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<第一章 Slothの種> 第1部 家族の団欒6話 表

盛り上がるところどこ?ここ?


 「だぁっ!とてつもない程に疲れたなぁ」


 疲労困憊のウーゴは、自室に着くと一目散にベッドのふちに腰を掛け盛大なため息とともに声を漏らす。彼が屋敷に着いた時、既に空は綺麗な茜色に染まっていた。ウーゴはエイビスの森から帰る最中の記憶が朧げなものであった。なぜなら、慣れない戦闘に可笑しなナニカによってもたらされた混乱、それらが彼を疲労困憊の状態へと追い込んだのだ。


 「やはり汗をかいて努力するのは馬鹿げている。そういった事が好きな連中は頭のネジが外れているに違いな」


 的外れで失礼極まりない言葉だが、彼の嘘偽りない本心である。勿論、彼はこの考えが良いものではないということを理解している。その為、他者を馬鹿にする心とそれを叱咤する心が彼の中で渦巻いている。そうしていつも行っている自己嫌悪を始めた時に異変が現れた。


 「ッ!き゛も゛ち゛わ゛りぃ゛!体が、あつぃ、とけそぅだ…!」


 ウーゴは急な吐き気を催し、しかめっ面を浮かべる。それだけでなく、発熱と意識が朦朧になる感覚が彼を襲う。「とけそう」という謎の感覚に対して違和感を覚える前にウーゴの体は限界を迎えた。


 「駄目だ、少しだけ、横に…」


 ベッドで横になった瞬間、高所から落とされた鉄球のような速さで意識を失ってしまう。そうして彼は眠りについたのだが、本来であればありえない現象が生じた。それは詠唱をしていないのにも関わらず、魔法<ステイタス>が発動している事だ。


『ウーゴ

 男性 14歳 人類 LV 7  (NAT ‐10)


 HP 5/15→17 UP F MP 3/10→12 UP G→F


 VIT 6→11 UP G→F ATK 5→6 G


 DEF 5→6 UP G AGI 1→4 UP G


 INT 15 F RES 10 G


 DEX 10 G LUK 13 F


 SUM 90→103


<適正>


水魔法適正

・水魔法の消費MPが1/4になる。


 理外適性

・それは常識に囚われない。


<スキル>


 最下級水魔法 ウラ・アクア

・消費MP 1 小さな水の球を作り出す     


 理外魔法 ■■の■ ファティーグ・チルクム

・消費MP 最大値の半分 自■ともに■■■■する』                   


 ウーゴや、今回起きた出来事を知っている人間が見れば幾つかの能力値が上昇している事は理解できるだろう。問題はそこではない。NATという謎の文字に理外適性・魔法というもの。それに加わり一部が見えなくなっている点もおかしい。魔法によってステイタスを隠蔽することは可能だが、その際は虫食いの状態ではなく、完璧に隠されるのだ。そもそも、ウーゴはそのような魔法は使えない。

 そして数刻後、不可解な事が起きてしまうのである。それは、魔法がまた勝手に発動したのだ。勿論ウーゴは寝た状態で。



書き溜めできる人って凄いですよね…

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