家族アイ
家族の誰か1人でもいなくなったらきっと胸が張り裂けそうになるはずなのに、
ひとり残らずぶっ殺してやりたいと密かに思うこの心を、
誰にも悟られぬようタオルでグルグル巻きにして、
最も深くて暗いところで抱きしめてる。
こいつらさえ居なければと寝込みをバッドで殴り殺す妄想を繰り返す、
怒り狂い泣き喚く私に目隠しをして手錠をはめて、鎖できつく縛り上げて、
最も深くて暗い牢屋に閉じ込める。
年に数回やってくる家族に裏切られる日にだけその牢屋へ行って、
手を取り合って泣いて笑って踊り狂う夜を過ごす。
最も深くて暗いところに閉じ込めた感情を飲み干しながら、みんな消えろと喚き回るのだ。
朝が来たら全て元どおりにして、牢屋から出る前に閉じ込めた私にキスをする。
また会えるからと囁いて、家の中で良い子に振る舞う。
胸から燃えたぎって溶け出そうな、のたうちまわりたくなるほどのこの怒りの熱が、
良い子の私を焼き尽くしはしないかと不安になる。
私にとっての家族愛は、洗脳でしかなかった。
私はその心地よい響きに自分自身さえも騙し、どうにか生きていくしかなかった。
早く死んでくれないか、早く居なくなってくれないかと思うのと同時に、
自分も消してしまいたかった。
自分自身のことが一番憎くて、恥ずかしくて、大嫌いだった。自分を愛してあげることができなかった。