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架空の書き物  作者: 如月瑠宮
とある怪異に纏わる人々の記
4/6

前書き

 それは御影家の娘にのみ起こる怪異である。形は違えど、化け物へと変貌していく。そして、生き血を啜る様になってしまうという。

 ここでは御影家に関わる人々の残した書物を読み解き、怪異の解明を試みた。


 しかし、推測の域を出ない物である事は考慮して頂きたい。


 まず初めに御影家に残されている書物の入手方法に関して記しておこう。

 御影家が所有している複数の屋敷は現在は誰も住んでいないが名義は一人の人物である。その人物とは御影家最後の当主と呼ばれている幸志郎氏の孫にあたる。彼から許可を貰い、屋敷中の文献や日記などを持ち出した。これを記している今はもう返却したが大変興味深い代物であったのは確かだ。貴重な資料を手元に置いておきたい気持ちもあったがそれを実行する非常識は私の中には無いので安心して欲しい。それに、彼は友人である。非道な事はしたくない。

 そもそも、彼と出会った事によって私はこれを解明しようと思ったのである。


 彼との出会いは私の誕生日であった。友人の紹介というやつである。元々、そう言った研究をしていた私に彼を引き合わせたのはプレゼントの意味合いがあったのだろう。私と顔を合わせた彼は何とも言えない顔をしていた。

 交流を深めていく中で私は彼に流れる血の悲しみを知ったのだ。彼は自分の血が後世に残る事を忌み嫌っている。


 そんな彼を見た私がせめて悲しみだけでも文字として残れば何か変わる事もあるのではないかと愚考したのが始まりだった。

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