10 猛省
ルルナさんに導かれ、向かうはネルコさんの部屋。
扉を開けると、
「マコトニモウシワケナイッ」
モノカさん、全力の、土下座。
ルルナさんからお許しを頂けた事、自分は大丈夫である事、を告げてからの、話し合い。
今は、ルルナさんがモノカさんのおデコを治療中。
ネルコさんはモノカさんと同郷。
いろいろあって、モノカ邸で暮らしていたネルコさん、
得意の裁縫能力を活かして、城勤めの女性たちにランジェリーを作ることになった。
ちなみにランジェリーとは、おしゃれ下着のこと、らしい。
ネルコさん特製のそれは、ツァイシャ女王様も絶賛される逸品であるとか。
お城に泊まり込んでそれを作り続けていたネルコさん。
先ほどのルルナさんの分で、一旦終了だったそうです。
それはそれとして。
「このあいだのアランさんとハルミスタさんのこと、忘れたとは言わせませんよっ、モノカッ」
ノルシェさん、大層ご立腹。
「シナギさんとルルナさんの人生、責任取れるのかなっ、モノカッ」
アイネさん、大層ご立腹。
「乙女のピンチ、回避できて良かったの」
シジミさん、ひと安心。
「お母さん、反省してる?」
マクラさん、心配そう。
「誠に……申し訳ない……」
モノカさん、猛省中。
ひとつだけ、疑問が。
何で、気絶したのかな、俺。
「乙女の秘密ですっ」
皆さん、一斉に、異口同音。
後でこっそり、マクラさんに聞いてみよう。
ちなみにネルコさんは徹夜続きだったそうで、チームモノカ旅立ちの事を聞いた途端に爆睡、だそうです。
ちらりと見えた、眠り続けるネルコさんは、とても愛らしい娘さんでした。
よほど眠かったのか、眼鏡をかけたまま、熟睡中。
ライクァさんにも御挨拶したかったのですが、今日は登城していらっしゃらない、とのこと。
お城の案内から城内の様々な情報まで、ルルナさんには大変にお世話になりました。
そして、いよいよ出立。
「皆様、良い旅を」
お見送りまでしていただけました。
ルルナさん、本当にありがとうございました。
旅から戻ったら、何かお礼をせねば。




