第五百五十五話 発電の記憶
お殿様が畑仕事…そんな時間有るなら政治に取り組め!!
着工まで、まだまだだなぁ…
「マスター、実験するです。」
「はいよぉ〜!!」
ここ数日、アイラと一緒にポンプを作っていた。ポンプって、思ってたよりかなり簡単な仕組みなんだな…
「コレで、水が汲み上げられるのか?」
「いえす。十メーターが限界。」
「それ以上だと?水、止まる。」
「その時はどぉするんだ?」
「もぉ一台繋げると良い。」
「そっか…ポンプを大きくしたらもっと上まで上がらないか?」
「上がらない。気圧に負ける。」
だそぉだ。大きくして、馬力を上げても無意味なんだって…不思議だなぁ…
「そっか…ぢゃぁ、山の頂上まで上げたりしたら…」
「ポンプいっぱい必要。」
「そっか…無理は言えないよな。なら、今度沢山作らないとな。」
「イエス、マイマスター、いっぱい作るファクトリーから作る。」
「許可するよ。」
「サンクス!!」
と、ほっぺにちうされた。
まぁ、西洋ぢゃ挨拶みたいなもんだっけ?
「頑張ってね。」
と、オレもほっぺにちうをお返しする。
いや、だから何でキミが頬を染める?
《やる気しか出ない!!》
と、呟き試運転の準備を始められた…ま、頑張ってくれるのに越した事は無いよな?
オレも一緒に手伝いをする。
しかし、科学者が一人居るのと居ないのとでは、全く違うなぁ…オレの半端な知識で作ってた車や重機や農業機械が間違うばかりの発展だ。そして今回のポンプに送電線…コソっとトイレットペーパーまで作ってくれてるし…トイレットペーパーは椿が頼み込んだらしい。
そして、今回の計画が上手く行ったら、水洗便所が…その事を話したら、椿が泣きながら喜んでたよ…オレとの再会以上に嬉しそぉにしてたのは少し複雑なんだけどね…
「…で、この大きな回転式具に磁石を着けて、このコイルで発電って感じ?」
「そぉ、モーターの逆。」
「そっかぁ…もっと理科、勉強しとけば良かったなぁ…」
「今からでもする?」
「時間が取れたらね。その時はレクチャーよろしく。」
「イエス、マイマスター!!」
と、無駄口を叩きながらも、ポンプが組み上がり、川を利用して試運転してみる。
デカい発電機も取り付け、準備万端!!
今回はオレ一人から漏れる法力を使い、ポンプを回す。
最初だけはアイラが少し回す。すると、少しずつ、大きな回転式具が回りだし、その速度を上げて行く。
特別に作ったんだろぉ…回転数を測る機会とか用意してるし…
「あれ?思ったより遅い…」
「ん?コレで遅いのか?」
「遅い。水の量は計算通りだけど、回転足りない…三倍は欲しい…」
「三倍!?アレ?だったら回転式具の大きさを小さくしたら?」
「小さいと力が足りない。」
「なら、磁石を増やすか?」
「ん〜それしか無い。」
アイラの日本語は、まだまだ辿々しいけど、かなり上手くなってるな。
アイラが磁石を増やしている間に、オレも他の事をする。
丸投げしているとは云え、オレも少しは役に立ちたいんだよね。
って事で、初期の教育用に五十音表を作る。
コッチの文字は最初解らなかったけど、なんとか憶えられた。そして、漢字に当たる文字も有る。しかも、かなり崩した文字?だから、崩す前の文字をしっかり書いてやる。カタカナに当たる文字も有る。日本人には馴染みの有る体系なんだけど…文字が違い過ぎるっての!!
ま、まずは平仮名に当たる文字とカタカナに当たる文字だけ、それだけを書き出す。
うん、まぁこんなもんかな。
と、書き上げた時、
「それ、文字?」
と、アイラが、聞いて来た。
「あぁ、アルファベットとも日本語とも全く違うだろ?でも、どっちかってぇと日本語に近いかな?アイラは無理に憶えなくても良いよ。かなり難しいからさ…」
母音と子音で一つの文字とか、そんな表し方なら直ぐに憶えられるんだけど、日本語みたいな文字体系…五十個以上の文字を憶える必要が有る…いくら頭が良くても、理系の外国人に憶えさせるのは酷ってもんだよな。
「そぉ?マスターとツバキが本厄してくれる?」
「うん、ま、気が向いたら憶えれば良いよ。」
「解った。また実験する。良い?」
「あぁ、大丈夫だよ。」
と、また、ポンプと発電機の試運転をする。
今度はなんかワケの解らない小さな箱をコイルの方に繋いでいる。なんだろね?
準備も終わり、また実験をする。
《電圧も電流も安定してる!!六十ヘルツで発電可能!!音もかなり静か!!夜中に回っていても、不快感は無いね!!マスター!!最高だよ!!回転数制御もしっかり働いてくれてる。マスター一人で何人分漏れてるんだよ!?》
アイラは興奮して、英語になっている。
《回転数制御?》
《うん!!速過ぎたら、ポンプが負荷に耐えられないかと思って…あとは、各部品の耐久性かな?まぁ、金属部品は炭化タングステンで作ってるから、多分壊れないとは思うけど…》
《タングステン!?》
《うん、マスターの剣と同じだね。》
えっ?もしかして…
《鉄の実が変質したらタングステンになるのか?》
《みたい…普通ぢゃ有り得ないんだけど、なんかそぉみたい…何でだろね?》
「それは…《深く考えたら負けなんぢゃ無いのか?地球と素性も違うだろぉから…》」
《そっか…うん、そぉだね…難しく考えるより、この星での独特の科学の発展を目指すか…》
なんか思わぬ方向に話が進みそぉだな…
《まぁ…ソコはアイラに任せるよ。》
《がんばる!!》
あ、なんか火が着いたみたい…
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お時間がありましたらもう一つの作品「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」も合わせてお読みください。




