「分岐」後編
この小説に興味を持ってくれてありがとうございます^^
けして!後悔はさせないつもりですので!、読んでいって下さい!!
いつ眠ってしまったのだろうか、曖昧な意識の中そんな疑問が頭に響くが、いつものように誰も答えてはくれないし、1番の理解者のはずの俺でさえ答えてはくれない。
曖昧な意識だが、眠っていたのは何故かわかる
なので記憶を探るが、曖昧な意識だからだろうか、探ろうとすると今はいいんじゃないかと、思考の横槍が飛んでくる。
元々記憶を探るのは好きじゃない、いつだって俺を裏切るからだ、だが今の状態じゃそんなことも言ってはいられないのか…
何も分からないというまずさを原動源に無理矢理にも曖昧な意識のベールを外す。
何も知らないと言う恐怖と生への執着心で意識を保たせる
なんとも情けない話である。
生への執着があるのなら、最初から躊躇する必要はないのに。いや、ダメだ。自分のことを考えてる場合ではない、意識が正常に戻ったんだ、状況を把握しなければ。
確か俺は眠る前誰かと話してたよな?
その誰かと話してる時に、突然苦痛の波に襲われて泣きまくったんだったな……
聴くに堪えない話だこと。
まぁ、いい。
でも今はそんな感情は感じない。
いつも通りか。
それで、なんだっけ?なんだったか頭に映像が流れてたよな。あれは確か……彼女が言うには……そうだ、彼女だ。
そうだ。そうだ。一番大事なことを忘れていた、そうだった。
ど、どうすれば良い?ここはどこだ?
彼女はどこだ?こんなところにいたっけ?なんで違うとこにいるだ?
あれ?おかしいよな?どうすれば、身体中に冷汗がかけめぐる感覚に襲われる。
最悪だ。これからどうすればいい。
一人で……
黒しかない空間で何をすればいいのか、何ができるのか、それすら分からない。そんな今の現実に底知れぬ恐怖を感じる、過呼吸になっていく自分がじんわりと恐怖を認識させる。
こう言う時だけなんで、思考は一つに収束するんだろうか、今は老人の時のようにどうするかに重点を当てている。
それがマシとは言えないけどな。
それでも、余計な事は考えない、汚点が積み重なる思考だったはずなのに。
今のこの思考も……そうか.…やはり無駄な思考が流れているのか。
底知れぬ恐怖を感じたまま、ふと、よぎった思考に少しの間、感情を忘れる。
色々横槍される思考。それは、自分なのだろうか?
自分って何人いるんだろう?無駄に湧いてくる、言葉は自分が言ってるんだよな?
じゃあ本当の自分ってどれなんだろう
段階的に直感的にだが……
考えを巡らす時間が数秒与えられた…
彼にとってそれは……
まだ早い
それ以上はいけない
まだ「それ」に気づいてもらっては困る
でも 一時のこの体験
これは必要な事だ
そんなことより
彼女が待っているよ さぁ お行きなさい
今は目の前のことをやってもらわなければ
意識がまた、底に落ちた。
ぼやける視界の中にまた、景色が映る。
そこはまるで宇宙の真ん中だ。空には淡い光を放つ星々が小さいながらも誇らしく地面を照らす、そして地面に照らされたその光は隅々まで持て余すことなく、地面はその身に写す。
星の数は感動的だ。
そこには何かが地面に座り、星空を堪能している姿があった。
星の光は、感動的な数で夜の暗さを無視する。いや。むしろその暗さを輝かせていた。
とてつもなく、神秘的だ。その景色の真ん中に、茶髪の髪を明るく靡かせ、白い肌が、冷たい心地よさを思い起こさせる。
天使…?いや、天使は神々しすぎる、もっと穏やかだ。聖母でもない。妖精…妖精だ…まるで妖精のようだ
しばらく見惚れていて、身体が動かなかった。
だが彼女は、俺の存在に気付いていたのだろう。呼びかけなどの動作が一切なく、話し始めた。
「ここどこだと思いますか?」
彼女はそう星を見ながら俺に尋ねてくる。
こちらには振り向かず、横顔だけを覗かせてそう聞いてきたのだ。なんて返せば良いんだろう。
分からないなんて言えば、なんだか落胆されそうな気がしてくる。
気にしすぎだろうか。
いやいやいやなんでそんなの気にしてんだよ。
「……」
「っふふ。気にしないで下さい ちょっと聞いてみたかった…… ここはですね 俗にいう夢と呼ばれる場所です 夢と呼ばれますが ほんとうはただの違う世界点なんですよ」
そう言いまた景色に夢中になる。
美しい、本当になんの変哲のないスーツを着た女性なのに、こんなにも穏やかで輝いてみえるのか。
彼女はこの星々から誕生したんじゃないのだろうか、そんなふうに思わせる。
「さっきとは違う点なんですか?」
さっきの彼女の言葉を吟味しそう答えた
若干興奮気味だ、こう言う場合調子にのって何事もうまくいかない前兆だ。
何に対してかは分からないが、慎重にならなければいけない。
「そう言う事ですね」
「夢って言いましたよね…夢も点って、どう言うことですか?」
「夢と呼ばれる現象は 頭の中での出来事ではないんですよ 実際はあなたの意識が別の点に移動した それが夢と呼ばれるものの分かっている事です あなたがいた世界では頭の中の記憶を整理していると言った説明が一般的です なので 違和感があるのですよ。」
前にも何回か聞いた事だが、今になって思う。
俺のいた世界ってなんだ?
「……そろそろ理解できるはずなのですが ちょっと難しい話になります 」
そういい終わると景色がかなりのスピードで動き出した。星が光る線に見えるほどのスピードでどこか一直線に進む。
なんだか凄いデジャブを感じる
しばらくして景色がとあるものを写して止まる。
これか……
それはランダムに梯子状の世界だった。
世界ではないな。宇宙の全てがここにある。
束になっている大きな柱にそこから小さく梯子のように、別の小さい分岐を作り違う柱に繋がる。
「貴方のいた世界はここにあります その一つの世界分岐の点が 貴方が連れてこられた世界です。」つまりと加え「貴方は分岐の要素に深くかかわる存在だと言う事です」
「貴方はここにいなければならない そう言った方向に世界はなぜが選んだんです」
「わかりにくいですよね?」
と、しばらく黙る俺に心配そうに問いかける。
「続けてください……正直僕も知りたいことなんで 世界が選んだとは?」
調子にのっていた、正直知りたいとは思ってはいなかったが、軽率にそんなことを言ってしまった、焦る気持ちはあるが、落ち着かせようと話に集中しよう、努める。
「それは私たちが今真剣に研究しているところです。なにがどうして、一つの世界に収束するのか、点の流れは何が決めているのか。」
「……」
軽い調子でその話を聞いていたのだが……
なんだろう、彼女この世界をまるで、別の世界のように話すよな。
話している最中に、申し訳ないし、最初から聞いておくべきことだったが、
「貴方は何者ですか…話してる内容では、貴方はこの世界のものではないように聞こえますが……」
「そうでしたね…申し訳ありません 説明不足でした 確かに違和感はあるように思います ですが 今の話の手順では余計に混乱させるかと思います 私のミスですね」
と言い、景色がまた変わった。
「動かせるんですね この景色 いつも変えてたんですか」
そう聞くと彼女はニッコリと微笑み
「そうですよ 綺麗ですか?」と言う俺からしたら際どい質問を返してきた。
これって綺麗って答えればいいの?
「っ……綺麗ですよ」
俺は一体いつまで、調子に乗ってんだろ。
彼女の印象なんて今考える時だろうか。
状況はヤバいんだぞ。何も記憶にないんだぜ。真面目になってくれよ。
羞恥心が気分を平常心へと戻してくれる。
彼女は俺の返事には何も答えなかった。
「はぁ……しっかりしろ」
横顔はやけに真顔に見えて……
「……ちくしょ」
「意識が移動してるんですよ 私がとある機械を使って 一時的に違う点へと移動させたんです………ッ!!」
「え?」
いきなり起きた彼女の一瞬の無言と目を見開いた顔で何が起きたのか分からなかった。
が、緊急事態みたいだ。
何故かなんとかしないとと言う焦りと恐怖が入り混じりった、スイッチが入る
「ルノン!!そばにいて!!お願い…!」
「しょうがない事だ。本当にな。だが、巡りに巡って同じ立場なのだよ 困るのはお互いなんだ これ以上……やるのかい? 」
その、発言を聞いた彼女は、微笑する。
いきなりの事に戸惑いながら、俺はいきなり現れたそいつに、敵意を向けるのだった。
時間を割いてお読みいただき本当にありがとうございます!!
本当に読む人が増えるたびに、舞い上がっています
感想も、書いてね^^




