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あなたは異世界に行ったら何をします?~外神諫埜サイドストーリーズ(仮)~  作者: 深楽朱夜


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27 そうだ、森を拠点にしよう…

テントに戻り先に風呂へ入る事にする、果物の皮を多めに入れた風呂…。

「ふう…あの街…止めよう」

なんだかすごく面倒臭そうな気がする、明日薬草を渡して引き払おう。

「森に家を置いて…街に行こう…」

冒険者になりたいわけでもない、依頼は自分のタイミングでやりたい…薬草ダンジョンには興味があるので今でなくてもいい、それだけだ、だから森を拠点にすると決めた。

川があり資源が豊富で静かな森、旅をしながら探して…原点に戻り余計な事に巻き込まれないようにしていこう。

長湯から出て身体を乾かし、肉は明日やる事にして冷えた果実水とパンとサラダにスープで済ませ、読書をして眠りに就いた…。


朝…いまいちすっきりしないながらも起き出し、スープと果物を食べてテントを片付けて冒険者ギルドへ向かった。

「依頼の品持ってきました…確認して下さい」

「ではこちらに………………これ全てお1人で1日で採取してきたのですか?」

「はい」

掲示板に書かれた薬草全て上から下まで全30品種を並べれば受付嬢が驚き目を見開く、周囲もこちらに視線を向ける目立ちたくはない、早くして欲しい。

「15万ログです、いかがですか?」

「はい、後この街を出ます」

「承知しました、木札をこちらへ」

「はい」

15万ログを受け取り、木札を返してギルドを後にした。


街を出てマッピングで程好い川と森に転移し、適当に手頃な場所に家を出して此処を拠点とする。

「うん…」

中に入りミントもどきの茶を用意し飲み、干した果物を食べる、読書をし、夕食を食べ風呂に入る、また寝るまで読書をした…。


朝、濃い目の熱い苦味のある茶を入れ、サンドイッチと魚のスープを飲み、干し肉と干し果物を干して今日は採取をすると決めて外に出る。

鑑定でキノコ、薬草、食べられる草、木の実、果実を収穫する、森が変われば生えている植物も違う、サホン草の色の薄い物もありそれも採取し、オリーブの実の様な緑色の実も見つけていく。

「川……綺麗だ」

川に辺り覗き込めば水は澄み、底まで見えて鮮やかな魚達が泳いでいる。

「ビオトープ………」

本で読んだ小さい池の箱庭…食べる魚も釣るが、部屋の中にそんな小さい生態系が存在しても良いだろう、水と風魔法で大きな魚を捕り水槽か大きな鉢を造ろうと家に戻った。


水魔法を入れた魔石を砕いて粘土に混ぜて透明な大きい鉢を造る、腰より低い程度で水魔法の魔石を底に敷き詰め明日また川に向かう事にして、魚を捌いていく、もう慣れた物だ刺身と蒸し焼き、焼き魚用に分けていく。

またクッションやバッグでも作ろう、入れ物は引き続き造っていこうか、今日は魚とキノコと野菜で煮込みを作る。

コトコト…腸詰も明日以降の為に焼いていく、元種と酵母も新たに作り無心で作り…。

「あー少しイライラたな…」

1日以上抱えた少しの怒りを発散した、少しなんとなく腹が立っていたのを自覚する、冒険者の立場はギルドの職員よりも低いのか…あの国だからなのか。

「うん…もういいや。行かない…」

なんとなく消化し、煮込みとパンを食べて風呂に入り、クッションの袋を縫う…刺繍でもしようか刺繍枠を石粘土で造りざっくりとした図案を考え針と糸を刺していく、地味で淡々とした作業程得意だ。

色々休み休み行い、適当な時間にベッドに入った…。


朝……起きてもう身体はすっかり同じ時間に起きる様になった、適応…順応…異世界に…していっているのだろうか。

朝食の腸詰とパンとスープに、良く冷えた果実を入れた果実水、今日は川周辺でビオトープ作りの魚や苔や植物を採取して…またおやきを焼いて…そろそろ薬作りもやってみようかと外へ出る。


「綺麗な川…」

改めて川を眺めて川に沿って上流に歩いていく、小魚や大き目で食べ応えがありそうな魚はその場で獲って血抜きをする塩にもレモンの皮やハーブもどきを好みで混ぜているから塩も美味しい。

ハスの様な植物や苔の生えた石を採取しのんびり歩く。

岩に腰かけ休憩がてら水筒の茶を飲み、本を出して読む『簡単な薬の作り方』から読んでみる。

湿布薬や消毒等、軽い傷に有効な傷薬、軽い火傷の塗り薬などが書かれていて分かり易いが…。

「火傷と傷薬は薬草ダンジョン…ハンドクリームとかもしかして歯磨き粉も出来るかも…」

浅い階層で手に入る薬草で出来そうな物に俄然行く気が湧く…湧くだけだが、本をしまい徐に靴と靴下を脱ぎ川に足を入れてみる、子供の頃に返ってみようと気持ちが湧いたのだ。

「………」

冷たい…流れが見た目ほどゆるやかでは無く早い、足の裏を砂と水がなぞっていく様をぼんやりと感じた。

「こんなところで水遊びとか、妖精か?妖精って大きくなれんだっけ?」

音も無く何時の間にか同年代の青年が此方を見ている、妖精……妖精なんているんだろうかと辺りを見ても此方と青年しかいない。

「ん?あー妖精じゃないのか。いいか俺も水遊びしていい?俺はゼナド」

「……外神です…どうぞ…」

自分の川でもない水遊びでもないが、ゼナと名乗る青年がニコっと笑い靴を脱いで岩に座り川に足を付けた。

「きもちいいなー」

「………」

暫しそんな時間が続く、ゼナドも挨拶だけした後は静かに川を眺めて足を動かして過ごしている…。


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