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第八十九話 千代への対応の記憶

まぁ、変わらないよね?

いやいや…何で喜ぶかなぁ…



「いやいや、記憶いつから戻ってたんだよ!?」


そぉ、椿…弥生は完全に記憶が戻っていたんだ。

オレが太秦映画村で消えてからのオレの知らない情報も彼女の中にある…知りたいけど、今はまだ聞かない様にする。

その方が良い気がしている。多分すごく苦しみ、悲しみ、そして記憶を無くしたのかも知れないから…だから聞けない。


「旦那様に初めて抱かれた日…」


少し悲しそぉな表情…そんな表情かおはさせたく無い…


「破瓜の痛みで記憶が戻って…また旦那様が居なくなるかと思ったら寂しくて…記憶が戻って無い振りをした…でも、旦那様は優しく受け入れてくれて、旦那様は弥生と椿どっちにいて欲しい?」


コレはまた…どんな禅問答なんだか…


「両方ってのはダメか?」

「ダメ。」

「でもなぁ…弥生を選べば、記憶を無くしてた間の…椿を否定する感じだし…椿を選べば、オレが大事に思ってた弥生を否定する。オレはどっちも否定したく無いし、両方大好きなんだが…」

「意気地無し…」

「どぉせオレは意気地無しですよ。だったらお前は…オレを欲するのか?」

「居なくなったらダメ。」


またその表情かおか…


「ソレはどっちの気持ちだ?弥生と椿どっちの…」

「どっちも…」


抱き締められ、口付けを交わした。


「どっちが卑怯者なんだかな…」

「私はどぉしちゃったんだろぉね!?」


弥生は寝そべりながら呟いた。


「こんな変な世界に来て、ソレでも旦那様が居て、結婚して、幸せなのに…心にぽっかり穴が空いて…その穴にこの村の人達、お姉様と千代ちゃんが収まって、しっかり埋めてくれてる。」

「女の子の方がその辺の感性が鋭いのかな?」

「旦那様には無かった?」

「ん〜…弥生が抜けた穴に紅葉が収まったのかも…」

「お姉様が私の代わりだった?」

「そんな意識は無かったなぁ…ソレより性欲が先立ってた様な気がする…」

「しゅけべ。」


何故つねられる!?


「あの弥生さん?椿さん?痛いんですけど?」

「呼び方はどちらかにしてください。」


更に力が増す。まぢ痛いんだが…


「オレ以外が椿で定着してるから…コッチに居る間は椿で!!」

「解りました。旦那様には弥生は不要なんですね?」

「弥生はオレには必要です!!」

「でも、椿と呼ぶんでしょ?」

「ならどっちが正解だったんだよ!?」

「もし、弥生を選んでいたら、紅葉さんと椿に浮気してた分を纏めて絞り取りました。」

「どっちを選んでてもオレにはツラい様な気がするんだが?」

「あら?私の愛はツラいんですか?」

「ソコは嬉しいんだが…」

「何がツラいんですか?」

「つねられてる痛みが…」

「コレは、弥生を選ばなかった罰ですよ。」

「うぐっ!?」


なんていちゃついていると、紅葉が帰って来た。


「わっちを除け者にして、何をいちゃいちゃしてるかや?」

「あ…いやコレは…」

「お姉様!!旦那様がヒドいんです!!」


何いきなり泣いてんだおまいは!?


「どぉしたのかや?」

「私はこんなに旦那様を愛しているのに、弥生は要らないとか言うんですよ!?」

「なに!?鑑連?どぉ云う事なのぢゃ。」


アレ?何か口調が違いませんか紅葉さん?


「いっ!?あのね…呼び方を弥生か椿か選べって言われて…」

「ソレで弥生は必要ないと?」

「いや、みんな椿のが慣れてるし、コッチで生活する上で椿のが慣れてるからと思って…」

「ソレで弥生は不要と?」

「なんでそぉなる!?弥生はオレの奥さんだよ?不要とか無いよ?」

「なら何で椿は泣いてるかや?」

「嘘泣きだよ…弥生と椿、どっちで呼ぶかの話になって…」

「ぷっ…あははは!!」


いきなり紅葉は笑い出した。

ま…まさか…


「旦那様の焦りが面白いやよ!!」

「もしもし?紅葉さん?貴女はどこから見てたのかな?」

「破瓜の痛みで…ってとこからやよ?」

「ほぼほぼ最初からかよ!?」

「だから面白かったやよ。」

「私も面白かったよ。」

「キミ達ねぇ…オレで遊び過ぎぢゃね?」

「まぁ、旦那様だから…」

「そぉやよ、旦那様以外ぢゃしないやよ。」

「ソレは愛情なのかな?」

「スゴく強い愛情だよ?」

「この愛情は旦那様だけにしか向けない愛情やよ?」

「なんか、嬉しい様な悲しい様な…って、ソレより千代ちゃんの方は!?」

「ソレよりってのは引っかかるやよ?でも、千代も大事だから話すと、三重ちゃんも鯛生も喜んでたやよ。」

「喜んでた!?」

「娘が始祖様の生まれ変わりって云うのは名誉な事やよ。」

「そんな感覚なんだな…」

「日本人には解らない感覚だね。」

「そだな。本人はどぉだった?」

「本人には話して無いやよ。成人した時に解ると思うから。今はまだ千代として生きて欲しいやよ。三重ちゃんも鯛生も同意見やよ。」

「だったら私達もそぉしよ?ね、旦那様。」

「あぁ、オレもソレが良いと思うよ。」


話は纏まったって云うか…落ち着く所に落ち着いた。

変わった事と云うと、


「いやぁっ!!」


椿の蹴りを受ける。この体重で良い蹴りを放つモンだ。

だが、オレは軸足を払うと椿はあっさりとコケる。


「ほら立って。」


オレは手を貸す。二人共道着と、裾を絞った袴姿だ。

そぉ、一歩踏み込んだ、戸次流の稽古をし出した事。

実戦でしか使わなかった業の数々を弥生…椿と稽古し出した事だ。オレも身体を動かして忘れてた業がかなりあった事に気付かされた…しかし、その業も使い所が少ないってのが痛々しい…

今、椿にしている稽古は…限界の上を引き出すと云う、オレが小学生の時にした稽古だ。

オレも使えるが、コッチに来てからは…つか、中学に入ってから使って無い。

単純に身体への負担がデカいからだ。雷を纏うよりもヒドいからなぁ…

願わくば、椿にも使って欲しくない…一瞬だけなら良いけど…アレはキツいからなぁ…


そして、一瞬だけ、椿は限界を超えた力を出した!!

顔面を狙った蹴りを防いだけど、支柱で耐えるのが精一杯で反撃が出来なかった。


「ソレまで!!」


椿は肩で息をしている。限界を越えた後遺症だ。


「今はかなり疲れたって程度だろぉが、ソレを続ければ身体中の筋肉が肉離れするから気を付けろ?」

「解った。」

「使って良いのは一瞬だけだからな?お前を失いたくないから教えたし、失いたくないから使って欲しくない。」

「なんか矛盾してるね?」

「表裏一体だよ?一瞬なら武器になるけど、使い続けると動けなくなるからな…」

「気をつけるよ。」

「そぉしてくれ。」


と、そしてこの手前までの特訓に紅葉と千代ちゃんも混ざっている。

更に、二人は棒術に向いていたので、基礎もして貰っている。全ては三年後、封印の旅に向けての準備だ。

何か設定上で質問等ありましたら感想欄にお願いします。

質問はユーザー名を伏せて後書きでお応えします。


お時間ありましたらもう一つの作品「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」もお読みください。

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