1012話 作成中
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内装を完成させて家具などを配置するのに1週間ほどかかった。
「思ったより、時間がかかったわね! その分いい出来になったけどね!」
ここは秘密基地だけど、俺専用ではなく、だれでも来れる秘密基地だ。船着き場は、島に作った洞窟に湖から直接入れる先に作っている。それで、船が外から見えなくなる。
しかもリモコンでその入り口を開閉できるので、おかげでかなり無人島に見える。
「ここは、本当にレストランにしてもいいかもな」
「それはダメよ! 秘密基地なんだから、らしくするために会員限定とかにするべきよ!」
「ん? それって、否定はしていないんじゃないか?」
「頭が固いわね! 私たち関係者以外立ち入り禁止って事よ! そして、ここには秘密司令部も作って、いざという時には、拠点としても使えるようにするのよ!」
「毎回思うんだけど……綾乃って本当に女か? ちょいちょい男が好きそうなセリフや、シチュエーションをズドンとぶっこんで来るよな」
「なっ! どこをどう見たら、こんな可愛い女の子が男に見えるのよ! 失礼しちゃうわね!」
「いや、綾乃殿はどう考えても、心に男を飼っているでござる。もう1つ言うと、おっさんも住んでいるでござるよ」
今まであまり触れて来ていなかったが、綾乃の行動は目に余る事がよくある。
ディストピアにいるケモミミの幼女を、ちょっと離れた位置から見てよだれを垂らしていたり、綺麗なおねーちゃんがいるとナチュラルにセクハラをするのだ。
俺の妻たちも危うく魔の手にって、妻たちのスペックを考えれば綾乃が勝てるわけないか。
見た目は女でも心は……ってこいつ、普通にイケメンには反応するから、そういう意味では女なんだよな。まぁ面白いから、俺に害のない限りは放置でいいよね。
「そんな事はどうでもいいとして、入れる人を限定するのは秘密基地としては必須か。レストラン計画は中止だな。ここで何をするか考えてないけど、とりあえず巨大スクリーンを使った映画やアニメなんかを見る施設は欲しいな!」
「ついでに言うと、ゲームも出来るようにしてほしい!」
「綾乃殿の言う事を賛成するわけではござらんが、指令室みたいなのは欲しいでござるな!」
「オーケーオーケー。綾乃とバザールは思う様に指令室の構想を練ってくれ。作成は、構想を練ってからな! 俺は、趣味部屋以上の趣味部屋を作るのだ! あ、構想が完成したら俺にも見せてね。問題なければDPあげるから作っていいよ」
そう言うと、2人はテンションが上がりまくりなのか、何を言っているか分からない奇声をあげていた。これで、可愛い女の子ね。黙ってたら可愛いかもしれないけど、少しでも話すと残念過ぎる子になるからな……
そんな事を考えていたら睨まれた! ここは戦略的撤退だ!
俺は一応最下層とした場所に来ている。一番下が指令室じゃないのか! と、2人に突っ込まれたが、俺が譲らなかったので諦めてくれたようだ。
バザールは、本気で逆らう事は無いので、綾乃と一緒にノリでその場の空気を楽しんでいる様子だった。
でも、綾乃は本気で文句を言っていたが、伝家の宝刀を切ったら手のひらを返すように態度が変わり、何もありませんでしたと表情が言っていた。
伝家の宝刀1本目で片付いたのは、綾乃の家事力の低さだろう。料理とかは一応作れるのだが、いたって普通なのだ。だけど比べる相手がシルキーやブラウニー、家精霊なので遥かに劣っているように見えるのだ。
『ブラウニーたちを引き上げさせるぞ!』の一言で、今回の対立は無かった事になったのだ。
ちなみに伝家の宝刀2本目は『今いる家から追い出して、荷物を全部回収するぞ!』の予定だ。食事に関しては、ディストピアにいる限りお店に行けば美味しい物を食べられるので、我慢できるだろうが、ここまで環境の整った居住スペースは手放せないだろう。
綾乃の性格からして、1本目で片付くので2本目を取り出す必要はないだろう。
「さて、ただ単にゲームができるだけ、映画やアニメを見るだけのスペースじゃ面白くないよな。何か仕掛けがほしい所だな」
ゲームに関しては、巨大な画面で行うと正直疲れてしまうので、コントローラーを持っている人に関しては、別途モニターを用意しよう。イメージは、格闘ゲーム大会みたいな感じだろうか?
観戦できるように映画やアニメを見る時のスクリーン……どうせなら、DPを使って魔改造した有機ELの巨大テレビでもいいか?
そう思ったので、DPを使って画面をどれだけ大きくできるか確認してみた。
1000インチ? デカすぎて意味が分からなかった。他にも耐久性UPや修復機能付き等々、大破させない限り、ずっと使えると思われる物ができてしまった。
「ってか、今更だけどDPって何なんだろうな? いや、DPと言うより、ダンジョンマスターっていう存在と、それに付随するスキルの意味不明さは異常だよな」
この世界に来てずっと思っていた事を口に出してしまった。
『いまさら何言ってんのよ! ダンジョンマスターっていうのはね、神の権能の一部を貸し与えられた存在なのよ。ただ、神が持っていても宝の持ち腐れになるから、私たちのゲーム板に乗せて楽しんでいるわけ!』
傍迷惑な話だ。お前らの娯楽のために呼び出して、権能を付与されているのがダンジョンマスター……ん? 何で神が持ってても持ち腐れなんだ?
『あなたなら気付いているかもしれないけど、いた事・今いる世界で作られた物と、元々登録されている物しか召喚できないのよ。私たちは神界から出られないから、持ってても意味ないのよね。それにDPを稼ぐ方法がないから、何も召喚できないのよ』
本当に持ち腐れだな。使えない権能とか……チビ神らしいっちゃらしいな。
『何よ! 私だけじゃなくて、他の神も同じなんだからね!』
あ~もしかして、いろんな世界からダンジョンマスターを呼んでるのって、いろんな貢物を期待しての事なのか?
『ギクッ!』
こいつ、口で言いやがった。貢物欲しさに権能の貸し出しか。本当に神って奴は、自分の本能に忠実な奴らだな。
『いいじゃない! そのおかげであなたは、充実した生活ができてるんだからね!』
みんなに出会えた事は確かに感謝してるけど、一歩間違えば、すぐに死ぬ可能性だってあったんだからな! もういい! とりあえず、神の権能だからって事で納得しておく! じゃぁな!
「うっし、邪魔者を排除したし続きを……」
映画、アニメ、ゲームに関しては問題ないけど、もう一声ほしいな。
暗い、広い空間でなんかそんな空間で楽しめる物あったよな……あっ! プラネタリウムか! って、この世界でプラネタリウムなんて必要ないよな。夜になれば普通に見れるしな。
今回はこれ以上盛り込むのには、アイディアがないからしょうがないな。
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