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かつて花だった乙女たちは願いのために華麗に舞う  作者: 紫雲 橙
【毒】

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8/12

目指すもの

「そうだ、鈴子さんはなぜ朝早くから走っていたのかな?」


 【毒】が結城に質問する。

 誰もいないだろうと思いながら歩いていたというのに自分のことを心配して駆け寄ってきた人がいた。その人がなぜ早くから行動していたのかが気になったのだ。


「そうですね......結城は太陽になりたいんです。誰かを照らす太陽に。もしくは太陽すらも照らせるぐらいのまぶしさを放つ人間になりたい」

「それと早くから行動することとどういった関係が?」

「ほら、早くから動いていたら新たな出会いとか、新たな挑戦とか思いつくかもしれないじゃないですか!実際に新たな出会いもありましたよ!」


 結城は太陽のようになりたいと真剣に思っている。

 太陽のように人を照らす光を放てる人間になりたいと。


「だから、結城は進み続けたいんです!こうやって出会えた運命も大事にして前に進みたい!その結果がどうなるかなんてわからないですよ?けど、ゴールが分からない道なんてきっとたくさんありますから。その分からない、というのは頑張らない理由にはならないんです!」


 彼女は強い意志がある。

 自分の一度決めたことを曲げないというような強い意志が。

 

「鈴子さんは強いね。ボクは鈴子さんみたいな強い意志はないよ」

「結城だって最初から太陽になりたいと思っていたわけではないですよ。それに、【毒】ちゃんだってさっきやりたいことができたって言ってたじゃないですか!これからそれがどんどん大きくなっていくんですよ。そしてゆるぎないものになる。誰かからもらった思いはいつしか自分のものになって決して

消えない唯一のものになるんですよ!きっといつかそんな日が来ます」


 結城が微笑む。

 自分だって最初から強い意志があったわけではない。

 人からもらったものが大きくなっていったのだ。

 【毒】はそれに疑問を持った。


「鈴子さんも誰かに影響を受けたの?」

「はい!結城はその人のことを照らしたいって思って歩んできたからこそ今の結城があるんです。お隣のお家でずっと仲のいい男の子。その子は笑うことが多い子でした。でも、いつしか笑わなくなっていったんです。結城にとってもつらい出来事があったから......けど、また笑ってほしい。無理やりにでは意味がないです。心の底から、全力の笑顔......結城はそれが見たいんです!」

「だから鈴子さんは太陽を目指すんだね」

「彼にまた笑ってもらうためですよ!そのためにいろんなことに挑戦するんです。失敗も多いけど、めげませんよ!彼がまた好きなことに打ち込めるようになるというのも結城の願いですからね!!」


 結城はこぶしを突き上げる。

 彼女の行動原理は友人への強い思い。

 その願いを叶えるまで......いや叶えたあとも彼女が折れることはないのだろう。


 彼女の強さは戦花乙女の願いを生み出すほどのものなのだから。

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