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魔王の器  作者: 月野文人
第四章 大陸大乱編
186/218

ディートハルト王太子の決意

 大陸西方において最も広大な版図を有しているのは、最もルースア帝国が軽視しているように見えるオッペンハイム王国だ。従来の元皇国西方伯領に加え、旧皇国西部辺境領と都市国家連合、そして西方北部のかなりの部分を制圧している。

 現在の総兵力はおよそ五万五千。うち四万が西方北部に展開しており、まとまった勢力としては、シドヴェスト王国に進攻している帝国軍三万を超えて大陸西方最大となる。

 その最大戦力を率いているのはオッペンハイム王国のディートハルト王太子。ディーフリートの兄だ。


「ウエストミッド奪回? 本気で言っているのか?」


 現在、オッペンハイム王国軍が駐屯地としている北部の都市フェルザメルン。本国からの使者の言葉にディートハルトは呆れ顔を見せている。


「本気も何も、陛下のご命令でございます」


「では言い直そう。陛下は本気で言っているのか?」


「王太子殿下!?」


 王太子とはいえ、息子とはいえ国王批判は許さるものではない。ディートハルトの言葉に使者は驚きを見せている。


「もしくは現状を正しく認識されていないのか? 今の状況でどうしてウエストミッド奪回に動けると思えるのだ?」


「ウエストミッドはほとんどの軍が出払っており、守りはかなり薄くなっております。奪回に動くのは今かと」


「そんなものは罠に決まっている。これは分かっているはずだ」


 がら空きになったウエストミッド。これを攻めるべきだという話は以前にも上がっていた。だが、状況から罠である可能性が高いという結論になり、それで話は終わっているはずなのだ。


「罠であったとしても、それを破る算段がつけば問題ありません」


「その算段が付いたというのか?」


「はい。帝国の策は我が国の軍をオッペンハイムにおびき寄せておいて、周囲に展開している自軍で後背を討つものと判断しております」


「ああ、そうだ」


 ディートハルト王太子の眉がややひそめられる。帝国の策についてなど、いちいち説明されなくてもディートハルト王太子には分かっている。知りたいのはその策を破る算段というものだ。


「しかし、その後背を伺おうという軍は動くことは出来ません」


「だから、それは何故だ?」


 ただ伝えているだけの内容をまるで自分が考えたことのように話す使者に、徐々にディートハルト王太子は苛立ちを覚え始めた。

 ディートハルト王太子にはやるべきことが山ほどある。無駄話をしている暇はないのだ。


「シュッツアルテン王国と元東方伯イーゼンベルク家が動くからでございます」


「……動くと思う根拠は?」


 ディートハルト王太子は二者は動くと思っていない。ディートハルト王太子も何もしてこなかったわけではない。使者を送り、何とか共同戦線を張れないかと何度も要請しているのだ。その返事はどれも良いものではなかった。

 それが動くとなれば、理由は一つしか考えられない。


「例の商人からの情報でございます」


「……そうか」


 自信ありげな表情で話す使者とは反対にディートハルト王太子の顔は曇る。


「どうなされましたか? 例の商人はカムイ・クロイツに繋がる者。信頼できる情報だと思いますが?」


 ディートハルト王太子の反応が思っていたようなものでないと見て、使者は理由を尋ねてきた。


「陛下はまだ分かっていなかったのか? あの商人はカムイの利の為に動いているのだ」


「はい。ですから、情報は信用出来るのではないですか?」


「信用など出来るか。私は、カムイの利になるのであれば我が国など平気で騙すと言っているのだ」


「そんな……しかし、あの商会はこれまでも我が国に利をもたらしてくれました。もちろん彼ら自身も巨額の富を得たでしょう。だからこそ、その利を捨てるような真似をするでしょうか?」


 オッペンハイム王国は分かっていない。オットーの目的はカムイと同じ異種族共存であって、富はそれを実現する為の道具に過ぎないということを。


「カムイ・クロイツ一党のつながりはそんなものではないと私は思う。個人の利で仲間たちの利を捨てるような真似はしないのではないだろうか?」


 オッペンハイム王国にカムイたちを理解している者がいるとすれば、それはこのディートハルト王太子だ。カムイとは接点のないディートハルト王太子ではあるが、得られた情報を基に色々と考えてきたのだ。

 カムイたちの動きを読めないとオッペンハイム王国に未来はないとまで考えているからこそだ。


「カムイ側にも利はあります。張り付いている帝国軍を打ち倒せる絶好の機会です」


「……その後は?」


 ルースア帝国駐留軍とディア王国軍を討てる機会であることはディートハルト王太子も認めるところだ。北部、そして東北部のイーゼンベルク家も合わせれば、戦力は帝国ディア王国連合軍を数の上では上回っている。

 ただしかし、こんな単純な考えでカムイが動くのかという懸念もある。


「後ですか?」


「我が国がウエストミッドを落としたとして、その後の展開を本国はどう読んでいる?」


「それは……今でさえ最大の版図を誇る我が国がさらに中央を押さえるわけですから、我が国が帝国に替わって大陸西方の覇者になり、いずれは帝国と雌雄を決することになるのではと」


 使者の答えはディートハルト王太子の思った通りの内容。オッペンハイム国王に聞いても同じ答えが返ってくるとディートハルト王太子には分かっている。

 はなから、この目的の為に反乱を起こしたのだ。


「それを周辺国が認めると思うのか?」


「帝国に臣従して、我が国に臣従できないという道理がありましょうか?」


 この使者はディートハルト王太子に対して、聞く耳を持たないようだ。このような人物だからこそ使者として選ばれたのかもしれない。ディートハルト王太子が反乱に否定的であったことをオッペンハイム国王は知っているのだ。


「我が国は従わなかった。他国がそうならないとどうして言える。なによりもカムイ・クロイツが従うとどうして思える?」


「それこそ帝国に従って、何故、我が国に従えないのですか? 我が国はシュッツアルテン皇国の再興を目指しております。カムイ・クロイツも元は皇国の臣下ではありませんか?」


「皇家の血筋は絶えたわけではない。再興と言う言葉を使ったが、実態は簒奪ではないのか?」


「王太子殿下! 言葉をお慎みください!」


 使者が大声でディートハルト王太子の発言をたしなめてきた。


「私の問いに答えろ。陛下は皇家の血筋をどうされるつもりだ?」


 使者が怒鳴ろうとディートハルト王太子は知ったことではない。これでオッペンハイム国王の不興を買うことになっても構わないと思っている。


「それは……」


「答えられないほど後ろめたいことでも考えているのか?」


「……どうしても皇家の血が必要であれば、元の関係に戻すことも考えると」


「……愚かな」


 使者の遠まわしな言葉の意味をディートハルト王太子は考えた。

 その意味が分かった時、ディートハルト王太子の口から洩れたのは、この言葉だった。これを呟くディートハルト王太子の顔は苦渋に満ちている。


「もう一度申し上げます。発言には気を付けられたほうがよろしい。弟君を皇帝にという声もあるのです。元は弟君が婚約者であったのですから」


「ディーがそれを受け入れると?」


「弟君も覇権を目指しておいでと我々は理解しております。その働きは……これは申し上げるのは止めておきましょう」


 この使者はディーフリートが次代のオッペンハイム王国を継ぐことを、あわよくば皇帝の座に就くことを望んでいるのだ。これが良く分かる発言だった。


「私が聞いているのはディー本人の気持ちだ。それは確かめてあるのか?」


「すでに話は伝わっております。拒否されたという話は聞いておりません」


 実に嫌味ったらしい顔つきでこれを言う使者。この使者にこんな感情を向けられる覚えはディートハルト王太子にはないのだが、臣下の中での権力争いなど全て見えているわけではない。何かがあったのだろうとだけ想像した。

 そのようなことよりも問題はディーフリートがはっきりと拒否しなかったという事実だ。もしそれが本当の話であるなら。


「……終わりだな」


「はっ?」


「……陛下のご命令は確かに賜った。私は軍を率いてウエストミッドを急襲する」


「そうですか! それは重畳。では確かに陛下にお伝えいたします。ご武運をお祈りいたします」


 使者は任を果たせて満足そうだ。


「お前の祈りなど不要だ。これから軍議を始める。さっさと去れ」


「……では、これで」


 喜んでいるところに水を差されて、不満そうな表情を見せる使者。ディートハルト王太子の視線はもうその使者など見ていない。顎に右手を添えた姿勢で考え事に入っている。

 それを見た使者はかるく鼻を鳴らして、会議室を出て行った。


「……王太子殿下?」


 一緒に話を聞いていた部下の一人が、心配そうに声を掛けてきた。


「……部隊を編成してくれ。死ぬことを厭わない、いや、そんな兵士はいないか。身寄りのいない独り身の者だけで編成してみてくれ」


「殿下!?」


 ディートハルト王太子の意図を理解して、部下が声をあげた。


「カムイ・クロイツは動かない。私はそう思う。だからウエストミッドを攻めることはみすみす帝国の罠に嵌りにいくだけだ」


「どうして動かないのですか? カムイは帝都を抜け出しております。それはようやく帝国と戦うことを決意したということではないのですか?」


「それはそうだろうと思う。そして動かないという言い方は正しくなかった。彼は、彼らは動いている。商会が動いたのがその証だ」


 オットーの商会がカムイと深い繋がりがあることは明白だ。その商会が動いたということはカムイが動き出したこと。これは間違いない。だがディートハルト王太子はオッペンハイム国王が考えなかったことを考えている。実際には考えているかもしれないが。


「だが動いたのは我らを利用する為だ。カムイは我が国を本当の意味で味方とは思っていない」


「そうかもしれませんが、それでも共和国に我が国を罠にかける理由がありません。もし我が国が帝国に敗れれば、反帝国勢力は抗う力を失います」


 オッペンハイム王国軍五万五千。それにシドヴェスト王国の四万が数の上では反帝国勢力の主力だ。それを失うことは確かに痛い、と普通は思う。


「共和国はそうは思っていないかもしれない。考えても見ろ。シュッツアルテン皇国は何故、今のようになった? ルースア帝国に敗れたから。確かにその通りではあるが、裏で糸を引いていたのは間違いなくカムイ・クロイツ一党だ」


「……確かに」


 全てがカムイのせいとは言わない。そうであっても皇国が帝国に負ける状況を作り上げたのはカムイたちだ。それも自分たちはほとんど正面から戦うことなく。


「それで我が国が帝国の替わりになれるなら良い。だが、きっとそうはならない」


「何故ですか?」


「何故、帝国と我が国を入れ替える必要がある? 臣従するということではどちらも同じだ。そして我が国は、仮に帝国に成り代われたとしても、やはり共和国を敵視するだろう。我が国と共和国の間には信頼関係などないのだから」


「……ディーフリート様がおります。つまり、陛下はそれを考えておられて」


 カムイと近しい者がオッペンハイム王国の関係者に一人だけいる。それがディーフリートだ。そのディーフリートを皇帝にすることで共和国との関係を良くする。

 共和国と戦いにならなければ良いのだ。戦わずに自国の支配力を強め、次代に替わった後でも構わないので、いずれは骨抜きにする。


「裏で何を考えているかは相手には分かる。それは帝国が考えていたことと同じだ」


 ルースア帝国も同じことを考えていた。やはり違いはない。


「……ディーフリート様との関係は役に立ちませんか」


「かつては役に立ったかもしれない。だが今のディーはかつてのディーではない。私でもそう思うのだ。カムイがどう思っているかは想像がつく。そして最悪なのは……」


「ディア国王ですか」


「カムイがずっと誰と戦っていたか陛下は、その周辺にいる者たちは分かっていないのだ。たしかにディア国王をカムイが敵視していたとは思えない。だが結果として、ずっと敵側にいるのがディア国王クラウディアだ」


 そのクラウディアを自陣に引き込むなど、ディートハルト王太子には不吉さしか感じない。そして、この感覚は正しい。


「それで終わりと……」


 ディートハルト王太子が呟いた言葉。部下たちにはこれが不吉さを感じさせるものだ。


「思わずそう呟いたが終わらせるわけにはいかない。だから私は戦うのだ」


「しかし、わずかな兵でそれを行っても」


「先陣は囮だ。陛下だってカムイを完全に信じ切っているはずがない。ウエストミッドを急襲し、それに帝国軍を反応させ、共和国がどう動くかを見極めるつもりだろう」


 実際にオッペンハイム国王がこれを考えているのかディートハルト王太子には分からない。出来ることなら考えていないで欲しいと、これは息子として思っている。


「……ではその囮には王太子殿下は参加されないのですね?」


「いや、私がその部隊を率いる」


「何故ですか!?」


 囮の部隊は下手をすれば、帝国軍に袋叩きに合う可能性がある。ディートハルト王太子は共和国は動かないと考えているのだ。それが分かっていて危険な囮部隊に参加するなど馬鹿げている。


「終わらせるわけにはいかないからだ」


「……しかし、王太子殿下に万一のことがあれば」


「そうなればディーが王太子になる。そうならなくても多分同じことだ。であれば私は最悪の状況を回避する為に、出来ることをするまでだ」


「……最悪の状況ですか?」


 この場にいるのはディートハルト王太子の直属の部下たち。ディートハルト王太子を失う以上に最悪な状況などない。


「皇家の血を繋ぐ為に、クラウディア王をこちらの陣営に入れることだ。それはカムイ・クロイツの敵になると宣言するも同じだと私は考えている。それに、皇家を侮辱する行為でもある。イーゼンベルク家も決して味方しないであろう」

 

 元東方伯イーゼンベルク家の忠誠はまだ皇国にあるとディートハルト王太子は考えている。皇家への忠誠は残っているが、クラウディアのやり方は気に入らない。それでも元皇帝であるクラウディアに背く真似はしたくない。こんな心情が沈黙となって表れているのではないかと。


「……それを回避するには?」


「恐れながらクラウディア王の命を頂く。皇家への敬意を捨てたのであれば、堂々と簒奪を行えば良い。そのほうが私はあり方として正しいと思う」


「その為の決死隊を、ですか?」


「接近を知られないようにするには少数であるほうが良い。だがその少数ではたして城にいるクラウディア王に届くのか。これについては全く自信がない」


 クラウディアを殺す。この目的の為だけにディートハルト王太子はウエストミッドに攻め込もうとしている。ちょっとした意地だ。

 自分を押し殺して家の為に生きてきたつもりの自分。弟であるディーフリートはそれを嫌がって、ディートハルト王太子から見れば、勝手気ままに生きてきた。

 結果、そのディーフリートが次代を継ぐ者として評価され、自分は捨て石になるかもしれない戦いに投入されようとしている。今のディーフリートはディートハルト王太子の目から見て、良くない方向に進んでいると思われるのに。

 そのディーフリートを担ごうというオッペンハイム王国もまた良くない方向に進んでいるとディートハルト王太子は感じてしまう。そうであればせめて少しでもその歯止めとなりたい。オッペンハイム王国の多くの人たちが、その結果を批判することになったとしても。


「……承知しました。すぐに精鋭部隊、それも信頼出来る者たちだけの部隊を編成致します」


「……すまない」


 信頼できる者たちだけの部隊。それはここにいる側近たちが全員、決死隊に参加するという宣言だ。中には幼いころからディートハルト王太子を支えてきた者たちもいる。


「残りの軍はどうされますか?」


「指揮官を決めて、先行する我らの後をゆっくりと付いて来させるように。帝国に囲まれそうな事態になった場合は、無理に戦うことをせず本国に向かえと。全軍四万といっても信用出来るのは元々のオッペンハイム王国軍二万だけだ。勝てるはずがない」


 ディートハルト王太子がウエストミッド奪回作戦に反対するのには、この理由もあった。無理やり併合した大陸西方北部の小国。その小国が心からオッペンハイム王国に忠誠を誓っているはずがない。ルースア帝国に内通している者がいてもおかしくないくらいだ。


「北部を失うことになります」


「それを望んだのは陛下だ。我らが懸命に北部の平定に努めていたのに、最後までそれをやり遂げる時間を与えてくれなかった」


 ディートハルト王太子率いるオッペンハイム王国軍がある時期から積極的な動きを見せなくなっていた。展開しているルースア帝国軍と戦うことなく、従った小国との関係構築、そして民衆の慰撫に努めていたのだ。それが完全に実を結ぶ前に、北部のオッペンハイム王国軍は崩壊することになる。ディートハルト王太子はそうなると考えている。


「……ではご命令を伝えておきます。他には?」


「……そうだな。国への伝令を。それぞれ伝えたい相手への言葉を手紙にしたためるが良い。それを相手に届ける者を用意してくれ」


「……はっ」


 最後の言葉になるかもしれない手紙。ディートハルト王太子の話を聞いて、すでに多くの者たちが、それぞれ伝えたい相手を頭に浮かべ、何を伝えようかと悩んでいる。

 その様子を眺めながら、ディートハルト王太子はそっと席を立った。

 自らも伝えるべき言葉を一人でじっくりと考える為に。


 北部のオッペンハイム王国軍において内通はルースア帝国だけに対して行われているわけではない。カムイたちと通じている者もいた。

 ディートハルト王太子の決断は、そう時が経つことなくカムイたちの耳に入ることになった。それを聞いたカムイが「一度きちんと話しておけば良かったか」などと呟いたことなど、ディートハルト王太子に伝わることはない。

 西方伯家の時代からオッペンハイム家はカムイとの直接的な繋がりを持つことはなかった。ディーフリートという存在がいながら、そのディーフリートが実家を忌避していたことによって、何となくそういう機会がなかったのだ。

 それがオッペンハイム王国にとっての不幸になるのか。それはこの先の戦いの結果にかかっている。オッペンハイム王国は大陸西方覇者の座をつかむために本格的に動き出した。

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