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***ありがとう***  作者: 璃來
1/6

***ありがとう*** NO.1

バキィッ……!!!


「ヴォェッ…!!ゲホッ…ゲホゲホ…!!」


「調子乗ってっと次は生かしておかねぇ…。」


「璃來…行こうぜ。ポリさんい見られたらヤバいですし。((笑」


「おぉ…。」


警察になんて何回捕まってるか知らねぇけど

パクられるのはいい加減嫌だしえ~。

今ボコッた奴等はチクらねぇと思うけど…。


「璃來………。」


祥弥の顔が引き吊っている。

そして、祥弥が指を差している方向を見ると、

鞄を抱えた女が立って居た。

…立って見ている。


ココは街外れにある廃墟地。

しかも立ち入り禁止区域だ。

この状況からすると、

俺らに付いて来て、

始めから今まで見ていたに違いない。


「アイツ絶対見てたっしょ…。どうすんの?」


祥弥の顔は引き吊り度がましている。

どうする?って聞かれても…。


「………わ…わかんねぇ……。」


須藤璃來 (16) T高校 1年F組18番


西條祥弥 (16) T高校 1年F組17番


夏休み目前の7月……

俺らは人生最大の盲点にぶち当たった。


「…オイ…そこの女。俺ん家来い…。」


「え…。」


「てゆうか普通に面倒くさいんだけど…。」


20分位無言で歩いて俺の家に向かった。

誰も一言も話をしようとしなかった。


「祥弥…。その女俺の部屋まで連れてってやって。」


「おっけ……。」


俺はリビングにケータイの充電器を取りに行き、

2階にある俺の部屋に入ると、

正面に祥弥が座っていて、

女は俺らに見つかった時の格好のまま

部屋の隅にたっていた。


「そこ座れば??」


俺と祥弥が座っている反対側を指差した。


「あっ…あのありがとうございます…。」


確実にビビってるよなぁ…。

女は鞄を抱えたまま俯いていた。


「あの……殺さないで下さい………………。」


少し驚いて祥弥と顔を見合わせた。


「あっ…イヤ、殺しはしねぇけどさぁ……((汗」


祥弥は若干引き気味だった。


「率直に聞くけどお前誰…??」


俺は少し顔を覗き込ながら聞いた。


…………つかコイツT高だろ…この制服…。


「えっあの、T高校1年F組12番の木城 優莉花[きしろゆりか]

15歳です。一応同じクラスなんですけど知らないですよね…。」


「同じクラスーーーー?!12番って俺の斜め後ろで璃來の隣だろ??!((驚」


「まじかよ…。尚更めんどい気がすんだけど…。」


「つか何で俺らの喧嘩見てたの??」


「何でかは……その…いっ、言えないです…((怯」


「何で言えない訳??何??疾しい事でも有る訳???」


「あの…そ…その…あの……え…と……。」


女は答えられないまま泣いてしまった。

顔は見えないけど、

相当純粋な女なんだな…と思った。


「祥弥…お願いだから泣かせんなってば…。」


「わぁりぃ…。泣かせるつもりは無かったんだけどさぁ……つい。」


「はぁ…まぁ、理由はともかく、

今回の事については誰にも言わないでくんねぇ?

俺らも色々事情が有るんだわ???」


女の隣に行って特別大サービスで

頭をよしよし(笑)をしてやった。

女は落ち着いたのか、

顔を上げてこっちを見た為にバッチリ目が合った。


「ヤバッ…!!超ヤバッッッッ………!!!もうコッチ見んなッッッ‼‼((爆」


やべーやべーやべーやべーやべー!!!!!

本気でやべー!!!!


「りっ…璃來?!どっどうした?!」


「やばい……。」


「どうした??想像を絶するブスだったか??((笑」


「ちげぇーよ。想像を絶する可愛さ…。」



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