「転移」
短いですが、前回長かったので、短縮しました!
1日ご苦労様でした、僕の小説でよければ、読んでいって下さいね!
フューーーーーーー
ヒューーーーーーー
とても広く、絶大な美しさをその身に宿す平原が目の前に広がっている。
そこにポツンとたっている、子供は、その世界に拒まれているのか、それとも歓迎されているのか、清らかな風で勢い良く風がその「子供」に向かって通り過ぎた。
その膨大で美しい景色の中に美しくも、悲惨な現状が、存在を主張している。
悲惨だが、美しいと感じるのは、人の性なのか、醜さなのか……
※
風が、身体全体を撫でるよう染み込んで、通り抜けていく。
そこで長い間立ちっぱなしだったのが、自我が記憶を通して、気づいていく。
何故今になって気づくのか、そんな当たり前な疑問が過るが、わかるはずもない。
「何してたんだろう…おれ…ここは何処なんだ…?」
そんなふうに呟いてみたが、ここまできた記憶が全く無い。
だが、何かを忘れているような気がする。
つっかかる違和感が。頭をさらに混乱させてくる。思考が曇るように、青い空に黒い嫌な雲が広がっている。
さっきと同じ気づくのが遅すぎる。
「なんなんだよ……なんだよ、あの雲…俺どうすればいいんだよ!」
喚くしか、心を落ち着かせれない。
どうすればいいのか検討もつかない。
今何が起きているのか、あの不気味な空は何なのか。、逃げればいいのか、よくないのか。どっちがいいかも、全く分からない。
とりあえずそこに立ち尽くす。
そう決めた……が、
「え……きもい……何だあいつ…」
黒い雲の出どころから、ニョロニョロと動く緑の何かが視界に映った。
その何かにかなりの嫌悪感を感じる、まるで胃を握られたかのような痛みと、身体が小刻みに震える。吐き気を催す様な恐怖。
だが見た目の気持ち悪さではない。それもあるが……思い出せない。
口の中が乾き、喉も凍てつく….はずなのに
「帰せよ」
何のことなのか分からない。
何に帰ってこいと言っているのか、分からない。でも無意識に言葉に出してしまった。
そして、ふと、目に止まるものがあった。
それは小さく、丸みを帯びた物体だ。
嫌な予感がした。
「ち…ょ……ま…って」
言い切る前に身体が動いていた。
逃げないと。やられる。
なにに?
やられないかも?
怖い。逃げるに損はないよな?
頭に浮いて離れない、違和感は身体と心に、恐怖を刻み込む。
そんなのはいい!!
逃げないと。
いろんなものが頭に浮かぶ、俺は何でこんな生に執着してるのか?
そんな言葉を、無視し足を走らせる。
いつもらったかも分からない、靴はとても小さく、走りにくい。
どんどんあいつとの距離が近づく。
「追ってきてんのかよ!」
当たり前の話しだろ。
現実を見ろよ。おれ。
「んなこと考えてる場合かよッ!!」
どんどんどんどん足音が近づいてくる。
とてつもない速さだ。
俺が遅いだけか。
そして、音はついに真後ろで、聞こえる。
そして最後にやっと手段を考え出す、命乞いで、許してくれるか?
横にカーブしたら時間を稼げるか?
さっきまではふざけた考えばかりなのに、追い詰められた途端、思考の雑音が生きるという目的だけに集中する。
そして追い詰められると同時
刃物の鋭い音が前方から聞こえた。
終わりだ。助けて……
そう願いおえた時、背後にぬるっとした声が聞こえた
「よぉ?、おまえさん、やっと来たか。」
ありがとうございます!お疲れ様でした^^