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旨い話なんてない   作者: ねこまんまときみどりのことり


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夢なんて見ない

 この話はこれで完結です。 続きが出る時は、サイドストーリーになります。 ブックマークしてくださった方すみません。 はずしてもらって大丈夫ですので。

 或る日、王宮には妙齢の女性達が集められた。


ーー次期王太子妃を決めると言う触れ込みの、ダンスパーティーであるーーーー


白亜の宮殿、足元が埋まりそうな毛足の長い絨毯、廊下に灯る細工の施された煌めくランプ、大広間のシャンデリア。 所々に設置された彫刻や絵画は、名匠の作と解る美術品。 ライトアップされた庭園は、花が宝石のように輝いていた。


お城に縁のない女の子には、夢の空間である。



ドレスのない平民や困窮貴族も、貸衣裳があるので不安なく参加して欲しいとのこと。

身分を問わず、招待状が届いた全国民を対象とした勅令なので、配慮してもらえるのはありがたいが、集められる意味が解らなかった。


だって普通王族は、身分に見合う公爵家や侯爵家等の、後ろ立てを兼ねた政略結婚がほとんど。 伯爵家が縁付こうものなら、チクチクと悪意が囁かれる伏魔殿。 下位貴族は及びではないはず。


そんな所に呼び出された訳である。


「お母様、私絶対このチャンスをモノにしますわ!」

「ええ、美しい貴女なら選ばれるはずよ!!」


「こんな服初めて着たよ」

「うふふ、お嬢様みたい。 回ってみて、ふわふわだよぉ」


「お城って綺麗ねぇ、メイドさんの技術が素晴らしいわ」

「そうね、同業者として研鑽しなければ」


「初めて、こんなキラキラした場所来ただぁ」

「うんだぁ、お城はすげぇな」


「何でこんな無駄なこと。 こっちだって忙しいのに」

「全く、税金の無駄遣いだわ」


「早く帰りたいです。 ヒールが歩き辛い」

「少しの辛抱よ。 ご命令なんですから。 帰りに牛丼食べて帰りましょ」


わいわいがやがやと、大広間はごった返している。

公爵・侯爵・伯爵・辺境伯の息女は、全員以前行われたパーティーで王子と出会われたらしく、この日の参加は除外されている。

今回は、子爵・男爵の息女、平民の子女だけなのだが、それでも物凄い人数だ。


チェックする文官女官もてんてこ舞い。

警備の兵士も疲弊気味である。

他国の暗殺者や謀反の気がある者らには、潜入が容易で千載一遇の大チャンスである。 その為、全く気が抜けないのだ。




参加している女性達だって、甘い期待なんかほとんどない。

もし仮に選ばれたとしても、政略結婚も出来ないほどの瑕疵ありの問題児かもしれないし。


それでも、側室でも愛妾でも良いと考える者もいたが。



とりあえずは、何も考えず束の間の夢を見るのが正解である。




そんな参加者の中、一際美しい女性達がいた。

ミランルージュ子爵家一行である。

「何としても、王子様と踊るのよ。 貴女の微笑みがあれば、即お心をつかんでしまえるわ、エレール」

真剣な表情で、愛娘(エレール)の手を握り激励する母アカザ。

黒髪にタンザナイトの瞳、括れのある妖艶なボディ。 真っ赤な唇の口元にある黒子は色っぽく、話す毎に蠢いた。 体のラインを強調する、赤色の深いスリットドレスも扇情的だ。


「解っておりますわ、お母様。 精一杯の真心を、お届けしてきます」

あざとい顔で答えるエレール。 ミルクティー色の髪と新緑色の大きな瞳、小柄なのに大きな胸部で、義母同様のダイナマイトボディだ。 肩の出るピンクのバルーンスカートに、腰から膝下へと白いレースを纏わせたデザインドレスは、さながら春の妖精である。


その後に叩きつけるように、義娘に言い放つ義母(アカザ)

「弁えているとは思うけど、絶対エレールの邪魔なんてするんじゃないよ。 陰気なあんたなんか、連れてきたくなかったのに! ああ、恥ずかしい」

「離れて歩いてね、お義姉さま」


アカザに怒鳴り付けられて、頷く義娘のサフラン。

義妹のエレールは、口唇を上げにやにやと鬱陶しい。

だが、サフランは美しかった。

薄紫の艶やかな髪、アメシストの切れ長の瞳、平均より少し高めのスレンダーボディー。 首と肩をすっぽり隠した濃紫のタイトスカートは知性的な雰囲気を醸し出すが、若い娘のパーティー衣装には少々不向きかもしれない。


サフランだって、こんな居心地の悪い所遠慮したい。 帰ったら人数分のドレスを洗濯しなければならないし、明日の食事の下ごしらえもまだ終わっておらず、溜め息さえ出そうだ。

おまけにいつもは一方的に命令するだけで、一緒に過ごすことのない義母義妹に怒鳴られて、面倒くさいし不快だしで一気に疲れてきた。


ミランルージュ子爵家は貿易での富を得ていた、元は商人の家系である。 何代か前の男爵家の時に、いち早く流行り病の薬を輸入し、格安で市民に広め病が終息した褒美の陞爵だった。 だから領地もない。 

幼少期サフランは両親と幸せに暮らしていた。 しかし5才の時に母が事故にて他界。 父トミーは悲しみを癒すべく酌婦のアカザと再婚し、エレールも着いてきたのだ。 どちらかというと甘えベタなサフランは、心を掴むのが上手いアカザとエレールに父との時間を奪われた。

最初こそアカザもエレールも、サフランの機嫌をとっていたが、父が完全にアカザに籠絡してからは無視を決め込んでいた。

更には、母の形見の宝石やアクセサリーを勝手に使い始めた。


さすがのサフランも、形見を弄られたくないと父に泣きついた。

しかし返ってきた言葉は、サフランの心に傷跡を残すものだった。

「今はアカザが母親になったのだから、仲良くしたらどうだ。 もう1年も経つと言うのに、物くらいで文句言うんじゃない。 あんなに気立ての良い人は、なかなかいないぞ。 少しは見習ったらどうだ。 エレールも愛嬌があって可愛らしいし」

サフランの決死の訴えも、聞き入れては貰えなかった。


幼い時に亡くなった母の形見は、多忙で家に居ない父を寂しがるサフランの心の拠り所だったのに。 本当に大事な物だったのに。


この時、(サフラン)は決意した。 父性を捨て女に現を抜かした時点で、『ここまでの器だったのね』と軽く見限った。 と言うかそう思わないと、潔癖な(サフラン)は死にそうだったからである。 見えない鎧に包まれて、少し強くなった瞬間だった。



義母と義妹の態度は、父とサフランでは真逆なことに気づく素振りもない。

知っていて放置なら悲し過ぎるけど、アカザに溺れて周りが見えないようだったから、単純に知らないんだろう。

そんな生活が続いたある日、貿易船が転覆し父が行方不明になった。

生死不明で、何処かに難破して救助を待っている可能性もあるが、陸に辿り着いた者から聞く分には、望みは少なかった。


その日から義母(アカザ)が商会を弄り始めた。

商売の基礎もない者が張り切っても、旨い話を持ってくるのは詐欺話ばかりだった。

賢い者は商会から付かず離れずとなった。

あからさまに去るものも出てきたが、仕方がないとも思う。

そう思えるのも、あの時父を見限ったからだと思う。




こんな状態でも取り引きを続けて、父の不在の間を手助けをしてくれている者もいた。 再婚して視野が狭くなる前に、お世話をした商会らしい。 何不自由ない生活をしていたサフランは、困窮し初めて人の情けを感じたのだ。 それからは執事に教えを乞い、父の不在から僅か1年後の14才から経営を始めたのだ。


義母(アカザ)には執事から、父が行方不明になった時に義母(アカザ)が交わした詐欺のせいで、商会が借金まみれで潰れるかもしれないと説明を受けた。 今はなんとか、父が以前お世話した商会が手助けをしてくれているが、このまま散財を続ければ間違いなく借金を負って没落すること。 また、これ以上詐欺話を持ってくるなら、執事も辞めさせてもらうと言明した。 義母(アカザ)は慌てて無駄遣いしないし、商会に関わらないと約束した。 抜かりのない執事は母に一筆書かせ、約束違反の時は詐欺にあった分を義母(アカザ)が支払うことも(したた)めさせた。


全部じゃないが半分は本当だし、サフランが仕事をしなければ事業は破綻していただろうから。 執事も辞めようと思っていたが、サフランを1人残すのが心配で残っていたそうだ。 どうしても無理そうなら、破綻前に財産処分を行い、暫く間暮らせるように資金を回収するつもりで。 ただその場合、義母(アカザ)義妹(エレール)が、むしり取っていきそうで躊躇していたそうだ。



かなり渋っていたが、子爵夫人の肩書きは思ったより惜しいらしい。 お金を持ち出し、離縁して出ていくと言う選択肢がないのも不思議だった。 義母(アカザ)の美貌ならば、金持ち爺の愛人にでもなれば贅沢出来そうなのだけど。


執事の誑し込みにも来たそうだが、勿論玉砕である。

(うち)の執事は父と師弟関係だったので、割りと結束が固いのだ。

余談だが、この執事は私が幼い時から大人であった。 なので兄のようにいろいろ頼っていた人の1人だ。 再婚した父に変わり、私を気に掛けてくれたのでなんとかやってこれたのだ。 メイド2人と執事だけが、家族だと言っても良い。 表面上で仲良くすると義母が何かしそうなので、あの2人(義母義妹)の前では、ビジネスライクを演じているが。


何だかんだと経営は持ち直し、本当はちょっと儲かっている。 うちに詐欺を持ちかけた奴らは、儲けた資金でギルドに探し出してもらい、キッチリけじめを着ける予定だ。 舐めんなよ、屑。


そんな感じで義母らの前では、慎ましやかに暮らしていたのだが。 

ある日義母が言い出した。

「メイド2人を辞めさせて、サフランが家事をしたら良いじゃない。 そしたらその分お金が浮くわよね。 我ながら良いアイディアね。 家長命令よ。 サフラン、明日からあんたがメイドよ。 良いわね」


良い訳がない。 だがここでメイドを辞めさせずに、お金を渡せば足元を見られる。 ここは下手に出るしかない。


「わかりました。 やります」

顔をしかめて答える私。

「うん。 そうしてちょうだい。 ふふっ」

満足そうに、意地悪そうな顔で頷く義母(アカザ)


心配気に、こちらを見てくる執事。

しょーがないのよ。 やるしかない。

何とか今の事業を、私名義に移し変えるまでは!!!



そう決心後メイドを1名残し、家事を始める。 もう1人のメイドには、商会で働いて貰っている。

義母(アカザ)には、(サフラン)は家事をしたことがないから、慣れるまでは(メイドに)いて習わないと何も出来ないと伝えた。 義母(アカザ)が教えてくれるなら、それでも良いと言うと「なんで私が、そんなことしなきゃならないのよ」と、面倒くさがって許可が出た。 暫くは安心だが、本気で覚えないとならなくなった。 でも何れ家を出て1人で暮らすなら、メイドも雇わないから練習になるわね。 頑張るわ!

古参メイドのケイトは、「お嬢様、ここは私が致します」と、最初は仕事をさせてくれなかった。 でも(サフラン)の計画を話すと、渋々応じてくれたのだった。




後、義母(アカザ)は、母の宝石やアクセサリーを売り払い、お小遣いにしているようだった。 商会勤務にしたもう一人のメイドには、外出中の義母(アカザ)義妹(エレール)の尾行をお願いした。 2人が売り払った(宝石等)を、お金を渡して買い戻して貰うことにしたのだ。 正直業腹だが、正面から頼んでも相手にして貰えない今、高くついても手元に戻るなら良しとしたのだ。 そのお金があるうちは、メイドの雇い料についてしつこく言って来ないだろうしね。


『柔よく剛を制す』とは良く言ったものである。

野球で言うとこのストライクだけでなくフォークボール、牽制球、時にはデットボールも使ってみよう!


家に残って貰ったメイドも、私が家事がこなれてきたら商会で働いて貰おうと思う。 信頼出来る人は少しでも側にいて欲しいしね。


まあ。そんな感じで、日中は学校に行くと言って商会で仕事。

いったい、いつまで学校に行ってると思ってるんだろ? とっくに卒業してますが。 (サフラン)に興味ないんだろうね。


帰ってくれば、お仕着せに着替えて掃除・洗濯・食事・風呂焚き等をこなす。

義母(アカザ)は、これやってあれやってと次々煩く。

義妹(エレール)は、「お義姉さま、お可哀想」とかにやにやして言うだけだ。

2人とも絶対手伝わないから。

きっと優越感感じてるんだろうね、本物の子爵令嬢より偉いのよ私って。砂吐くわ。

逆に義母に味方する意地悪なメイドとかがいて、精神的に負荷かけられるよりマシなのかな?


14才から経営を始め、18才からメイド仕事が加わった。

私がメイドになる頃には、母の物と共に家にあったお父様の鉄道模型コレクションも次々に売られ、ほとんど残っていなかった。 それを売っていたので、お小遣いにはそれほど困らなかったようだ。 お父様が高額で手に入れた物もあり、半額でもかなりの額になっただろう。 それがなければ、もっと早くメイドをさせられただろうね。 勿論買い戻したりしないわ。 愛する妻と娘のドレスに変わったと思えば本望でしょう? 本当生きてるのかしら? ことコレクションに関しては、戻って来たら血の涙かしらね。 知~らない。


まあ、そろそろ(サフラン)も成人になりましたし。 取り引き商会の方とも、私が今まで事業を回してきたことを執事と説明に向かい受け入れていただきました。 残念ながら父の商会は閉鎖することになるでしょう。 新規に立ち上げたサンクラウン商会にて、今までの事業は継続することになるのです。



義母(アカザ)には、執事から説明してもらおうと思う。

「当主不在でここまで持ったのは奇跡です。 赤字になる前に出た利益をお渡ししますので、今後の生活に使って下さい。 サフラン様は就職してここを離れるようです。 3ヶ月分の生活費をお渡しし、今後は寮住まいになりますので、生家にはお戻りになりません。 今年分の税金は、自宅の売却と不足であれば爵位の売却も必要かもしれません。 残った分をサフラン様の預金とさせていただきます」


「ちょっと待ってよ。 なんでサフランの方が多く貰えそうなのよ。 不公平でしょ?」

義母(サフラン)は、がなりたてて不満を言う。


執事は黒ぶち眼鏡を、右手でくいっと上げて言う。

「勿論、直系様だからです。 本来ならばサフラン様が商会を継ぐ予定だったからです。 こんなことになり残念です」


「どうして? 私は子爵夫人なのよ。 売却の権利は私にあるはずよ。 なんと言っても夫がいない間は、私が家長でしょ?」

引き下がらない義母(アカザ)


「ふっ」

執事は我慢できず声が漏れた。

申し訳ございませんと謝罪し、言葉を繋げる。

「サフラン様はご成人になりましたので、現当主はサフラン様となりました」

「エレールだって、この家の子よ。 なんで勝手に当主を決めるのよ。 あと1年待って、エレールを当主にしなさいよ!」


「失礼ながら、エレール様は前当主(トミー)様と養子縁組されておりません。 ですので、子爵家を継ぐ権利を持ちません。 もし強引に手続きをされれば、照合時に乗っ取りと判断され処罰されるでしょう。 懲役と罰金ですね」


「何よそれ。 どういうこと?」ひきつるような声をあげて問う義母(アカザ)


「つまり、エレール様は奥さまの連れ子のままで、全ての権利は奥様にあると言うことです。 例えば離縁等されましたら、養子縁組していると旦那様に引き取られてしまいますが、していなければそのまま奥様の庇護下に置かれるのです。 逆に養子縁組していなければ、当主になる権利はないと言うことです。 まあ、この国では失踪後3年経過で死亡扱いです。 奥様はもう未亡人ですから、手続きすれば再婚も可能ですよ」


矢継ぎ早に言われても、理解が追い付かない義母(アカザ)


「早い話だと、奥様は自由です。 何も残らない子爵家で年を重ねるより、お若いうちに再婚された方が良いかと。 ああ、これは蛇足ですね。 失礼しました」




そんなやり取りがあっての、パーティーの参加依頼(きょうせいさんか)

本来はもうメイドなんてしなくとも良いサフランなのだが、なんの意地か゛最後まで遣ってやろうじゃないの〝と、謎のメイド魂に火が着いていたのだ。

サフランのドレスが、パーティー用じゃないのは明らか。

『だってわざわざドレスを仕立てるのは、お金がかかるもの』

そのドレスは、普段の商談時来ているものである。 これでも割りと華やかな物を選んだつもりなのだが。 他の色は紺か黒だし、もっとかっちりしているからだ。


そんなこんなで、いつもより機嫌の悪かった義母(アカザ)義妹(エレール)だったが、新品のドレスや宝石に身を包み王宮に踏み入れ、サフラン以外には上機嫌で接していた。 周囲の騎士や文官には大人気である。 普通の社交パーティーなら、いつも通りモテモテであろう。 今日は王子の花嫁選びなので、参加している男性は付き添いの父か兄・弟と少数であり、当たり前だが王子以外に媚びを売るわけにはいかないのだ。


王子も側近に促され、いろいろな女性とダンスをしながら言葉を交わす。 その都度側近に感想を聞かれ、耳元で答えていく。 どうやら全員とダンスは出来ないようで、側近が選抜しているようだった。


何名かとダンスを踊った後、とうとう義妹(エレール)の番がきた。 いつも通りの上目遣いで、瞳をうるうるさせて会話を重ねる。 結果はどうか解らないが、超絶美形の(かんばせ)と金糸の刺繍をさした真っ白の豪奢な礼服に、心を奪われていたようである。 うん、見た感じは゛THE王子〝って感じよね。まあ、うちの執事の方が格好良いし頼り甲斐もあるけどね。


その後には一応私(サフラン)も、王子と踊った。 特に思い入れも何もないので、さらっとしたもんである。 淡々と返答して終了。 ダンスの後は義妹(エレール)が寄ってきて、「あんたとのダンス、王子様全然楽しそうじゃなかったわ。 残念ね」と何故か勝ち誇っていた。 「そうね」と、気にも止めないでいると、去ってしまった。 何なんだろう? 私が王子を狙ったとでも思っているのだろうか? とんでもない夢なんて見てる暇なんてないのだ、こっちは。 14才から仕事してれば、いい加減に現実から乖離なんて出来ない。 従業員200人の生活がかかってるんじゃよ。と心を落ち着かせる(サフラン)



そんなパーティーも終えて、平穏が戻ってきたある日。

王宮から手紙が届いた。 


私宛だった。


先日のパーティーがあっての呼び出しなので、義母義妹はやきもきして手紙を覗いていたが、特に決定的なことは記載されていなかった。 私としては、事業で何か不備があったか不安を抱いたので、指定期日には執事を伴って王宮の門を潜ったのである。



謁見の間に通されて、数段高い位置の王と王妃に対面した。

淑女の礼を取り、「王様、お妃様にご挨拶いたします。 ミランルージュ子爵の娘、サフランと申します。 横におりますのは供のマルセイでございます。 御連絡いただき、参上いたしました」

(サフラン)執事(マルセイ)は、礼をした後ひたすら頭を下げたまま、声がかかるのを待った。


「2名とも頭を上げておくれ。 忙しいのにすまないね」

王様はそう言うと、謝罪の言葉を口にした。

驚愕する(サフラン)執事(マルセイ)


え、なんかされたの(サフラン)? 家門没落とか? 悪いことしてないよ~~~

正直焦りまくっていた。


すると横から王妃様が、「オズワルド()様、その言い方では誤解を招きますよ。 サフランが震えているじゃないですか」と、扇で王をツンツンつついていた。


「あ、すまんな。 お前達に瑕疵はないよ。 ただちょっと協力して貰いたくて、呼んだんだよ」

ずっとニコニコしている、黒髪のナイスミドルで口ひげが似合う王様。 見目麗しく目元にある小皺が、やや年齢を思わせるが、髭を剃ればさらに若々しく見えるだろう。 きっと威厳の問題で生やしているのかと疑うほどだ。 何て言うかノリが軽いよ。


「本当に急にこんなこと言って御免なさいね。 でも断られると困ることなのよ。 許してね」

そういう王妃は、金髪碧眼の美しいお方だ。 口調も優しいが凛としている。 アップに編み上げた髪に光るティアラは、国母の威厳をさらに高めていた。


私達はますます困惑し、頷くのみだ。


王では話が進まないと思いきり、王妃が喋り始めた。

王には、王子が二人いる。

二人はそれぞれ優秀で、長男(アーレン)は清廉潔白で武術の才があり、次男(シベール)は魔法を愛し魔導師に師事する見習い魔導師。


長男(アーレン)は堅物だが、基本は善良だった。 しかし騎士団で仕事をするうちに、黒魔術で犯罪を犯す者が複数人現れた。 そうすると、黒魔術は悪だと決めつけ敵視しだしたのだ。 犯罪はいろんな人がいろんな理由で犯すもので、黒魔術を使ったのは偶然だ。 武器だって詐欺だって、許せない犯罪である。 だが、長男(アーレン)は黒魔術の犯罪が続いたことや、(アーレンが)魔法が使えないことで黒魔術に敵わない為、理不尽に排除をしようとしたのである。 白魔術も黒魔術もただの適正である。 使い方によっては良くも悪くもある。 個人の心掛け次第である。 例えば、女性が黒魔術の攻撃魔法で痴漢や暴漢を撃退したり、男性が白魔術で白魔法が苦手な魔獣を弱らせて密売したり等。


そんな子供でも解ることが、納得出来ずにいたのだ。

長男(アーレン)は黒魔術を使える者を、自分の周りから遠ざけ始めた。 これ幸いと、そのポストについた者はその地位を守る為に、黒魔術の悪い点を吹き込むのだ。 側近が諌めても聞き入れず、ますます意固地になるばかり。 次男(シベール)は魔術大好きっ子だ。 自分だけなら我慢できるが、仲間の魔導師、さらに魔術の使える騎士団の騎士、一番許せないのは師事する魔導師ブルボンナに対する非礼だ。 長男(アーレン)の新しい側近が、「どうせ黒魔術で男も誑かすんでしょ」等と暴言をブルボンナに吐いたのだ。

長男(アーレン)も「そうだな」と、咎めもせずにそこを横切る始末。

ブルボンナは顔をひきつらせるも、第一王子には逆らえんと俯き、礼をしたままその姿を見送ったのだ。


それを同僚に聞いた、次男(シベール)は烈火の如く怒った。 

「なんで魔導師団長の貴女にそんな態度を取るんですか? あんな失礼な者達、もう殺すしかない!! 止めないでくださいブルボンナ」

半狂乱で泣いている次男(シベール)を抱き締め、落ち着いた所でブルボンナはこう囁いた。

「なあ、シベール。 私も今の状態では、良くないと思っているんだ。 騎士は剣技、魔導師は魔術で助け合いながら、国を守っている。 清濁併せ呑むじゃないが、悪い面と良い面を理解して生きなければ、今後魔導師はこの国を去ることになるだろう。 少なくとも第一王子に協力出来なくなる。 解るか? そうなれば、魔獣の討伐や黒魔術を使う犯罪者にも、隙をつかれる。 そんなことを繰り返せば、王太子にふさわしくないと世論があがる。 そしてシベール、お前が担ぎ出されれば、内乱が起こるだろう。 これは、年齢から考えても遠い未来ではないよ」


少し体を離し、ブルボンナはシベールを見つめた。

「私としては王位は第一王子が継いで、君には私の婿に来て貰いたいと思ってるんだけどね。 嫌かい?」

「え!」

瞬くシベールは顔を赤く染め、口をハクハクと言葉を紡げずにいた。

「私は君が好きだと言ったんだ。 君はそうじゃないのかい?」

余裕の笑顔で挑発するブルボンナ。

「好きです! 明日結婚して下さい!!!」

「!!!」

この発言に周りの魔導師から、流石に声が掛かる。

「好きなのは解ったけど、まずは婚約じゃないか。 貴方は第二王子なんですから」

どっと、笑い声と祝福が舞う。

「団長格好良い」

「熱いな、まだ春になったばっかだぜ! あ、人生の春か、熱いはずだわ」

「まさに情熱の熱だね。 フューフュー」

フューフューフューフューフューフュー♪♪♪


ここが魔導師団の詰所だと、一瞬忘れていたシベール。

「あ、あ、これは・・・・・」

「どうした? やっぱり止めるか?」

ちょっと済ました満面の笑みのブルボンナは、1つに纏めた青い髪から魔石のついた留めピンを外して、シベールの前髪を留めた。

「これで仮の婚約成立だ」


心臓がバクバクして顔が赤いままのシベールは、「はい。 一生幸せにします」と誓いを叫び倒れていた。




「まあね、ここまでのが前座なんだけど」と言う王妃。

途中から、魔導師団に取り付けてある記録用の魔道具の映像を見せられた(サフラン)執事(マルセイ)


なんだか結婚式のお祝い余興映像みたいだけど、大丈夫この国?


それでねと、王妃が続ける。

「いろいろ皆と相談して、今アーレンに必要なのは理不尽だと決定したのよ」

「?」

「サフランさん、貴女のことは調べさせていただいたわ。 アーレンの側で、メモを録っていた人物は覚えてる?」


う~ん確か、青い髪の女性・・・ 「あ、あれ確かさっきの映像の魔導師団の団長様ですか?」

瞬く私。


「おお、ナイスな記憶力。 大正解だ。 わはははっ」

急に喋りだす王、謎過ぎる。 遠くから見ると威厳あったのに、喋るとこれかぁ。 なんかもう、前とは同じ気持ちに戻れないな、コレ。


「あの時のメモは、踊った女性達の理不尽レベルなのよ」

はい?理不尽レベルとは?


「貴女、そうとう苦労してるでしょう? ブルボンナの魔法は、見た者の生きざまを読み取ることが出来るのよ。 映画みたいに映像が流れるらしいわ」

「そうですか?」

「そうなのよ。 それでね、下位貴族からだと貴女が断トツで理不尽なの。 でもそれをものともせず、図太く生きるとか、もう涙なしで見られなかったわよ。 良く頑張ったわ。 もはや私の中では英雄レベルよ。 ううっ」

なんか泣いている王妃。 王も顔を反らして悲しそうだし。



え、え、え~~~~~~~~~~

もしかして・・・・・・・・・


「ええ。貴女の生きざま、ブルボンナから魔道具に転写させた映像できっちり見させてもらいましたよ。 あ、入浴とか排泄とか、着替えのシーンは除いてよ。 ちゃんとブルボンナが編集してたからね」



王族達は!!!!!!!!

長男だけじゃないよ。 全体酷いよ。

全然嫁探しじゃないし、プライバシーって言葉辞書から消したの? 王族ルール酷いよ。


「それでね、理不尽を売って欲しいのよ。 正確に言うと、もう手元にあるこれを利用する権利が欲しいの」


今さらの話である。


「そしてね、パーティーで理不尽を見たことを内緒にして欲しいの。 ばらされると王国の信頼が揺らぐし、貴女の命と執事の命も保証できなくなるわ。 どうかしら?」


もはや、どうかしらではない。

死にたくないので、絶対守るよ。

でも魔法とか嫌だなぁ。 喋ったりはしないけど、心の枷になるよ。


「ああ、誓約魔法なんか使わないわよ。 これ以上貴女のトラウマを増やしたくないからね。 ただその代わりに・・・・・」





結局、私達(サフランとマルセイ)は、無事解放された。

と言うか、破格のお土産付きだった。


私の名で始める商会はそのまま経営して良いことになり、その一部の商品(お菓子等)は王家御用達の品に格上げされた。 そのお陰で一気に利益がはね上がることとなる。 そして自宅は一旦売却の形を取り、義母義妹は家から立ち退かせた。 その後、義母は持っていたお金で家を買ったようであるが、散財ですぐに資金は底をついたようだ。 


そのタイミングで王宮の侍女が、王宮のメイドを探しているとスカウトに来た。 

「本当はこんな所でスカウト等しないのですが、以前パーティーで見た時のお二人の気品が忘れられず、失礼ながらお声掛けしました。 お困りのようですが、どうされますか?」

仕事は嫌だがお金はなく、誉められて気を良くした二人。 一も二もなく飛びついたのだ。


「お母様~疲れた。 私掃除なんてしたことないよ」

「黙って働くのよ。 ここは酒場で働いてた時の十倍の給料なのよ。 そしてここでお婿さんを探しなさい。 そしたら働かないで暮らせるわよ。 まずちゃんと働くのよ。 首になったら大変だからね」

「わかったわ、お母様。 目指せ玉の輿ね」

「そうよ。 頑張るわよ」


持ち前の欲望を胸に頑張る義母と義妹。


ただ貴族でもない二人がここにいられるのは、それなりの理由があった。





ここは城の地下。

遮音魔法が掛けられ、音が漏れない一室。

「あぁ、もう嫌だぁ。 なんでお父様は私を見てくれないの。 お母様の形見に触らないで」

「商会の仕事で休めないのに、まだ家事がこんなにある。 今日も2時間しか寝られないわ」

「どうしてそんな酷いこと言うの。 もう嫌だぁ」


柔らかなソファに座り、叫び声をあげるアーレン。

拷問などしていない。

それどころか、触れてさえいないのだ。


ブルボンナの隣にはシベールがいる。


ここには王、王妃の許可を取り来て貰っている。

サフランの記憶を自分の記憶のように見せ、絶賛理不尽を体験中なのである。

この映像はパーティーが終わり、サフランがドレスを洗い終えるまで続くのだ。


気が触れないように調整するのは、ブルボンナの得意技。

時にはシベールも手を貸す。


ここにいる間の栄養はポーションで。

失禁しても洗浄魔法で、綺麗でピカピカである。

入浴せずともそれも洗浄魔法で。


何故なのか解らないが、ある程度映像を見続けると気絶してしまうようなのだ。

よっぽど甘い世界にいたのですね、兄上は。


シベールは王室が危険なものだと知っている。

兄より優秀だと一部の派閥に囁かれ、シベールが万一王太子になれば利権を失う第一王子派に、毒殺されそうになったことがあるのだ。 それだけでなく、暗殺にも数度出会した。 その時々に命を救ってくれたのが、幼くして魔導師団に入っていたブルボンナである。 シベールより5才年上で、弟のように守り続けてくれた。 そんなシベールが魔導を愛し、ブルボンナを愛すのは必然であった。


そんなブルボンナも侯爵の両親を幼くして亡くし、養育してくれていた叔父に、継承権を奪う為に殺されそうになった経験を持つ。 結局簒奪を立証され、叔父家族は罰を受けた。 罪状はブルボンナには知らされていない。 気になればいつでも調べられるので、その時は触れなかったそうだ。 その後、王家に爵位だけを残し領地を返還後、魔導師団に入団した。 魔法の才があって良かったと言うが、その時の気持ちは計り知れない。



ブルボンナはパーティーで、高位貴族の生い立ちも映像で見ていた。

しかし、即爵位の存続に関わる出来事もあり、アーレンには使えないと判断。 王にも王妃にも伝えていない。 きな臭いものは伝えるが、それこそプライバシーの侵害だし、下手を打つと国が滅んでしまう。 1つ例えると、後継者の長男が血の繋がりがないことを知ってしまい、その事実を父が知らない。その娘も偶然知ったが、兄の父が護衛騎士の1人だったとかだ。知らずに暮らせば平和なのだから。 『知らぬが仏』である。


そんなアーレンを見ながら、ブルボンナとシベールはお互いを抱き締めてキスを交わす。 アーレンはサフランの映像だけがみえるので、他のものは見えないのだ。 ここではキスだけ。 監視と言う退屈な任務も、2人でいれば楽しい逢瀬だ。 場所に色気はないけどね。




そして映像を見終えたアーレンは、日常に戻る。


王・王妃・シベール・ブルボンナ・サフラン・マルセイ以外は、第一王子は風邪で体調を崩していたと言う話を信じている。


勿論、アーレン本人も。



そして王宮で、時々見かけるサフランの義母(アカザ)義妹(エレール)に、ビクつくのである。 深層心理に蔓延る二人。



ブルボンナとシベールからすると軽めのトラウマではあった。

それがきっかけかは不明だが、アーレンの考えに柔軟さは芽生え魔導師達に平謝りし、再び協力を申し出た。 魔導師の代わりに据えた騎士達はそのまま残し、今後実力差を見て配置を考えることになった。 シベールに「そんなの見なくても解るのになぁ。魔導師の力知らないの?」と挑発され、今職にいる騎士団員達は憤った。 

だが、この悔しい気持ちを鍛練に向ければ、お互い向上するだろう。 汚ない真似をすれば、ブルボンナは黙っている訳がないし。


ブルボンナは思った。

この状態のアーレンなら大丈夫かしら。

今後は生い立ちを覗いた中で、一番王太子妃に向く子を王妃に進言しないと。 ちゃんとアーレンを引っ張れる強い子をね。

そうしなきゃ、いつまでも(ブルボンナ)がエレールと結婚できないもの。 急がなきゃね。ふふふっ。



サフランは義母(アカザ)義妹(エレール)が居なくなってから、生家の子爵家を買い戻した。 しかしもうそこには住まず、今は執事のマルセイと暮らしている。 結婚して夫婦になったのだ。 今もサフランは精力的に働くが、もう少しすると、ゆっくりする時間が増える予定だ。 なんとお腹に命が宿ったのだ。 家には今夫婦2人だが、産前産後は家族同様のメイドのケイトとアーチャーが来てくれる予定である。

生家は今、メイドカフェになっている。

ケイトとアーチャーに社長兼指導係を御願いしている。

ベテランメイドの手解きを受けた本格派メイドに、癒され人急増中である。

仕事帰りの、一杯のおいしい紅茶が癖になると話題に。

これが生まれたのもまた、日々の生活に追われた主婦や独身男性に癒しは必要と思ったサフランの発案である。

この横には洗濯代行店も併設。

力仕事の洗濯は、調子が悪いと苦行だからね。




産前で大変になるまでは、夫婦とお腹の子の3人暮らしだ。

サフランはあの家でメイドをこなしたお陰で、家事全般が出来る万能花嫁さんとなった。 なすと肉の味噌和えが、マルセイの大好物である。 

「心も胃袋も君に夢中だよ」

「胃袋が夢中って」 吹き出すサフラン。


「ずっと弱音を吐かない君が、心配で堪らなかった。 これからは僕に守らせておくれ」

お腹を撫でながら、切な気に話すマルセイ。


「ずっと守って貰ってきたわ。 感謝してます旦那様」

見つめあい、優しいキスを交わす二人。




王妃の温情で、サフランの父の捜索は細々と続けられていた。

すると、ほとんど船が通らない南の島で、トミーらしき人物を発見したそうだ。 当初は現地で結婚して暮らしていたそうだが、嫁が浮気をして別れたらしい。 トミーは王国に帰ってきたいみたいだが・・・・・ 


「サフランは商会をついで順調だし、無一文のトミーに、アカザとエレールが寄ってくるかどうか? 今さら戻ってもね。 まあ、聞いてみましょうか?」



やっと平和が訪れたサフランに、安息は訪れるのか?

そのまま南の島で暮らす方が、幸せかもしれないトミーであった。


トミーって、商才はあるのよね。

まあ、サフランに委ねましょうか。

サフランに言わず、勝手に調査して勝手に国に戻して放り投げる王妃。

王族怖いね。



でもサフランは思った。


お父様の鉄道模型コレクションも次々に売られ、残っていないことを知ればどんな顔をするだろう? アカザと喧嘩になるだろうか? そんなことがあっても許せるだろうか?


もし頭を下げて心から謝罪してくれるなら、メイド喫茶で執事として雇ってあげるわ。 ちゃんと働いてくれれば、普通に生活できる賃金も渡すわ。 まあ、皆と同じで働きによってだけど。



そもそも、南の島でお気楽に結婚してたとは?

人の苦労も知らないでと頭を掻きむしりたい所だが、きっと父が居ればマルセイとの結婚は許されなかったと思うから、もう良いと割りきることにした。


サフランには20才年上の南国の富豪から、後妻に入らないかと打診が来ていたのだ。 何とサフランが5才の時に。 絶対マトモじゃないのに、こちらに渡してくれる多額の結納金話で迷ってたからね(ロクデナシ)は。 エレールでも良いと言ったけど、アカザが怒るから断っていたわね。 思い出すと苦しくなる。 落ち着いてリラックスよ、胎教に悪いからね。 フーフーと深呼吸。


一度死亡扱いになれば、親族が保証人にならないと戸籍は戻せない。 サフランに対する仕打ちを知る者なら、手は貸さないだろう。 そして財産のない今、元嫁も関わらないんじゃないかな?


父トミーは、腹は出ているが顔はハンサムの部類である。

戸籍が戻らなければ、サフランとは他人だ。

葬儀も終えているしね。


トミーには昔から求婚してくれる裕福な男性(レッドチリ男爵)がいる。

もし困れば、連絡してみるのも手かもしれないね。

今だって腹は出ていても、取り巻きの1人にはしてくれるかもよ。

体を張って、裸一貫で頑張って見ると良いと思う。



(サフラン)だって、1人で頑張れたんだもの。

父ならできると信じているよ。


まあ情報によるとレッドチリ男爵は、性癖がサドっぽいとかを聞いたり聞かなかったりするけどね・・・・・・・


私の以前の求婚者と違って年齢も近いし、きっと話も合うと思うよ。



元気でね、父だったトミーさん



本当は短編にしようと思ったのですが、アカザやエレール、トミーやアーレン等、気が向いたら書こうと思い、連載で投稿しました。 とりあえず、これはこれで完結です。 よろしくお願いします。

4/10 15時 日間シューマンランキング(完結済)47位でした。 ありがとうございます(*^^*)


4/21 9時 (完結済)日間シューマンドラマランキングで、40位でした。ありがとうございます(*^^*)  16時に、34位でした。ありがとうございます(^-^)/ 22時に、19位にでした。なんだか、突然読んで貰えてびっくりしてます。勿論嬉しい驚きです。ありがとうございます(*^^*)

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― 新着の感想 ―
[良い点] たくましく賢い主人公で、読んでいて面白かったです。皆、それぞれ幸せ(じゃない人もいますが、生きていれば何とかなりそう)で、めでたし、ですね。 [気になる点] ナスと肉の味噌炒めがある世界だ…
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