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「召喚」

この小説に興味を持って下さりありがとうございます^^


是非読んでいって下さい!後悔はさせません!


と言っても未熟なので断言はできませんが、努力はしています!!


今日も一日お疲れ様です^^



 一体何があってこうなったのか。

 本当に呑気だ。俺は。


 目の前に敵かもしれない奴がいるのに、そんな事を考えてる場合じゃない。


 彼女が警戒するほどの人物だ。余程ヤバいやつじゃないかぎり、彼女にあんな顔をさせられない。


 何故かそう彼女にたいしてはそう思う。

 きっと俺が彼女に対してもってる勝手な妄想だろう。


 だけど、不思議なのは、そいつはそんなに、悪い人には見えない、むしろ、こちらを憐むような話し方をしているように思う、あとは空気感だ、そいつからは気さくそうな雰囲気を俺は感じるが、彼女と同じ一種の妄想だろう。希望的推測というのはこの事だろうか


 どっちが味方なのか、そんなことはわからないし考えられない。とりあえず俺は彼女のそばに理由なくいる状態だ。

 そして何故か俺はそう感じながらも、その人物を敵と認識している。


「同じよね?あなたが私をそんな理由で止めるなんてね… 呆れましたよ」



「わかってるつもりさ でも 私もこればかりは譲れない 私は平和的な解決を望んで努めてはいたが……これは君とは関係ないか。」


「ええ そうね お互い様よ 誰だって誰かの命の代わりに成り立ってるなんて 避けたいことにきまってる それが 良いか悪いかなんて関係ない だから私はルノンをこの道に生かせることに決めました 」


「それは君の都合だよ 私は君とルノンが幸せになって欲しかった だが 今の君のやり方では 私の家族が亡くなる未来になってしまう かと言ってこちらにも良い案はない 争いというものは自然なことなのだろうね

 お互い譲り合えないものがあるのだから」


「一部の人間がこう争うなのだよ 今の君と私と同じようにね これは避けられないものなのだろうか はぁ いつまで続くのだろうか」


「そうね……私も貴方に幸せになってほしかった……どうしようもないのかもね」


「……」


 なんて会話をしてるんだよ。スケールが違いすぎるって。

 そもそもルノンって誰なのか。

 彼女の反応を見るに俺のことだろうか。


 彼らの会話にますます追いつけなくなる

 これじゃ警戒心どころか、重大な話だろうが、どうでもよく感じてくる。


「本当にどうすることもできないだろうか」


「分からない……ですよ……」


「そうか」


 そう言いながら、彼女の辛そうに吐き出したその言葉を噛み締めるように


 謎の男は目を閉じた


 その時


 俺は意識が飛ぶ、いや、そうではない


 身体全体が引っ張られるような重さを感じた



「ルノっ!」


 声が詰まっていた。きっと彼女にも葛藤があるんだろうな。憎み合ってるわけじゃなさそうだったから。


 なんとなくそう思いながら、重くのしかかる感覚に負けていく


「私の望む軸に進んでもらう どうやら 犠牲は伴うようだ ルノンセ 君には…… 私の愚かな 行為を許してくれ」


「私にとって 君も大切な存在だった 間違いなく それだけが君に私から伝えれる事だ


「ちょっとまってっ!……」


 彼女の必死の声に安心すると同時にその後つづかない言葉に不安な思いを抱きながら、意識が引っ張られるのに身を委ねてしまっていた。


「…………」


 一体なんなんだろう。


 彼女とあの男は何者だったんだろう。


 彼女の言っていた召喚されたとは分岐とは一体なんなんだろうか。


 あ……


 グルグルとわからない自分を思いながら

 意識が途切れた。


 あっけないものものだと感じながら、浄化の闇に落ちていった。






 直近で何回も感じた長時間眠った感覚

 

 それが今も瞼に広がる暗闇を感じ意識が曖昧ななか湧いてくる、それが長時間眠っていた事を知らせるのだ。



 意識が覚醒に近づくにつれて、体の感覚が蘇り、眠りから覚醒へと拍車をかける。



 と思っていた……


「お前さん 大丈夫か?」


 そう言い、肩を叩いてきた


「……」


 え?


 目の前には霧がかかった視界に木が点々と立っている風景。


 一瞬 夢なんじゃないかと疑った。


 だが、頭も眠っていた割には動いたからだ

 彼女との対話をここで思い出すのは。


 俺は老人とも一緒にいたとかいっていた事をなんとなく思いだした。


 だからだろうか少し冷静になれた


「あの、ぼくって寝てましたよね?」


「寝てる訳ないじゃろ、ずっとわしと逃げとったぞー 本当に大丈夫か?記憶喪失なのは知っとるがいままでの出来事を忘れとったら もう無理じゃぞーしっかりしな」


「そうですか……はぁ はぁ あ……」


 気づけば汗の量が凄い。

 そうだった、あれ?


「ちょっと待てよ……」


 頭の中を整理しようと記憶を探ると、異常な状態に気づいた。


「二つ記憶があるって……どういう事だよ」


 そうだ。おれはこの老人とペンのような機械で別の場所に移動したんだ。それでも、転移した場所は収束しつつも疫病がまだ広がっている地域だったとか、そしてまた転移しようとするが、因果律の影響かなんかで転移が不可らしく、そのため長い距離を走って走って出ようとしていた…


 その途中だった……


「まてまてまてよ。はぁ はぁ」


 何が起きてるのだ。


 彼女との対話で聞いた話じゃおれはこの老人ともいるとか言ってたんだ。俺は同時に存在するんだっけ。じゃあなんで、記憶が二つもあるんだ……夢と言っても意識はなくなっていなかった?


 ダメだ。追いつかない 情報が少な過ぎる


 堪えきれず老人を見る


 この老人は何か知っているだろうか。聞いても良いのだろうか。


「さてそろそろいかんとまずいのう。くれぐれもここの水は飲まんようにな、ここはまだ致死性が高い病気が潜んどるからのう。それにここは奴らが来やすい地域だ。」


「地域って言ってもそこを走って出るなんて無茶なんじゃないですか?」


 老人が少し厳しくそう言った、そんな老人の気迫に、俺は情けない事に少々びびってしまった。自分の身に何が起きているのか、聞くべきなのだろうが、一瞬の出来事でその気は失せる。


 だが、記憶はある、このままずっと走っているだけで、一向に近づく気配がないし、地域からでるなんて、長旅すぎるだろ。どうするつもりなのだろうか。

 これくらいなら、聞いても大丈夫だろうか


 言ってから考えるのも遅すぎるのだが


「すぐ着く 近づけば さっきよりかは転移しやすい 因果律もさっきよりかはその場所に近いからの」


「そろそろ行かんと インナー・シュピーゲルがゾロゾロとくる まだ 疫病があると言う事は 人の恐怖が集まっておる そいつが 因果律に影響するって事じゃからな」



「じゃが……なぜこんな場所に移動したんじゃろうか…」


 矢継ぎ早に深刻そうに一人でしゃべっている。

 俺はその話を黙って聞いていた。

 話す気にはならないのはこの老人にビビっているからだ、さっきの影響が、まだ、続いているのだ。


 黙ってきいて内容を理解しようと頭を働かせてはいるが、正直何を話しているのか分からなかった。

 新しい単語が出てくる。その意味すらわからない状態で、何を理解すれば良いのか。


 しかもきけないし……


 無理矢理でも聞いた方がいいのか。

 やめとくか。これで殺されたとかになる可能性も否定できない。斧を振り回してた奴だ。下半身だけしか、地面に残らなかった惨状をみたんだ。


「……」


 どうする。気になるんだよな。

 もしそれが重要な事なら聞いた方がいいんじゃないか……


「……」


 老人に殺される前にあの獣に殺されたらどうだ。

 だが、危険もある。この老人知らない奴なんだ。


 でも……


 どうするよ?おれ?




「インナー……?ってなんでしょうか?」


 どうしても聞きたくなった単語だった。わ

 殺されるかもしれない可能性を考えれていながら好奇心に負けたおれ。


 一瞬で自省の念が流れてくる。



 黙っていれば良かったものの…


 だけど今はそんな事どうでもいいと思ってしまう。


 まぁいいや。


「インナー・シュピーゲル」


「わしらが呼んどる奴らの名称じゃよ……うぬ?」


「ッ!!」


 俺と老人は同じ方向を見た


 そこは同じような風景だ、霧に包まれ先が見えない中に木々が点々と生えている。そんな景色だ。


 なぜ老人が同じ向きを向いたのかは分からないが、俺は恐ろしさにその身を動かすことができなかった。


 その方向を向く前の雷のようにふってきたビジョン。緑色の丸みを帯びた獣 不気味なんて言葉で表しにくい 生々しい恐怖 


 そして老人と同じ方向に感じた違和感。


「最悪だ。まさか。」



「……なぜじゃ……」


 俺が青ざめたと同時、意味深で感情の乗った声でつぶやいた老人。


 あの老人が感情を声に出すなんて


 脅威が迫ってくる音が聞こえ始めた。それは長くもあり早くも感じる。


 乾いた足音が前方からか響く、その音から数は推測できた


 その音はまるで空間自体が響かせてるように錯覚させる。そんな不気味な音だ


 頭と体にどっしりと恐怖を呼び起こす。


「なるほどの……」



「お前さんを守る事が仕事だったが、どうやらむずかしそうじゃな……」


「え?いや……逃げましょう!とりあえず諦めるのは早すぎます。行動した方が絶対に今はいい筈ですよ!!」


「逃げる場所……違うんじゃ….下を見てるんじゃ……」


「下?」


 老人に言われゆっくりと下を向いた。


「マジか……」



 そこには地面がなかった。


 全て蔦でできていた。


「この地面自体が奴らじゃよ……」


 そう老人が言い終わると同時俺と老人は音とは逆の方へ走った。



 蔦の隙間から青い胞子が光って放たれているのが何回見ても印象的だ。

 

 俺の足を蔦で巻きついてくる。


 それを老人が逃げながら斧で切って行く。


 足音はどんどん近づいてくると言うのに、逃げれずにいる。いや逃げる場所なんてないんだ


 あのペンのような機械でどこかへ逃げれないのだろうか。極限状態の中そんなことを思う。


 だがとりあえず走るしかない


「じぃさん!!あの機械は使えないのか!!」


「……どうやら逃れられんらしい こいつで移動してもこいつらからは離れられん……」



「なんでわかるんだよ もうやばいんだ 一回使ってみるほかねぇだろ!!」


 助かりたいどうにかしたい。そんな気持ちでいっぱいになる。思考も心も生きることに全力になっていた。


「使っとったんじゃよ……」


「え?」


 そいつはビックニュースだ。

 使ってたと。もう笑うしかねぇよ。


「はぁ??なんでにげれねぇんだよ!!さっきはいけたろぉ!」


「……ここで死ぬ定まった因果なのか……」


「はぁ?何言ってんだよ!!そうだったらどうするだよ? ……」


 自分のことで精一杯な気持ちを少し抑え老人の顔を見た。相変わらず髭と長いまつ毛に覆われて表情は確認できない。


 だが奥を見つめようとすると、妄想か錯覚なのか必死そうに見えてくる。


 死ぬ定めならこの老人も一緒なんだ。

 怖いのは俺だけじゃない。


 そう考えると老人に対して何も言えない。


「……申し訳ありません。大変ですが どうにか逃げ切りましょう 何か使えない原因はあるんですか?」


「……」


「使えない原因ってなんですか?」



「……さぁの 色々考えられての これが定まった現象なら逃げれん……知る由はないが……」


「諦めないでいきましょう。お?」


 走っていると視界に変化があった。

 霧が晴れてきたのだ。


「よし!!逃げれるかも知れませよ!頑張りましょう!!」


 そして老人の肩をポンとたたき全力で走る


「……」


 だが老人の反応がない、少し不安になるが、、まだにげきれていないからなのか。それとも元々反応が薄いのか。


「大丈夫ですか?一緒に生き残りましょう…うぉ」


 不安な気持ちを拭うため老人に言葉をを投げた。その時蔦に足をつかまれる。

 いやつかまれるなんてものじゃなかった。

 

 足だけでなく腰まで蔦の地に埋まっていた。


 老人はそれに気づくのに一歩遅れたのか、俺がつかまったとき俺の方を向き、斧を振り上げる前の予備動作をしていた。


「うぬっ!!」


「お……?……くそぉ」


 斧を振り上げる手が蔦につかまれる。

 ご丁寧に手首を何本もの蔦で覆う。


 頼むから頑張ってくれ。老人

 このままじゃ助からない。


 どんどん体が埋まって行く少しでも蔦を弱めようと身じろぎをしたり腕に力を入れるが蔦が少しへこむだけで効果は期待できない。


 ガキの力なんてこんなものだろうか。


 いやあの土を抉り取るような斧の使い手だ、

それでもこれだ。でも頑張ってくれなくちゃ俺が死ぬ……


 ここでも自分の心配かよ。


 だがそんな事は言っていられない


 自分の醜さ無視するように振り切り。老人を見る。


「じいさん!大丈夫か!」


「ここまでかの。」


「そう……か……」


 じいさん体が俺と同じように下の化け物に埋まっていく。


 それを見ながら思うのは、諦めではなかった。


 もしかしたら俺はしなないんじゃないって思い出すアホな思考と心が俺を平常心へと持っていく。


 まぁ大丈夫だろうと


 今平常心になっている場合じゃない。

 余計に死ぬ。


 まずいな。


 どうすれば良いんだ。


 みるみると埋まっていく身体、マジでやばい。


 ああくそぉ。青い胞子が放たれているのが、目前に首まで埋まっていることに気づく。


 じいさんはどうしているのだろうか。


 脱出してるなら、早くきてくれ。


「おまえさん!!!どこにおる??大丈夫か!!死ぬんじゃないぞ!!」


「ここです!!助けてください!!埋まってます!!」


 老人の声に安心感と希望が芽生えると同時ふたたび恐怖が心を支配する。


「そのまま耐えとれぇ!!」


 無茶言うなよと思うが、そうするしかないよな。


「分かりました……!ですが、できるだけ早く頼みます!!!」


「分かっとる!」


 ちくしょう。だめだ。そうは言っても何もできる事がない。外へと手を伸ばしたいが伸ばす手が地面に埋まっている。


「ああ……」


 頭に蔦がかぶさり押さえつけられる。


 もう終わりだろうか?

 まだ、生きれるんじゃないかと思う心がある。

 いっそ諦められたらいいのにな。

 このままどうやって死んでいくんだろうか。

 息が止まる瞬間は辛いのだろうか。

 

 ああ。怖いな。



 そうして外界からの景色は青い空を最後に遮断された。まるで偉大な空は俺を見捨てるかのように。


 青い光と蔦が、俺に巻き付く、この青い光はなんだろうか。


 体に当たると地味に痛い。


 スースーする。


 蔦につかまれどんどん下に吸い寄せられる、青い胞子が体に当たるたびに痛みが走る。

 少し滲みる痛みだ。


 どうなるんだろうか?


 蔦だらけの景色を見ながら考えることは、これからの俺の惨状だ。


「じいさん 助けに来てくれねぇかな」


 下に下に下されていく。

 

「まぁ、でもここで終わるのもありかな……記憶もなくて……この世界がなんなのかも分からない……そんなんで いきてても辛いだけかな……ならもう……良いか……」



 生きようとする自分を見つめてそう思った、蔦だらけの景色が移ろうの見つめているから、そう思うのだろうか?


 ならなおさら、死んだ方が楽だ。

 このまま死なせてくれ。


 

 そうやって目をつむると心の波が沈黙を守る


 完全に諦めた。


 最後に老人の安否を想い


 完全に心が静かになる。


 下される感覚に集中してながれるままに身を任せた


 白龍?


 随分と大きいな?


 その何かを見たら急に意識があやふやなってきた。


 ________眠いなんて余裕だな俺も________




 今は眠りなさい 思考が君を邪魔してしまう


 私と繋がれて 良かった



お読み下さり本当にありがとうございます(*^^*)


ご苦労様です^^

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