表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Magia Online  作者: kame
正式サービス
5/57

デンとの狩り

「では私から行くのです」


草原に《ワイルドボア》がスポーンするとデンが走りこんで短剣で弱点の首を何度も切りつける。

《ワイルドボア》は光の粉をばら撒きながら消える。

デンにはドロップ品と経験値が入ったことだろう。


短剣は取り回ししやすい分攻撃力が低いから何度か切らないと最弱の《ワイルドボア》でも倒れない。

銃は弾の節約だとさ。


「βの時と取得経験値は同じなのです」


んー・・・

俺もとりあえず狩ってみよう。


《ワイルドボア》がスポーンすると俺は《マジックアロー》の呪文を唱える。

一々スキルを開いて魔法の選択なんてするのは無駄だ。

大体は呪文を覚えて、魔力を呪文に乗せながら唱えきれば魔法が発動する。

呪文をどれだけ早く唱えれるかどうかで、魔法の発動までの時間が変化する。

スキルから選択する場合は、一定の時間になる。


つまりは早く唱えるほど発動までの時間が短くなるのだ。

イメージ的には説明書を見ながら機械を触っていく人をスキルからの選択。

説明書なしで、すらすらと機械を触っていく人を詠唱と考えてくれたら良い。


個人差があるが、大体は詠唱のほうが早いのが普通だ。


触媒がいる魔法もあるが、それはほとんど召喚系の魔法だから俺には関係ない。


この呪文に乗せる魔力の量によって魔法の威力が変わってきたりもする。

INTはその魔法威力の最大値を上げるステータスだ。

結構これが必要になる。


スキルを開いて使う魔法はいつも最大値の魔力を使われる。

雑魚に対しても最大値の魔力が使われる。

無駄だろ? ならその雑魚にあった威力さえ出せたらいいんだから使用魔力を抑えたらいい。


今回は、自分が2レベだし最大威力で魔法はぶっぱなすがな。


「《マジックアロー》」


《マジックアロー》はレベルの分だけ魔力弾を出すことが出来る。

今は2レベだから2個しかでない。

しかし、これで十分だ。

《マジックアロー》は一つは《ワイルドボア》の首の後ろに回りこみ打ち込まれ、もう一つは《ワイルドボア》の顎を下から持ち上げるように撃つ。


それがクリティカルヒットになり《ワイルドボア》は一撃で光の粉となって消えた。


《マジックアロー》は誘導型の魔法だ。

まぁある程度の空間把握能力はいるが、使おうと思えば使える。


「経験値は一緒」


あの道場のクエがおいしかっただけだろう。


「ここじゃ新規の人達の邪魔になるのです。

《南の森》に行きますか?」


ちらほらと武器を持ったプレイヤーが街から出て来て、《ワイルドボア》を狩り出している。

5万人に対して《ワイルドボア》のスポーン数はたいしたものじゃない。

すぐにこの当たりは一杯になってかれない状態となるだろう。


「行く」


ちょっとここよりレベルが上がるが《南の森》のほうがいいな。

俺とデンだとさすがに《ワイルドボア》は弱すぎてだれてくる。

というか思い出したんだが、俺の家・・・ある程度レベル上げないと入れない場所にあるんだった・・・せっかく買った高級ソファーでのんびりしたかったのに!




――――バンッ!!


静かな森に銃声が響き渡る。

その銃声によって数体のモンスターが近寄ってくるが俺が《マジッククロー》を用いてどんどん狩る。


消音機(サイレンサー)を引き継ぐのを忘れていたのです」


「しかたない」


銃につけた状態だと引き継げたが、メンテナンスをしたあとで付け忘れていたんだとさ。

まぁ仕方ないね。


「その分、狩れる」


俺はどんどん《マジッククロー》を唱えながら次々と現れるキノコのモンスターとたまに混じっている棍棒持ちのゴブリンを遠距離で倒しつくす。

レベルが上がるたびに作れる魔力弾が増えていくからモンスター一体に付き一つを操って攻撃を繰り返し、倒していく。


デンの銃はこのあたりのモンスターだと、普通にNPCの店で売っている一番安い銃弾でも一発で倒すことが出来る。


時間を気にすることなく二人で狩っていると、周りが暗くなってきた。

社会人に配慮するために《Magia Online》では6時間ごとに昼と夜が変化する。

3時間ごとでもという話があったが、昼専用のクエストとかで時間が足らなくなりそうだから6時間にしたそうだ。


「そろそろ戻ってもいいですか?」


デンが聞いてきたから俺は頷く。

暗くなるとモンスターが凶暴になる。

大体昼間の+3レベぐらいはあがると考えてもいい。

夜はモンスターが見えにくく、奇襲にあいやすいという弱点もある。

まぁこっちも奇襲はしやすいんだがな。


さて《ヘネシリウム》に帰るか。

俺とデンは手を握り、俺が《浮遊》を唱えると軽くジャンプをして空中に・・・


「へブッ!?」


飛び立つことが出来ずに地面に突っ込んだ。

デンは俺が地面に突っ込む前に手を離して自分はしっかりと立っていた。


「あっはっは!!おにぃ・・・ゲフン。

ベルはおっちょこちょいなのですよ。

まだ魔法の熟練度が足りていないから《浮遊》は使えないのです」


デンが地面に突っ込んだ俺を見ながら笑いだした。


「くそぅ・・・」


歩くの面倒だ。


結構ここから《ヘネシリウム》まで距離あるんだぜ・・・


「ゆっくりと歩いて帰るのです。

二人なら夜でも問題ないのです」


仕方ないか・・・


この二人は結局、夜の狩りを行い、レベルを双方とも5まであげるのであった。


デン 

 肩にかかりそうな茶髪をバレッタでとめて持ち上げている小学生から中学生1年ぐらいの少女。

 ちなみにリアルは本物の高校生の女の子。

 AGIを基本的に上げており、攻撃は避ける方法を取り武器は短剣と銃。

 木や壁を蹴って三次元的な動きをして相手をかく乱しながら倒す。

 βでは空中4回転ひねりとか余裕でしていた。



銃の消音機は、ゲームなので回転式、自動拳銃ともに音が消えます。 


デンとベルの関係がもう分かった人もいますよね。

私からは特に言いませんが。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ