1/1
~プロローグ~
幼少時代を告白しよう。
俺、大和晃一は普通の一般家庭に
生まれた。
少し違うところといえば、
両親が商店街で美容師を
していたことくらいだろうか。
美容院というよりは
しみったれた床屋。
必然的に客層が高い。
常連客はじいさんばあさんばかりだ。
俺はちょっと店に行けば、
みんなが可愛いがってくれた。
ありがたいことだ。
微笑ましいことなのだ。が、が、が、
「やっぱ萌えないなぁ」
現在小学六年生の俺は、スレていた。
人生の先輩と触れ合いすぎた
反動で、確実に道を踏み外している。