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乙女ゲーの君,1

話にイジメという単語がでてきています。

イジメを進めているなどではありません!

イジメ。ダメ、ゼッタイ。

キミはボクのプリンセス。略して”キミプリ”は、爵位の低い男爵家に生まれたヒロインが、13歳のときに学園へと入学すると、攻略対象との様々なイベントが起き、そして様々なハプニングを乗り越え、結ばれる結構王道な乙女ゲーだった。


だが、そのストーリーの深さ•人気漫画家による美しい絵•豪華声優陣というなんとも美味しい魅力タップリであった。

スチルを見るためにゲームを始めた人や、好きな声優さんの声が聞きたくてゲームを始めた人も、その内容に心底ハマってしまうという、大ヒットしたゲームだった。


R15ゲームだったため、色恋も濃いところまで描かれ、攻略対象たちは執着心などが強かったりするため、もう世の女性たちは、ハマりにハマった。


ゲームの舞台は、爵位のある貴族が必ず13歳から18歳まで通わなくてはならない、アネモネ学園である。


ヒロインは、栗色のフワフワとした髪に、深紫の瞳。誰もが魅了される愛らしい、花の妖精のような女の子であった。

綺麗の頂点に立つアメリアと、可愛いの頂点に立つヒロインとでは、正反対であった。


そして、攻略対象は5人。

1人目はカラム•エドワード

攻略対象で1番人気であった。

幼い頃から、鳥籠の中で生活していた彼にとって自由なヒロインは、衝撃的な女性で、最初は好ましく思っていなかったのだが、段々ヒロインの無邪気で無垢なところに惹かれていくのであった。


ここで、悪役の私は、とにかくヒロインをイジメまくって、イジメ倒して、最後は身一つで国外追放だ。容赦がなさすぎる。


2人目は、クラウド•ウェールズ

私が10歳のときに養子としてウェールズ家にきた、一つ年下の子である。

私はいずれ結婚し、家を出るため、後を継がせるためにきたのである。

綿菓子のように柔らかい茶色の髪に、溶けるように甘いチョコレートのような瞳。

愛らしい、まさに天使のような容姿をしていた。

私は、そんな誰からも愛されるクラウドを妬み、お母様やお父様に隠れて、イジメ倒したのだ。

そんな心に傷をおったクラウドは、1年遅れて学校へ入学すると、祝花を胸につけてくれたヒロインに一目惚れし、そこからヒロインと恋仲へと進展して行くのである。


このとき、私は長年のクラウドへのイジメを暴かれ、社交界に出れなくなり、精神的に病んでしまうのだ。


私がプレイしていたときは、「アメリア、ざまぁ!」なんて喜んでいたが、今となっては全然喜べない。


病むとかお断り!

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