってるのに、何で相手国は攻めて来てるんだ?」
『そこがよくわからないのだ。こっちの援軍が到着すれば、窮地に陥る事くらい分かっているはずなんだがな』
「そっか。で、こっちで押さえておきたい家族がサラディルにいるから、連れ出す許可をくれ」
『家族だと?』
「あ~俺の妻の家族だ。あ、初めに言っておくけど、妻の家族人質にとって戦争に参加しろとか言ったら、マジで殺すからな?」
『バカか! そんなことするわけなかろう! 現状でも押し返せる条件が整っているのに、誰がすき好んで竜の逆鱗に触れるかっ!』
めっちゃキレてる。まぁ念押ししたかっただけだからいいや。
「で、許可はもらえるのか?」
『問題ない! 許可書は……いつもの方法で取りに来る感じか?』
「その予定だ。もしサラディルに騎士を輸送してほしいなら、許可書の報酬として運ぶぞ」
『本当か? それなら少数精鋭の騎士団が良いな。そこら辺は、大臣や将軍と決めよう。何人位までなら運んでもらえるのかな?』
「4匹ならすぐ動かせるから、余裕を持って乗るなら1ケース50人位はいけるから200人は問題ないな。押し込むなら300人はいけるんじゃないかな? あ~でも、トラブルを起こすような人選だけは勘弁しろよ? 戦争する前にワイバーンに食われるからな」
『分かっておるわ! バカな貴族の子弟なんぞには関わらせん。何かあればこちらで切り捨てる。明日の朝には準備ができる。その時間でお願いしていいか?』
「了解。朝食が終わる頃にそちらに着くように移動させる。竜騎士を派遣するんだから、頼むからトラブルに巻き込ませるなよ?」
『心得た』
そうして通信をきる。
王都からの派遣は距離的に厳しいだろうから、近くの貴族に声がかかっているんだろうな。地理に詳しくないから分からんが、ある程度大きな街でもあんのかね?
さて、おれも準備を始めるかな!
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