22 襲撃
ノルシェさんが跳ね起きて探査魔導具に飛び付く。
「点滅する黄色の光点がヨン、方位は正面、距離はヒトマル、速度は静止、ですっ」
確か、表示された光点の色と表示具合が重要だったはず。
黄色は自由意思を持たない脅威、つまりは、
「詳細探査の結果が判明、各種混成のゴーレムですっ」
「ウッドがイチ、ストーンがイチ、アイアンがイチ、もう一体は……」
「素材解析不可、ですっ」
「四体とも、この点滅具合はかなりの脅威ですっ」
「広域探査の範囲内には、他に人影無し、ですっ」
辺りに人影の無い山道、このタイミングでの出現、そしてかなりの強敵。
ここで召喚されたのでは無くて転送されて来た、と。
明らかにチームモノカを狙った襲撃。
いずれにしても、ちょっとだけ、何かが、気にかかる。
「マクラがバトルシブマに搭乗後、一同前進」
「ノルシェはウッド、アイネはストーン、シジミはバトルモードでアイアン、私が素材不明のヤツ」
「シナギさんは皆のフォロー願います」
「周りに誰もいないようだし、様子見も牽制も無しの全力でぶっ飛ばすよっ!」
モノカさんの号令で、一同一斉に行動開始。
全員、幌馬車から飛び出す。
「シブマ1号、バトルモードッ」
マクラさんを抱えたモノカさんの気合の入った叫び。
って、なんて大声!
耳、痛いです。
ガッチャンガッチャンと音を立てて、シブマはバトルモードへと変形。
何度見ても、凄いな。
マクラさんがバトルシブマに乗り込んでから、一同前進。




