第五百五十七話 按摩の記憶
ハーレム系主人公…羨ましくなんか無いんだからね!!
平和な日って大切だよね。
「珍しく落ち込んで、どぉしたのかや?」
夕飯が終わって食休みをしていたら、紅葉が声をかけてくれた。
「…ん?うん…まぁちょっと心に大きな刃が心に刺さってね。」
「大きな刃が心に?」
「まぁ、気にしてる事を自分で言って、肯定されまくった…みたいな?」
「?良く解らぬが、自業自得かや?」
「ん〜まぁそぉだな。」
「ソレで黄昏てたかや…心配していささか損をしたやよ。」
「心配してくれてたの?」
「当然やよ。わっちの大事な…ううん…わっちとこの子の大事な旦那様であり、父上なんやよ。」
と、大分目立って来ているお腹をさすり、紅葉が優しい笑みを浮かべた。
「そっか…オレは最高の女性を奥さんに持ったんだな…」
「今頃気付いたかや?」
「今更ながら、再認識したよ。」
「さ…再認識?そんな事言っても何も出ないやよ!!」
と、そっぽを向かれたけど、
「うん、先に紅葉の優しさを貰ったから、元気百倍だよ。」
「んな!?そ…そんな事で騙されてやらないやよ!!」
「うん、ぢゃぁ、オレの気持ちを肩揉みとして受け取って貰おぉかな。」
「しっかり揉むやよ?」
「合点でさぁ!!」
と、オレは華奢な紅葉の肩を揉み揉みする。うん、結構凝ってるんだな…出産後には全身揉んで癒やしてやらなきゃな。戸次流按摩術!!とくと味わえ!!
「くはぁ…そこ…そこやよ!!」
オレは触診して、硬い部分や、そこに効くツボを指圧しつつ、揉み解してあげた。
ホントは関節を伸ばしてあげたい所だけど、妊婦さんにして良いか解らないよな…
「むっ!?こんな所でいちゃいちゃしおって…わしも仲間に入れて欲しいぞ?」
背後からの声に振り向くと、兼光がそこに居た。
「別に…ん…いちゃいちゃは…ん…して無いやよ…うん…」
紅葉さんや?そんな艶めかしい声で否定しても説得力はありまけんよ。
「ん?そぉなのか?声だけはいちゃいちゃしとるぞ?」
「な…ん…ぢゃと…?おふ…ん…あぁ…そこぢゃそこぉ〜…!!」
「ふむ…お姉様…説得力が無いぞ?のぉ、鑑連様、後でわしもしてもらえぬか?」
ほら、ツッコまれた…
「あぁ…お安い御用だぞ。」
オレは、紅葉の肩や背中を指圧しながら、そぉ答えた。
「うむ!!約束ぢゃぞ!!」
言葉遣いだけならじぃばばなんだけど、見様に因っては美少女…その身長も相まって、二十三には見えないんだよな…
「…っと、今回はこんなモンだろ。どぉ?」
オレは紅葉に訊ねてみた。
「うむ…ふむふむ…おぉ〜!!軽いやよ!!肩がこんなに軽いのは久しぶりやよ!!」
「ソレは良かった。兼光は…風呂の後でが良いかな?」
「むっ?なんぢゃ?お布団でしっぽりか?望む所ぢゃぞ!!」
「むっ!!わっちは…そぉやよ!!子供を産んだ後、ソレならば大丈夫やよね?旦那様、約束やよ!!」
って、何か変な対抗心燃やしてないか?
「そぉだな…うん、出産後の体調管理も大事だからね。」
「うむ、ならわっちは椿達の所に行って、旦那様の英雄譚でも読むやよ。」
「えっ!?アレ読むの!?」
「当然やよ!!ウソが無いかしっかり見極めるやよ!!」
「う…あまり見ない方が良いかもよ?」
「ソレを決めるのはわっちやよ。」
取り付く島も無く、紅葉は行ってしまった…
「鑑連様、諦めよ。コレまでして来た事の精算ぢゃよ。」
コレまでして来た事ねぇ…
「悪さはして無いと思うんだけど…」
「悪さはしとらんでも、普通の人間には出来ない事をしとるのは確実ぢゃぞ?」
「…そんなにか?」
「そんなにぢゃよ。しかも、この世にただ一人の雷使いぢゃよ?普通とは言えないと思うがの。」
「げっ!?まぢで!?」
「大まぢぢゃ。ま、ソレよりお風呂に行くぞ。久々に一緒に入るのぢゃ!!しっかり洗ってやるから覚悟せよ。」
兼光の晴れやかな笑みに恐怖を覚えながら、引き摺られてしまった…
はい、なぜか朔夜とアイラも一緒でしたが何か?風呂上がりに三人に対する按摩もさせられた…三人共、身体中の凝りが解れたみたいで、かなり激しく動かれて、オレは精魂尽きて、泥の様に眠ってしまった。
そして翌日、朝食時、
「アレは書き直しさせる事にしたやよ。」
「えっ!?ホントに!?」
開口一番、あのファンタジー小説張りの英雄譚をしっかり書き直ししてくれる様になったと紅葉から報告を受け、喜色満面の声で返事をしていた。
「アレでは旦那様の功績の半分も書き表されて無いやよ。もっとしっかり調べて書く様に指示しといたやよ。」
「えっ?ちょっと待って…アレで不十分なの?」
「当たり前やよ。旦那様の初陣から四年…その功績は普通の人間の一生の何十倍もの功績やよ?しっかり書いて貰わねば、わっちの旦那様の功績に見合わないやよ!!」
どっかぁ〜〜ん!!と爆発を背後にポーズを決める紅葉の幻覚を見た。
「何かオレに恨みでも有るの?」
「何を言うかや?コレは道雪も波津ちゃんも同意見やよ?」
「なにっ!?あの夫婦もオレに恨みでも有るのか?」
「何を言うかや?道雪は命を救われてるんやよ?旦那様を多少過大評価してても仕方無いやよ。ま、そこは波津ちゃんがちゃんと監修するから大丈夫やよ。」
それでも書き直しをさせるとか…イヤイヤ!!学校で何を教えるつもりなのさ!?
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お時間がありましたらもう一つの作品「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」も合わせてお読みください。




