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第三十九話 日常の光景
昨日の夕方くらいから、しとしととではあるけれど、空から雨が降っていた。
アイピアに降り立ってから、曇りというのも含めて、天気が悪いのは初めてだった。
というか、精霊が存在するこの世界において、雨が降るというのは、どういうシステムなのだろうか。
元の世界では、大気中の水蒸気が冷えて水の粒になって落ちてくる、
サナたちは、三百人ぐらいの人里に着く。
人間だけで生活している姿に驚く。
案内してくれた人のお母さんは風邪を引いている。
この村は問題ないのだろうと村を出る。
一日ぐらい歩いていくと、いくつかの死体が転がっていた。
やはりあの村には何かがあると考え、サナは急いで村に戻る。
原因は、百いらずという妖怪であった。
風邪をひかせる妖怪で、この村の人間を支配していた。




