第五百七十九話 投降の記憶
先陣を切る事になったかぁ…
面白そぉなヤツだなぁ…
今回、オレは紅葉からキツく言われている事が一つ有った。大規模な雷を落とすな。一人で活躍するな。と云う事だ。
何でもかんでも一人でやっては、みんなの為に成らないって事らしい。まぁ、一人に頼り切りになるのはよろしく無いからだそぉだ。
確かにそぉだよな…何かあっても、オレが居るから大丈夫!!とか思われたら死んでも死に切れんわ!!
って事で、今回は軍事総長に作戦は丸投げだ。
「えっ?ソレで大丈夫なんですか!?」
とは道雪の言だ。うん、そんなの知らんし!!
そして、襲われている村が目の前に見えて来た。少し離れた場所に、道雪の乗った旗艦が降りる。オレを含む他の飛行車もソレに倣って降り、外に出る。
「良いか!!敵には銃が在る!!だが、近くでなら剣の方が有利だ!!充分注意して敵討伐に当たる様に!!」
「「「「「おぉ〜!!」」」」」
道雪の叫びに全員が野太い気合いの入った返事をする。
「半分は大岡!!それ以外はオレに続けぇ!!」
「「「「「おぉ〜!!」」」」」
と、気合いが入り、左右に分かれ、オレを残して進軍して行く。
えっ?オレ?一人で留守番する様に言われましたが何か?
だぁ〜ん!!だぁ〜ん!!散発的に銃声が聞こえて来るが、悲鳴は聞こえない…まぁ、かなり離れてるから聞こえないだけかも知れないよな…ただ待つだけって、こんなに不安になるのか…帰ったら奥さん達を労らなきゃな…
そんな事を考えてたら、オレの左なら方から誰かが走って来る気配を感じらそっちを注視する。
「はぁはぁはぁ…」
肩で息をしながら五人の見知らぬ男達が走って来た。
その格好は如何にもな感じの戦国時代の具足では無く、中世の欧州を思わせる、全身鎧だ。
「よぉ、敵前逃亡か?」
オレが声をかけたら、男達は立ち止まり、何やら相談している。
「…なぁ、アンタ、いきなり現れたヤツ等の仲間なのか?」
「…そぉだと言ったら?」
「み…見逃して貰えないだろぉか?」
もぉ既に戦意が無いみたいだな…でも…
「村を襲っておいて、負けそぉだからって逃げて来たんだろ?見逃せるワケ無いよなぁ?」
オレは乗って来た飛行車のボンネットから降り、そぉ言ってやる。
「だ…だったら捕虜に…」
情報源になるから生かしてくれ。そぉ云う事か?ソレは良い提案だけど…
「そぉか?ソレは良い申し出だな。」
オレは無造作に男達に近付く。
オレが近付くと、男達は、見える範囲の武器を投げ捨てる。
あの小手…バックラーだっけ?小さな盾で、仕込みも出来るヤツだよな…一応警戒はしとくか…
男たちオレを警戒せずに、両手を挙げたまま、後ろ手に腕を縛らせてくれた。
「なんかオレバカみたいだな…」
オレの呟きに、男の一人が応えた。
「ん?何がだ?」
その毒気の無さにオレはついつい答えていた。
「いや、アンタ等が隠し武器でも、持ってるんぢゃ無いかとね…」
「あぁ…オレ達にはもぉ戦意も何も無いよ。どぉせ、あの皇帝に使い殺されるだけの人生なんだ。それなら敵対国に情報を流して嫌がらせをするくらい見逃して欲しいモンだよ。そっちのが長生き出来そぉだしね。」
との事らしい…使い殺されるか…そんな未来しか見えないんなら、投降したのにも頷けるな…但し、ウソを吐かなければの話だけどな…
「そっか…お前達は死なせない様に伝えるよ。ま、死んだ方がマシ…ってくらいには痛い思いはして貰うけどな。」
オレはニヤリと笑って、睨み付けてやる。
「んな!?ちょっ!?それは…」
男達は顔面蒼白になる。
「あははは!!うそうそ!!ウソを吐かない限り、そんな事にはならないよ。」
「お、脅さないでくれ!!」
力一杯抗議されたよ…ま、仕方無いか…
「まぁまぁ、一応敵なんだから、このくらいのお茶目は許してくれ。」
「…まぁ、気持ちは解らんでも無いか…アックヤック帝国のやり様は、生粋のアックヤック人でも引くからな…」
「ほぉ…そこの所、詳しく聞かせてくれるか?」
「あぁ…」
ソコから語られた内容は、聞くも涙、語るも涙の悲惨な国民の置かれている立場だった。
話してくれたヤツはかなり有力な貴族の三男らしく、子供の頃は何も感じなかったそぉだが、騎士団に入ってから、街の巡回に出た時、街の中央通りですら、スラム街っぽかった事に衝撃を受けたらしい。ソレからは、国政に疑問を持つ様になったけど、他の貴族は、何も感じてはいなかったらしいけど、持つ者と持たざる者の差…コレに疑念を持ったそぉで、一緒に居る四人はその[持たざる者]側の者達らしく、不満を随分聞かされたらしい。
重税、安い賃金、高い生活費、過酷な労働環境、民意に反した侵略…既に民意は帝国を離れているらしいが、ソレでも甘い汁を吸える一部の者達が、権力者と繋がりが有り、そちらを支持する者が多いらしい。
「その話、後でもぉ一度して貰う事になるけど、大丈夫か?」
「あぁ、言い回しは違って来るかも知れないけど、大筋は変わらないよ。」
男は苦虫を噛み潰した様な表情をする。
一応、前に使ったウソを看破する腕輪を着けて貰って、相手の情報を流して貰うかな…
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お時間がありましたらもう一つの作品「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」も合わせてお読みください。




