1134話 休みを
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いつものように起きて食事をとって仕事に行こうとしたら、リンドに止められた・・・何故?
不思議そうな顔をしていたら、理由を教えてくれた。
「今日は休日よ? 休日は休むように自分で言ってるでしょ? 自分でルールを破らないの! 今までは、神様にお渡しするダンジョンを作っていたんでしょ? それが終わったんだからしっかり休まないと!」
あ~、チビ神に渡すダンジョンの事で2週間程かかりっきりだったもんな。娘たちともあまり遊べてなかったから様子でも見に行くか!
「そういえば、娘たちも産まれてから6ヶ月経ったのよ。覚えてた?」
「大きくなるのは実感してたけど、もう6ヶ月も経ってたのか……そろそろ話すようになる?」
「さすがにまだ早いわよ。面倒は猫やケットシーが看てくれているから、手間が全くかからないけどね。知り合いで子どもを産んだ話を聞いていたから、どれだけ大変かと思ってたけどね。それにシルキーの皆も手伝ってくれるからね」
万能子守ネコとシルキーのタッグは心強いんだな!
「こっちの世界って1年が13ヶ月だから半年ってわかりにくいな……何かお祝いとかしなくてもいいのか?」
リンドと歩いて娘たちの部屋に向かう中で聞いてみた。そうすると、後ろから合流したカエデが、
「私が住んでいた所では、5歳10歳15歳の5歳区切りでお祝いするくらいだったわ。ミリーの所は?」
「私の所は、15歳だけかな? 誕生日の日は少し食事が豪華になる事はあったけど、そこまで生活に余裕があったわけじゃないからね」
誕生日を祝える程余裕がない家も多いって事か。なんか寂しいな。ディストピアに住んでいる子どもたちもそうなのかな? 気になって聞いてみると、ミリーが、
「余裕がある家庭が多いから、食事は豪華にしているみたい」
との事だった。聞いてみたものの、ディストピアの子どもたちの誕生日を俺が祝う事にしたら、1年で何回誕生日を開く事になるのやら……
「1ヶ月毎にその月が誕生日の子どもたちを集めて、お祝いするのってどうかな? やっぱり子どもが元気に成長しているのって、街の宝だと思うんだ」
3人共、いい案かもしれないね! と賛成してくれた。現状、住人の方が寄付してくれているお金がたまる一方なので、多少は還元しないととも思う。後でグリエルに話してみよう。誕生日パーティーという事で、プレゼントと美味しい食事でいいかなと思う。
娘たちの部屋に入ると、3人共元気にハイハイをして猫やケットシーと遊んでいる。
母親を見つけると嬉しそうな表情で、すごい勢いで駆け寄ってきた。3人いるのに1人も来てくれなかった……肩を落としていると、抱き上げた娘たちを俺の方に寄せてくれて、それで娘たちはやっと俺に気付いてくれた。
お母さんしか目に入ってなかったのね。一緒に入れる時間が短いとはいえ、こういう時って一番に気付いてもらいたいよね。
俺は誰かを抱っこするのではなく、手を伸ばしてきた順にほっぺたをムニムニしてやった。何をしてもされても面白い時期なのだろう。楽しそうにしてくれて俺もほっこりする。
それにしても赤ちゃんってこんなに元気なのかな? いつも思ってたけど、全力で遊んでいるように見えて、かなり長い時間遊ばないと疲れて寝ないんだよな。元の世界の赤ちゃんもこんなもんなのかな?
特にミーシャは、猫耳をモフモフするとめっちゃ喜ぶんだよね。初めは嫌がっていたが、喜ぶ撫で方を見つけてからは隙あらばモフモフしている。
スミレとブルムはドワーフとしての特徴的な部分は無いのだが、スミレは鼻の頭をツンツンするとなぜか喜ぶ。ブルムはお腹をツンツンするとなぜか喜ぶ……理由は本当に分からん。
30分位遊んでから、グリエルの所へ向かう事にした。あっ! 仕事の話じゃないよ。グリエルとガリアは、ほっとくと毎日働くから今日は強制的に休みを取らせようと思い立ったのだ。
庁舎に行く前にグリエルとガリアの奥さんにも連絡を入れて、庁舎の入口で合流する予定だ。
おっと、俺より先に到着していたみたいだ。
「シュウ様、本日はありがとうございます。私たちを買っていただいた上に、こんなに充実した生活が送れるようにしていただき、感謝の言葉も出ない程の幸せです」
グリエルとガリアの奥さんは、会うたびに同じ事を言ってくるんだよね。その都度、ご主人達には迷惑をかけているから、こちらこそ申し訳ないと謝罪合戦になってしまう。
5分位不毛なやり取りをしてから、グリエルの部屋に向かう。
「失礼いたす!」
中にいたグリエルとガリアが突然現れた人に警戒をする。戦闘訓練もしっかりこなしているようで、腰に下げていた短剣を両手に持ち戦闘態勢に入っていた。
そして俺の姿を確認すると武器をしまい、普通の対応を始めた。
「もぅ……シュウ様……急に何ですか?」
「今日しなきゃいけない仕事は終わってるか?」
「もともとは休みの日ですからね。昨日までに終わらせなければならない物は、終わらせていますよ」
「よし! 今日の仕事はもう無し! これは領主命令だ!」
「ちょっと! 突然来て何を言うんですか!」
「文句があるなら、俺の代わりに領主になるか?」
そう言うと、反論をしようとしているがグッと何かをこらえるような仕草をした。
「普段からあまり休まないから、今日は強制的に休みだ! そこでスペシャルゲストを呼んでいるのだ!」
そう言って奥様方に入ってきてもらう。
「あ、初めに言っておくけど、奥さんたちは俺に巻き込まれただけだから、何か言うんじゃないぞ! そして、これを受け取ったら湖に向かうのだ! 馬車は準備してあるからそれに乗っていくように!」
そう言ってグリエルとガリアを強引に連れ出す。もちろん夫婦に一台の馬車だ。短い道のりとはいえ夫婦水入らずで過ごしてくれ。
湖に行かせたのは、前に使ったクルーザーを使って1泊2日の旅を強制させるためだ。これで、あいつらも2日はゆっくり休む事になるだろう!
俺も今度休みの日にみんなを誘って、クルーザーを使って遊びに行こうかな?
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