第五百七十六話 気遣い不要の記憶
道雪の思惑はどこにあるんでしょぉか?
自衛は大切だよなぁ…
「おいおい、髙橋殿?どぉ云う意味だ?」
オレと陣乃介の話に入って来た道雪に、殺気を隠さず、陣乃介が問いかけた。
道雪は少しも怯まずに答えた。
「はい。前の戦…ウショがコチラに入った戦の時、真っ先に襲撃されたのがカオサオでありました。その時に多くの民、兵がお亡くなりになっていると聞きおよんでおります。カオサオの痛みはどれ程か、察する事も難しいですが、その上、更なる犠牲を強いるのは心苦しく…」
何の事は無い。貧乏くじを引きまくるカオサオを慮っての発言だった様だ。
「そぉか…髙橋殿の気持ちは解った。でもな…だからと云って、引き篭もるワケにはイカねぇんだわ。」
そぉ受け応えする陣乃介からは覚悟と義務感がしっかりと伝わって来る。でもさ…殺気は要らないぞ?
「申し訳ありません。要らぬ気遣いを…」
「気にするな。今の発言は、お前さんの優しさから出たモノだろ?誰も咎め立てはしねぇよ。」
「ありがとぉございます。」
と、二人の間で、しっかり話は着いたみたいだ。
ま、心情的にはオレも道雪と同じ気持ちなんだけど、ソレを言うと、「カオサオは、今回頼りにして無いから居残りね。」って言ってる様なモノだ。ソレは陣乃介を、ひいては、カオサオを軽んじる発言になるから、言えないんだよな…ま、オレが言えば…なんだけどね。道雪が言う分には、そんなに問題も大きくはならないだろ。
「まぁ、それはさて置き、今回使用する車なんだが…」
「ん?車?なんか問題があるのか?」
「あぁ…そのなんだ…空を飛ぶんだ…」
「へぇ…空をねぇ…」
あれ?意外と落ち着いてるな…
「あぁ、ソレでな、各国に何台かずつ配備を考えたんだが…」
と、説明しよぉとしたら、
「空を飛ぶぅ〜!?」
陣乃介はいきなり大声を上げて驚いていた。そりゃそぉだ。つい最近、車が各国に配備されたばっかで、まだ幹線道路も建設中なのに、そこに来て空飛ぶ車だ。驚くのは無理も無い。
「まぁ、その…うん。ソレで、問題が有るんだよ…」
「ちょっ…ちょっと待て!!問題?つか、ホントに飛ぶのか!?」
陣乃介はオレの襟を持ち、がっくんがっくんして来た。
道雪、何を落ち着いて、茶を啜ってるんだ!?
「落ち着け!!」
オレは陣乃介の手首の関節を極め、落ち着かせる。
「いたたたた…」
「落ち着いたか?」
オレの言葉にコクコクと頷いて、落ち着いた事を伝えてくれる。
「まぁ、空を飛ぶと言っても、膨大な量の法力が必要になるゆだよ…作ってから気付いたんだ…」
「それって…どのくらいだ?」
「普通に一日中乗れるのが、最低でも椿くらいだな。」
オレは威張って言ってやる。
「椿殿!?どのくらいの法力量なんだ?」
「そぉだな…オレの三分の二くらいか?」
「ふぅ〜ん…で、オレはどのくらいなんだ?」
「ん?あぁ…そぉだな…普通の人でオレの百分の一くらいかな?ま、お前も大差無いくらいだぞ。」
「なに!?そんなに差が有るのか!?どぉやったらその差は埋まるんだよ!?」
「まぁ…その辺はこの件が片付いたらなんとかするから、取り敢えず、明日ここを発つからさ。お前も充分準備しててくれよ。」
「あ…あぁ…まぁ、そこは抜かり無いけどよ…今日は泊まってくんだろ?」
「そぉだな…明日の朝、街の外に停めてある飛行車で出る予定だ。」
「そぉか、ならそこそこのもてなしは必要だな。充分英気を養ってくれ。」
と、一応の話も終わり、コレでもかって御馳走を頂き、風呂に入って、ゆっくり休ませて貰った。
そして翌朝、朝食もご馳走になり、
「なんでお前までココに来たんだ?」
「その…なんだ、空飛ぶ車ってのが気になってさ…乗りたいけど、今は我慢して、飛ぶ所を見たいってのは男の浪漫だろ!?」
子供みたいに目を輝かせて、陣乃介が答える。
コイツ、解ってるなぁ…
「だよな!!だよなだよな!!ロマンだよな!!」
オレは少しテンションが上がって、陣乃介に詰め寄った。
「おっ…おぉ…浪漫だぜ…」
オレのテンションに、陣乃介は少し引き気味だけど、気にしない。
オレは連れて来たみんなに向き直り、
「よし!!みんな揃ってるな!?」
「「「「「はっ!!」」」」」
「ぢゃぁ、出発!!」
と、飛行車に乗り込み、カオサオを後にした。取り敢えず、目指すはアルバン王国かな?
カオサオを発って半日…昼くらいになって、クリラーノのある大陸はまだ見えない。その代わり、幾つかの島を見付けた。うん、昼メシにするにはちょぉど良いな。
「あそこで昼メシにするか?」
「そぉですね。丁度良いと思いますよ。」
隣の金四郎に訊ねると肯定してくれた。
オレ達は、そこそこ大きな島に着陸し、昼食を摂る。
食材は最初から持ち込んでいた分と、カオサオで購入した分もある。
ムサい男メシだけど、贅沢は言ってられないよな。
しかし…
「うまっ!!なんだこりゃ!?見た目もそんなに良くないのに、なんで美味いんだ!?」
オレは、その美味さに感動してしまった。不覚!!
「はい、料理を専門にしている者が数名居ります故。」
「おっ!?その辺も考えて選抜してくれてたのか…帰ったら勘兵衛を褒めてやらないとな…」
「はい。志村様のお気遣いですよ。」
と、昼食を終え、再びアルバン王国を目指して飛んで行く。
夕方にはアルバン王国が見え、直接城に着陸させてやる。
しかし、なんでかみんな、手に手に武器を持っているのはまぁ良いが、火薬が有るのに、銃らしき物は無いな…
「よぉ、カリーゼ王は居るか?」
オレの姿を認めたヤツの中には見知った者も居た。
「…んな!?松岡様!?事前連絡も無く、如何されましたか!?」
見知ったヤツが声をかけてくれて、オレ達が危険な集団ぢゃ無い事を、周りに周知させてくれた。
何か設定上で質問等ありましたら感想欄にお願いします。
質問はユーザー名を伏せて後書きでお応えします。
お時間がありましたらもう一つの作品「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」も合わせてお読みください。




