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どこにでもあるそんなお話  作者: まっひー
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8 嘘つきパラドクス

「二年生の尾張白兎です、ええと、俺の能力は 魔法壁 です 自分の えと、周囲10mに、ある程度の魔法と物理攻撃を防ぐ魔法壁を張ります …以上です」


これが俺が今一瞬で考えた能力だ名前が雑なのはしょうがない


「お、おお君もこの国の為に力を使ってくれると嬉しい、」


本人に悪気はないんだろうけどアイシャさんはすぐに顔と態度に出るなぁ

今までの強スキルの連続で急にこれだもんな

防ぐっていってもある程度だからね、 ある程度といってもこの世界の魔導師じゃ作れないほどの強度はあると思うが皆と比べるとかなり劣っている だからアイシャさんは凄く残念そうな顔をしてるのだろう

ほら隣の直樹とかも微妙な顔してるし

周りの生徒の中には笑いをこらえている者もいる、女子なんかヒソヒソ話しだしたぞ 本当の能力じゃないけど能力が弱いだけでここまで批難するか?

やばいなんか泣きそうになってきた


俺はこの国にあまり自分の情報を渡すのは危険と判断した、だから俺の固有スキルで固有スキルを変化させた、もちろん嘘だとはバレない、なんたって時間制があるとはいえ俺が魔法壁を晴れる能力を持っているのは事実だからだ


おそらくアイシャさんの部下の固有スキルは吉瑞の千里眼みたいな目の能力ださっきから目の色が文字通り変わったりしている、だから大丈夫な筈だ お願いだから自己紹介の途中で能力が元に戻ったりしないでほしい 


それと、どんな攻撃も跳ね返すみたいな壊れた性能にしなかった理由は変えた能力が強すぎるとその変えた能力でいられる時間も短くなるからだ この魔法壁の能力はこれからも使う機会が多くなるなら、発動時間が短い能力より、長い方がいい あまり強すぎる能力だと今度、皆の前で能力を使う時に数秒も能力が持たなくて使えませんでしたじゃ済まされない、その頃になって能力を変えるなんて事できないからな


だから使える時間が長くなるよう弱くしたのだ 後は、戦場に行きたくないので後衛向きのスキルにしたって訳だ

アイシャさんの態度にショックを受け傷心に浸っている俺にお構いなしに次々と自己紹介が続いていく

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

傷心に浸っていると周りの生徒がざわざわし始めた 

ああ、山川高校なら知らない人はいない程の有名人、たぶんあの子だろうな、と思って顔を上げるとやはり彼女だった


「二年生の望月美桜です 能力は 慈愛のラフィエル です 対象の傷を完全に治す力があります、えと、なくなった体の部位とかは再生できません」


へぇー強いなあと思っていると


「ま、まさか、それはMPを消費せずに使えるのか!?」


「ええと、MPを消費するとは書かれていませんけど…」


「と、とんでもない能力だ!無条件で何度も傷を完全回復できるなんて能力今まで見たことも聞いたこともない!」


確かに強すぎるな これは神木先輩や直樹、相模とかと同レベルのスキルじゃないだろうか

てか顔がいい奴はなぜ強い効果ばかり持ってるんだろう いやそれはないか、直樹は別にイケメンじゃないしなww

心の中で直樹を馬鹿にしていると、また辺りがざわざわし始めた 何事だと思って今自己紹介している人物を見るとそれは 河上瑞葉(かわかみみずは)だった


「えっと河上瑞葉 一年生です固有スキルは 夢幻の心蝕 広範囲の敵と見なした物に強力な幻覚を見せる能力だよ」


またアイシャさんが何か言ってるがどうせ、ありえない!素晴らしい!ぜひこの国の… とかだろう

彼女は何を隠そう山川高校三大美女の一人だ 一人は今自己紹介した一年生の河上瑞葉、二人目は予想がつくだろうが二年生の望月美桜三人目が三年生の天野詩織(あまのしおり)なわけだが

ざっと三十人くらいの人数しか召喚されていないのにも関わらず三大美女が二人も揃うなん「天野詩織、三年生です」 …ですよねー 正直、自己紹介始まる前から見えてました、だって一人だけ威圧感ハンパないもん

三大美女がついに揃ってしまった 生徒会長に三大美女、それにイケメンランキング上位の男子も数名いる 山川高校の中から今ここにいる三十数名が選ばれたのは何か理由がありそうだな… なんで俺も召喚されたんだろ


「固有スキルは 隔絶されし氷獄 氷を自在に操る能力」


さすがはその冷たい性格から 冷徹 とか言われている事だけはあって氷を扱う能力なのか しかも自分の固有スキルの名前を恥ずかしげもなく言うなんて 結構みんな名前を言うのを恥ずかしがっていた、だって固有スキルの名前が世にいう厨二病っぽいからだ、何事にも動じない相模でさえ少しためらっていたというのに望月なんて顔を赤くしてとてもかわいかった 違うそうじゃない、話が脱線したが 氷を操るってどんな感じだろうあまり強いとは思えないが

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

しばらく他の人達の自己紹介があっていよいよ最後となった 最後は山川高校イケメンランキング一位といわれている男 早風悟(はやかぜさとる)だ 女子が騒ぎまくっている チッ 死んでまえ


「最後は…俺かな 三年生の早風悟だ 固有スキルは 確信する正義 闇属性以外の全ての精霊を使役することができる という能力だ 皆、環境が変わって不安だと思うけど何でも俺に相談してくれ 俺にできる事なら何でもするぞ!」


さすがはNo.1 さらっとこういうことを言っちゃう


「精霊を使役できるのか!?精霊はこの世界の力の源、癒しの源、となるものだ 精霊を扱う事ができるなら精霊の集まってできた神竜さえも手なずける事ができるかもしれん、間違いなくこの中で最強の能力だ!」


興奮気味のアイシャさん ほんと分かり易い人だなあ、でも精霊を使役するってのはかなり凄い事なのだろう戦闘に詳しくない王様も目を見開いている、闇の勇者ノアを倒した神竜さえも使役できるのだから正直、魔王とか楽勝じゃなかろうか


――――――――――――――――――――――――――――――――――――


それから神木先輩と早風先輩を中心とした説得で俺達は元の世界に戻る為に召喚された三十二人で力を合わせて魔王を倒すことになった


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