6 固有スキル
「ああ、一つ言い忘れておった 勇者はこの世界に来ると同時に固有スキルを有しておる、自己紹介と一緒に自分の固有スキルの能力も紹介してはくれんだろうか」
皆が聞きたいことを代弁したかのように神木先輩が言った
「先の話で闇の勇者が持っていたといわれてましたが固有スキルとはなんでしょうか」
王様はそれ聞いて少し驚いたように見せ、それもそうかと自分で納得したかのような表情になった それから王様の奥にいた女の騎士が頭まで装着していた鎧を外し固有スキルとスキル、ステータスについて説明をしてくれた
「私の名前はアイシャという、この国の騎士団の団長をしている まずステータスとは自身の持っている能力が書かれたものだ これは見た方が早いな」
騎士団 団長のアイシャさんは自己紹介を秒で終わらせ早々と説明に入った
「ステータスオープンと念じてみてくれ」
言われた通りに念じてみると頭の中に自分の名前と種族が書かれたものが出た、頭の中で、だ 大事な事だから二回言った とても変な感じだ頭の中に文字が書かれた画像のようなものがハッキリと見える
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名前 シロト オワリ
種族 人族
性別 男
MP 現在100 最大値100
状態 異常なし
固有スキル
|嘘つきパラドクス
事実を変え、変えたものを事実とする能力
・この能力は変えたいものに触れていなければ発動できない
・MPの最大値の割合分を能力発動の対価とする
・変える事実が大きいほどMPの割合は多くなる
・変える事実が大きいほど変えていられる時間も少なくなる、変えていられる時間はMPの最大値によって増える
スキル なし
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かなり制限があるがうまく使えばこの能力はかなり強いんじゃないだろうか、強いか弱いかは皆の固有スキルを見てから決めるとするか
そして神木先輩の進行のもと自己紹介が行われた
「まずは僕から、皆も知ってると思うけど神木鳴瀬 三年生だよろしく!固有スキルは 正義の剣 この能力で呼び寄せた剣は身体能力を大幅に上げ、全てを切り裂き 状態異常を無効果する能力が自身に付与されるらしい」
神木先輩の能力もかなり強い、全てを切り裂くだけじゃなく、状態異常も効かないうえおまけに身体能力を大幅に上げるときた、弱点なんてないように見える能力だ 王様とアイシャさんもかなり驚いている
「大丈夫です、アイシャ様この者は嘘をついていません」
「おい、勇者様にこの者とは無礼であろう! はあ…まあいい、すまないが君達にはわたしの部下の固有スキルで能力について嘘をついていないか確認させてもらう 闇の勇者の件もあるからまだ世界は勇者を受け入れられていないんだ…これは君達を国民に、世界に信用してもらうために必要なことなんだ無礼を承知で頼まれてくれないか?」
特に皆に反対はない、まあそうだろう闇の勇者ノアがなぜ裏切ったのかその心情は全くわからんがここにいるのはさっきまでただの生徒だった者達だ、世界を敵に回すようなメリットもなにもないことなどしないだろう
そして集まって円になった俺達は右から順に自己紹介と固有スキルの紹介をしていった