PvP3
『ぁ・・・あ、圧倒的!!圧倒的です!!
あのセーラー服の魔法使い只者じゃないぞぉー!!』
あのアイドルが甲高い声で叫ぶ。
その声と共に静かだった観客席が歓声を上げる。
『す、凄いですね・・・
呪文詠唱に多重魔法、魔力操作に空中姿勢制御・・・私たち開発陣でも全て同時にこなすのは一苦労ですよ』
いつの間にかGMも見ていたらしい。
出来ないと言わないあたり、可能性があるとは思っていたんだろう。
『魔法使いの可能性を見せ付けてくれたベル選手に盛大な拍手を!!』
観客席から物凄い数の拍手が聞こえてくる。
どこから見てたのかは知らないが、お辞儀しておこう。
歓声が大きくなった・・・なぜだ。
これである程度、魔法使いが増えてくれたらうれしいんだがな。
*
「おめでとー!!」
観客席に戻るとナツミに抱きつかれそうになるが、するりと逃げる。
「頭痛い」
ちょっと張り切りすぎたな。
ナツミが自分の膝を叩きながら何か待っているけど、見なかったことにする。
俺は俺の椅子で寝ていたナナを抱き上げて椅子に座る。
周りの人達が俺の様子を見てくるが、別になにもしないぞ。
運営の魔法使いへのてこ入れとか聞こえてくるが、あながち間違っちゃいないな。
「寝る。
1時間後ぐらいに起こして」
確か寝落ちで落とされるのは2時間たってからだったはずだから1時間じゃ落とされない。
「分かったよーおやすみー」
ナツミが俺の頭を撫でてくる。
まぁいいか。
眠い。
今さっき飯食べたところに運動したからな。
*
「ほら起きてー一時間たったよー」
「んぁ・・・」
俺の体が揺らされる。
分かってはいる分かってはいるんだが・・・温かくて気持ちよくてまだ寝ていたい。
「流石にスリスリされると、くすぐったいかなぁー
ほら起きてー」
顔が温くて気持ちいい。
流石、《Magia Online》、五感を完全に再現している。
うん・・・?
俺は今、どこで寝ている・・・?
顔が温かいって布団にでももぐっているのか・・・?
いや、《Magia Online》の中で寝ていたはず・・・でも、この温もりはなんだ?
少しだけ目を開けてみる。
まず見えたのは、紺色の布。
少し視線をずらすと肌色と水色のストライプ。
俺の中で、一つの仮定が生まれたが、無視したい。
「ほら、ベルちゃん。
頭動かして私のスカート動かさないで、見えちゃうから。
ほらっ起きて」
・・・俺がナツミの膝枕で寝ているなんて思いたくない。
とりあえず気取られないようにおきよう。
流石に昔から一緒にお風呂とか入ってた身としては興奮とかはないんだが、流石に怖い。
「・・・おはよう」
ゆっくりと頭を浮かす。
「おはよう。
見た?」
うぐっ
「別にリアルと違うから見られてもいいんだけどね」
ナツミはおどけて言う。
そういや、こんな奴だった。
*
「どこまでいった?」
「Mグループだったと思うよ」
ふむ・・・俺の知ってる奴はいないな。
「一回落ちる」
家事を済ませてくるか。
「あー家事か。おつかれー」
ナツミが手を振ってくるのを振り返してログアウト。
*
ベルは落ちたわね。
ベルの次のログインは家事が終わってからだから大体午後6時。
これを逃す手はない!!
「ベルちゃんブロマイド一枚5kリム!!
売るよー!!」
ベルちゃんなら・・・いや、響ならこれぐらい笑って許してくれる!!
私の膝枕でスカートがめくれ易いように配置したのもわざとだし、一応見せパンはいてきたし!!
それを見て真っ赤になるベルちゃんをしっかりとSS撮ったし!!
ふふふ、響の弱点だって私は知ってるからゆすろうと思えばゆすり放題なんだから!!
逆に私の弱点も知られているけど、それは考えない!!
「ベルちゃんの写真かい?
1ダース貰おう」
「俺は2ダース!!」
っふっふっふ、笑いが止まらない!!
*
「うっ」
なんか洗濯物を取り込んでいると、背中に悪寒が走った。
一体に何が・・・?
短めです。
最近仕事が忙しいので更新間隔が開くかもしれません。




