第八十五話 見せ物の記憶
そんな隠し芸があったのか!?
なんでオレが見せ物に…
オレが帰って来てから二日…
京から使者が来た。丁度、椿の訓練をしてる時だった。
紅葉が直々に対応している。
オレはオレで椿と千代ちゃんの特訓をみている。
話は気になるしオレの奧さんが襲われて無いかも気になる…って、襲う勇気のあるヤツは中々居ないわな…
で…椿は倒れると…倒れる周期が結構伸びてるな…そろそろなんか幻が出せるかもな…紅葉に相談してみよ。
それから少ししてオレの膝枕から目醒める椿…いまさら頬を染める様な仲でも無いだろぉに…オレを興奮させたいなら正解だけど…今はその時間ぢゃ無い。
椿も目醒めてすぐ再開した。暴走は無いと思う。
昼前になって紅葉が顔を出す。
「話はなんだったの?」
「わっちと旦那様の結婚式と成婚行列の予定と実施やよ。」
「なんだ。オレと紅葉の…行列!?」
「国民への見せ付けやよ。主上と雷神の結婚披露って事らしいやよ。」
「ちょっ!?ソレって椿は!?椿は…お休みだって…」
「なんで!?」
「あくまでもただの立場上の問題やよ。」
「椿は…納得出来るの?」
「仕方ないかな?ほら、私は平民だし…主上陛下の側仕え的な立ち位置だから…」
「それはそぉかもだけど…オレの奧さんなんだから!!」
「ソコは考え無くても良いと思うよ?」
「なんで?」
「国は安泰ですって喧伝が目的だと思うから…」
「ソレはそぉだが…」
「わっちも椿と同意見やよ。今回に限りやよ。」
「オレも駄々っ子になるなって事か!?」
「そぉやよ。」
「解りました。」
なんかどこに居てもお飾りなんだなぁ…オレって…って云うか…今回は見せ物なんだよなぁ…
ん?オレ流されてるだけって事無いよな?呪転一家とかオレが手を出す必要無かったんぢゃね?
操り人形が良いのかも…
イヤイヤ…それは無いだろ…多分。
そんなこんなで、今日は道雪と腹黒女官さんの結婚式…
お屋敷の近くに新築された家から出て村中を回り、腹黒女官さんは持て囃され、道雪は虚仮下される。
「鬼が別嬪さん貰ってんぢゃねぇぞぉ!!」
「波津さん綺麗!!」
「鬼師範代がぁ!!」
「波津さん素敵ぃ!!その旦那はそぉでも無いぃ!!」
オレも一言…
「年甲斐もなく若くて美人な嫁さん貰いやがってぇ!!」
ってコレが祝いの礼儀なだからたまげるよ…気の弱いヤツなら間違いなく死ねる様な事まで飛び交うし…
アレ精神ヤられないかな?
翌日…やつれた道雪がふらふらしていたのは言うまでもない。
それを見た後、オレ達は京に向けて出発した。
昼から、オレと紅葉はオープンカー然とした車で、街中を民衆に見せ物になりつつ周回する。
オレは民衆に手を振りながら…
「コレって必要なのか!?」
「わっちも疑問に感じるやよ…」
紅葉も苦笑いで応えた。
「主上陛下ぁ!!ばんざぁい!!」
「きゃぁ!!雷神さまぁ!!」
なんだかなぁ…
ずっと手を振ってたからかなり疲れたぞ!?
見知ったヤツは…お偉いさんばっかだわ…
なんか偏ってんなぁ…村ならほぼ知り合いなんだがなぁ…
あ…謁見殿の門番さんにすら認識されて無かったくらいだもんなぁ…なんか凹むぞ…
つか…名前も認知されて無いんぢゃ…
本格的に凹むわぁ…
謁見殿に戻った。
かなり疲れたよ…って事で…紅葉と二人して椿に膝枕で癒されてる…
「二人共お疲れ様でした。私も来てて二人を癒せて良かった。」
「あははは…椿までアレに乗ってたら三人でぐでぇ〜だったな…」
「ソレはソレで楽しそぉやよ…」
「楽しそぉかなぁ…楽しそぉだなぁ…」
「二人共ダメ人間になってますよ?」
「ダメ人間サイコー…」
「ダメ人間ばんざぁい…」
「ふふふ、ダメ人間は良いですねぇ。」
「やっと解ったかや?」
「はい。多分私もダメ人間なんでしょうねぇ…」
「今度、三人でダメ人間するか。」
「やりまぁす!!」
「仕方ないやよ、椿と旦那様を今度はわっちが甘やかす番やよ。」
「だったらその後はオレが二人を甘やかすか…」
「旦那様はほぼ毎晩わっち達を甘やかしてるやよ?」
「そぉですねぇ…」
「あれは甘やかしてるのかなぁ?」
「そぉですねぇ…私は嬉しいですけどね。」
「わっちもやよぉ〜。」
「二人が良いなら良いや…」
「思考放棄かや?」
「思考放棄ですねぇ」
「思考放棄だねぇ…」
ってな具合でぐで〜っとしてからお風呂で仲良しこよしをしてご飯!!
「和食サイコー。」
「和食ばんざぁい。」
「和食しか認めないやよぉ。」
うんうん、バカップル全開だな…
今夜の種付けはお休みです。
二人が精神的にやられてますから。
翌日。
朝からオレはどこぞの公家か!?
って思ってたら結婚式前に朝廷の建物にて、オレが大納言位を賜る儀式が…なんでやねん!?
「…て、松岡鑑連を、大納言とする。」
トリップしてる間に何か証書を渡されて儀式は終わった。
コレに何の意味が!?
「済みません鑑連様、朝廷としては官位の無い人を主上陛下の婿には出来なかったもので…こんな形になりまして…
勿論幕府とも話は着いていますので…」
と親家から説明を受けた。
何かお偉いさんになったらしい…解せぬ。
ソレから部屋を変えての結婚式だ。
正面に向かって左が紅葉、右がオレ…紅葉が主上で一番のお偉いさんだから上座らしい。
だから、なんで帝がノリノリで神官さん役してんだよ!?
なにが、かしこみかしこみだよ!?日本神道か!?
なんてツッコミを入れながら座ってる間に儀式が終わり、立ち上がると、朝廷、幕府双方のお偉いさんが万歳三唱て…前時代的な…そんな文化だったわ…
そして今日はこの格好のまま、朝廷から京を回り謁見殿へ…だから、なんでまたこんな見せ物に?
今日は手を振らなくて良いらしい。
昨日のラフな格好から今日の正装の意味は、正式に結婚しました。って事らしい…メンドいな…
謁見殿に着いたら帝と将軍が待ち構えており、紅葉、オレ、椿の三人に、お祝いの言葉やお祝いの品等を頂いた。
コレまでが、主上陛下の成婚の儀。
ここからが、帝と将軍…朝廷と幕府の悪ノリな非公式の場なんだとさ…
オレの奥さん達に、腹踊りとか見せんなや!!
って笑ってるし…
「さぁさぁ、新郎も何か一芸を!!」
なんて、帝の無茶振りに舞妓さん達の三味線を拝借し、弾き語りを披露した。じぃちゃんの趣味で三味線は憶えさせられたんだよなぁ…悔しいからロックばっか三味線で弾いてたのは良い思い出だ。
そんな三味線ロックが意外と好評でビックリした。
そんなこんなで夜も更けて解散し、三人で仲良くお風呂をして床に着いて、気付いたら朝だった…三人一緒の布団なのに二日連続で種付け無しとか…
やっぱり少々…かなり不満な表情をされてる。
今夜は地獄かな?いや、天に召されるかも…
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お時間ありましたらもう一つの作品「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」もお読みください。




