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Magia Online  作者: kame
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生産活動と練習

たまには俺も生産をするか、ということでギルドの調理場にベルはやってきていた。


共同の調理場でもいいのだが、今では生産廃人となってしまっているナツミの作品が多く並ぶギルドの調理場の方が質のいいものが作れるためギルドにやってきていた。

他のPC(プレイヤーキャラクターと会話をしながら調理をするのも好きであるため、たまには共同調理場に姿を見せているベルである。



まず、ベルが取り出した食材は、この調理場に来る前に草原で狩って来た豚を大きくした姿をしている、その名もビッグピグを狩って手に入れた《ビッグピグの肉》を一口大の大きさに切る。


肉を切る際に使うのは、調理場に置かれているナツミ製の切れ味強化のエンチャント付きの包丁である。

下手な片手剣よりも攻撃力のあるこの包丁は、モンスター肉でもスパスパとよく切れる。


次に農家プレイという、恐らく一人しかいないであろうプレイをしている人から買い付けた玉ねぎ、にんじん、じゃがいもの下ごしらえをして、NPCやPCから買い付けたスパイスを分量をしっかり量り混ぜ合わせる。


ここまで言えば、分かってしまう人もいるだろう。

今回ベルが作っているのはカレーである。


 実は、既にカレー自体は料理人PCによって作り出され、レシピを譲られたPCによって良い方向に魔改造されたカレー専門店も存在している。

 お前ら攻略しろ。とも言う人もいるが、一度食べれば、そんな言葉は言うことが出来なくなるぐらいおいしいと評判のカレー屋で、一人では客を捌ききれなくなった店主はレシピを他の料理人に渡してはいるが、第一号店の味を食べたく押しかけている現状である。


 ベルは鍋に油を引いた後に豚肉をいためる。

 この鍋も、ナツミ製で、熱伝導と保温の魔方陣が刻まれている物で耐久も高い。

熱伝導と保温は、鍋に刻まれた魔方陣への魔力注入場所で切り替えることが出来る。

 熱伝導のエンチャントは持ち手に魔力注入を行い、保温のエンチャントは、蓋に付けられた魔石に魔力を貯めることで発動する。


豚肉に焼色が付いてきたところで野菜を入れ、油が野菜にも馴染んだところでポットからお湯を注ぎ込む。

 このポットも保温のエンチャントがかけられたもので、調理場の裏手にある小型魔導炉から供給される魔力で永続的に保温の状態を保っていられる。


あくを取りながらベルは、小さく鼻歌を歌う。

上機嫌なのだろう。


「煮えた?」


ベルはにんじんに火が通ったことを確かめると、調合したスパイスを投入する。


「んー良い匂い」


後は一日寝かすだけ、と呟いた後にベルは、火を切り、保温機能に魔力を込めてから調理場を後にする。

実は料理スキルに熟成というスキルがあるが、使うと数段味が落ちるのは既に検証済みである。




「クロエ」


調理場を後にしたベルが次に姿を現したのは、自分のプレイヤーハウスである。

そこには、インテリアとしておかれている椅子に座って空を飛んできたベルを待っていたのは、

以前、《無属性魔法》を取り、《浮遊》を習得しようとしていたクロエである。


周りには、クロエの固定パーティであるアーロンたちもいる。


「お待たせ」


「待ってない」


基本無口な二人である。会話が続かない。


「よし、じゃぁベルちゃんも来たことだし、俺達は近くのフィールドで狩ってくるな」


アーロンが他の人達の代表として二人に良い、二人は同じように頷いた。




アーロンたちがフィールドに行き、取り残された俺達は、ベンチから立ち上がる。


「じゃぁ」


今日はクロエに《無属性魔法》を教える日である。

そういや、いつの間にかクロエが武器を変えていて魔導銃になっていた。

銃弾の代わりに魔力を弾丸として撃ちだす銃だが、今オークションで恐ろしい値段がついている代物である。

何せリロードの時間が必要なく、弾の補充も必要ない。

銃使いや弓使いのネックともいえる問題が解決されてしまう銃である。

もっとも魔力量が少ない銃使いではMP薬がネックになってしまっているのだが。


ただ発砲時に、銃口に魔方陣が展開されて光るから狙撃や暗殺には向かない。


「《浮遊》」


クロエが《浮遊》を唱え、ゆっくりとだが浮きあがる。

まだ、姿勢制御に慣れていないためか、少しふらついているが、他の《浮遊》使いよりも上手く制御している。

そういや、やっと最近、俺以外で《ヘネシリウム》の上空を飛ぶプレイヤーが出てきた。

まだまだふらふらしていて危ない《浮遊》だが、上下逆さまになったりすること無く、空を飛んでいる様子を見るのは俺の密かな楽しみだ。

日に日にふらふらしている度合いが小さくなっていくから、後1ヶ月もすれば、アクロバットに《浮遊》を使いこなせるだろう。


「あっ」


「《浮遊》」


俺はバランスを崩して落ちかけたクロエに《浮遊》をかける。

何度も何度も繰り返し使ってきた呪文だからほぼ一瞬で唱えれる。


「ありがとう」


「ん」


そしてクロエはまた《浮遊》で空を飛ぶ。

そろそろ熟練度的に《飛翔》が出るころだとは思うが・・・この姿勢制御で飛ぶのは少し危険だと思う。


あとスカートで飛ぶのはどうかとは思うが・・・以前聞いたらアバターだから別に気にしないという回答を頂いている。


まだ一緒に空の旅をするには時間がかかりそうだなぁー





「オープン」


俺は、狩りから戻ってきたアーロン達と別れた後に、そのままログアウトして家事をしてきた。

そして、作っておいたカレーの鍋の蓋を開ける。


そこには・・・


「こんなに少なかったっけ」


仕込んだ量より明らかに少ないカレーがあった。

誰か食ったな。

というかご飯炊いてなかったな。食った奴ルーだけ食ったのか・・・?




ちなみに、犯人はナツミとデンでした。

二人には作ったカレーをパンで包んで携帯食にしたものは、あげないことにしよう。

2日ぶり?の投稿です。


久しぶりに数ヶ月あけずに投稿しましたw

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