PvP1
『レディィィィスアァァァァンドッジェントルメェェェェン!!
今日は、この《闘技場》に集まってくれてありがとー!!
(キーン)ちゃんだよー!!」
名前のところでマイクがハウリングしてんじゃねぇか。
確か、あれってアイドルの一人じゃなかったか?
名前覚えてないが、歌の中に入る特徴的なSEで一躍、有名になった。
最近また新曲を出したとかで話題になったはずだ。
歌は決して上手いというわけではないが、いつも変わらない元気っぷりが人気を博しているらしい。
『さぁ今日はプレイヤーバーサスプレイヤー!!
PvPの試合だぁぁぁ!!
今日のルールは至って簡単!
回復アイテムなしで何してもOK!!
あっ、でも! 試合前に攻撃するのはダメだよー!!』
まぁ戦闘フィールド以外は戦闘できないんだがな。
『さぁ!!
今日は参加者も多いし、初戦はグループに分かれて総当り戦よ!!』
「「「「うおぉぉぉぉぉ!!」」」」
観客が歓声をあげると、《闘技場》が揺れる。
俺も叫んでみたいが、ベルのキャラ的に叫ぶべきではないと思う。
『さぁ!
一週間前から受付を行っていたPvPの受付は今締め切りましたぁ!!
今、グループ分けしてるから待ってねー!!
決まり次第、参加者のみんなには、メッセージが送られるわよ!!』
さて今回はどれくらい参加したのかなっと。
「5684人・・・」
まぁまぁな数だな。
参加者だけで、β参加者よりも人多いって・・・
まぁありえないことではないか。
ちゃんと俺も参加してきたぞ。
――――ピロン
おっ運営からメッセージか。
【あなたはE-3グループになりました。
試合開始時間は午後1時30分の予定です】
ふむ・・・
メッセージと同時に《闘技場》にいると使えるウィンドウにトーナメント表が現れる。
トーナメント表の名前の欄には初戦のグループ勝ち残り者と書かれている。
大体1グループ20人強ぐらいか。
A-1~Z-9までのグループがある。
何個かのフィールドで同時に試合を行って《闘技場》では、そのフィールドを映すウィンドウを設置することになっているらしい。
『参加者のみんなー!!
メッセージは届いたかなー?
ちゃんとその開始時間にはログインしておいてねー!!』
どうせこなくても棄権扱いになるんだろうけどな。
『今からA-1からA-9のグループの総当り戦をおっこなうよー』
大体、トーナメントの最終は午後10時ぐらいかな。
まぁ俺が決勝まで残れるとは思わないが。
*
「ベルちゃんはどこ?」
ナツミが観客席に座って観戦モードな俺に話しかけてくる。
俺だと言ってからさらに距離が近くなった気がする。
ナツミは今回は出ないんだとさ。
生産ばかりやってたから無理だってさ。
「E-3」
昔、E-3とかいうイベント海域が・・・いや、なんでもない。
「勝てる?」
「分からない」
とりあえず全力全開でいくけどな。
俺はなんとなく買って来ておいたジュースと前食べていた串焼きを手にフィールドを眺める。
すると目の前にA-1~9のどれにしますかとウィンドウが現れたから適当に押して流し見していく。
紫発見。
周りを氷漬けにしながら戦闘フィールドになっている草原を直線に進んでいっている。
紫の《アイスストライク》によって軽装の戦士や魔法使い、弓使いはHPのほとんどを持っていかれる。
《アイスストライク》には持続ダメージがあるからそれでHPが0になり、フィールドから消えていく。
(容赦ないなぁ・・・)
さて次見るか。
『・・・えはもう死んでいる!!』
切り替えた途端、アリスが画面に映り忍刀を鞘に納める。
するとアリスの後ろにいた戦士のプレイヤーのHPがなくなり、消えていく。
って・・・アリス!それ違う!混ざってるから!!
色々混ざっちゃってるから!!
まぁ楽しんでるみたいだしいいか。
次、次っと。
『な、なめるなぁぁぁぁ!!』
よくある盾と剣を構えた少年が水色ショートヘアーの少女に切りかかるが、少女・・・クロエは太股のホルスターから銃を取り出して、銃床で剣の腹を叩いて軌道を反らし、もう片方の手でもう一丁銃を抜き、至近距離に迫ってきていた少年の眉間に突きつけ発砲。
残り少なくなっていた少年のHPはなくなり、光の粉となって消えていった。
なんというか・・・俺のフレンド、皆圧勝じゃね?
まぁ、《キリングベアー》を今主流のデバフのアイテムを使わずにクリアして未だにトップを爆走しつづけている奴らだから仕方ないのかもしれないが。
俺は最近、特に何もしてないぞ。
家でのんびりナナを撫でながら紅茶飲んでたし。
土日だったのに書き溜めがない・・・




