1 そんな人間です
初めての作品なので言葉、漢字間違えてるかもしれない!コメントで指摘してくれると嬉しいです!
1章 1 そんな人間です
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まず初っ端から凄い事をカミングアウトしようと思う
俺、尾張白兎が15歳の時に8月が始まる頃、交通事故で記憶を無くしたらしい
社会の常識とかモラル、ルール、それまで俺が知っていたらしい常識などは普通に覚えていたが人間関係や、生い立ちをサッパリと忘れていた
顔も知らない親は既に他界していた
幼少期を山奥のどっかの孤児院で暮らしていた事が判明した だがその孤児院は非常に特殊で一度孤児院から出ると部外者扱いになり、戻れなくなるのだ
それを聞いた俺は実は孤児院で肉体改造でもされてたんじゃないだろうか? とか思っちゃう始末である
何か思い出すために孤児院を見ておきたかったのだが孤児院のお尋ね者を接待する人達に追い帰され結局、孤児院の場所さえも分からなかった
自分が育った場所を見れないのはたいへんショックだった
さらに孤児院にお金がなかったらしく俺は中学3年生の夏まで中学校に通っていなくて、さらに小学校にさえも通っていなかった まあ親もいないのに学費まで負担はできなかったんだろう
どうやら勉強は孤児院でしていたらしく頭が良い訳じゃなかったけど全くできないって訳じゃなかった
それから今は亡き親の親戚から生活費と入学費を貰い、中学3年生の夏休み開けに記憶を無くした状態で中学校に転入したのだ
なので結構自分の存在が謎だったりする
たが持ち前のポジティブ思考で乗りきった、記憶がないのに持ち前とはおかしな話だが…
だがそんな俺は 記憶の無くなる前もポジティブだったのだろうか?
なんて事を考えるほどポジティブだった
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そんな俺が今通っている高校、山川高校はなんの変哲もないような名だが大きな特徴を持っている
それは世界で一番大きな高校という特徴であるさらにこの高校は日本列島の本州の真下、日本の領海の外側ギリギリまで作られた人工島に建っている
世界一大きいからって頭が良いやつばかりってわけでもなく、人工島に建っているからオリンピック級の成績を残す生徒がたくさんいるわけでもない(いるにはいるのだが)そんな高校に通う俺、尾張白兎は二年生の夏休み明けの始業式が終わって教師が来るまで教室で馬鹿騒ぎをしていた
「くらえっっ!吉永キック!」
そう言って教室に入るなり俺に蹴りを入れてくる男、吉永裕二はいわゆるクラスのムードメーカーってやつだ
「フッ…遅いな」
そう言って俺は裕二のいきなりのノリに乗って蹴りをかわ…
「ぶべッ」
躱せていなかった
裕二の飛び膝蹴りがもろに顔面にはいった冗談の蹴りとはいえ、かなり痛い
「クスクス…避けれてないじゃん」
控えめな笑いとともにこちらに来たのは、イケメン!天才!スポーツ万能!の三拍子を持つ相模忍だった
「兎ちゃんには強すぎる蹴りなんじゃねーの~?」
俺の名前が白兎と読めることを発見し、兎ちゃんというあだ名を発明した張本人、加藤吉瑞が相模の後ろからひょっこり現れた本人曰く肌が白くなんか弱そうという理由で付けられたあだ名だ、弱そうってなんだよ
そして最後に教室の扉、つまり俺の後ろから来たのが俺の中学生からの親友、瀬戸直樹だった
直樹は以前の記憶を無くした俺が入学したクラスで俺の事故の事なんて気にせずに接してきてくれたクラスメイトだ 今ではかけがえのない俺の親友だ
「いったいなぁ!もう…お、ちっす直樹」
「おいおい、朝から元気だな」
今日もいつも通りの日常が始まるはずだった