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(仮)日本古武術の可能性  作者: ちまき
第二十六章
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第五百三十三話 本気の稽古の記憶

一気に十日も過ぎるとは…想定外でした。

またラナー行きかぁ…



「殿、もしよろしければ、一手手合わせ願えませんか?」


アイラや茨木達が屋敷に入ったのを見計らって、道雪がそんな事を言って来た。


「ん?あぁ…構わないけど…体調は大丈夫か?」

「はい、充分に休ませて頂きましたので。」


と、目付きも鋭く、そんな事を言われれば、断る理由も無い…かな?


「そぉか…なら、オレも丁度稽古しよぉと思ってた所だから、やるか?」

「はい!!」


と、二人で中庭に行く。見物人は居ない。


「さて…立ち合いとかならこのままするんだけど…今回はただの手合わせ…稽古の延長だよな?」

「はい、そぉですね。」

「ぢゃぁ、ちょっと素振りくらいさせてくれ。」

「ソレは良いですな。しからば私も…」


と、二人で素振りを始める。オレはいつも通り、集中して素振りを千回程する。それだけで、全身汗だくだ。ソコから想像上の道雪と少し打ち合う。

過去、何度と無くこの稽古はしてたけど、実は一度も勝ててない。剣では…


「ふぅ…こんなもんかな?」


うん、これまでの中で一番強く設定してたから、一発も入れられなかったよ…


「殿も準備万端ですか?」


屈伸をしながら道雪に言われる。


「あぁ、待たせたか?」

「いえ、私も今、身体が良い具合に解れました。」


思えば、最初に戦った時も、稽古の時も多少遠慮が見えてたもんな…


「今日は手加減してくれないんだろ?」

「当然です。誰も観てませんから…」


そぉ言った道雪からアホみたいな殺気が漏れていた…をいをい…下克上か!?下克上なのか!?

オレ達は互いに礼をし、一足一刀の間合いに入り、木刀を抜きながら、蹲踞そんきょの姿勢を取り、立ち上がる。

その瞬間、道雪が一気に突きを胸に放って来た。普通には見切れない程の角度で、木刀自体、動いて無い様にしか見えないけど、なんだ?殺気のかたまりぢゃねぇか!?

オレはソレを右に動いて躱したハズなんだけど…道雪は立ち上がった場所から一歩も動いて無かった。


「ふむ…さすが殿ですな。普通の者なら全てを理解せずにその場で身構えるだけ、ある程度腕に憶えが有る者なら、尻餅を着いて、生きている事を不思議に思う…達人なら避ける…」

「いやはや…殺気だけで動かされるなんて思いも寄らなかったぞ?オレもまだまだだな…」

「アレを躱した事を誇って下さいよ!!」


今度は道雪がホントに動いた。

話している最中ですら、隙が一切無かったから、動くのを待ってたんだけど…かなり速くね!?

かっ!!こっ!!がっ!!かしぃ!!

四合の打ち合いだったけど、それだけで手が痺れて来ている。

想像上の道雪よりよっぽど強い。本物は流石に違うって事か!?

良い具合の緊張を保ち、頭の中は妙に静かだ…

これまでにも、何度か経験した事が有る無心に近い状態だな。コレはコレで良い事なんだけど、いかんせん、条件反射で動くから、逆手に取られたら死に体だぞ。


「はぁ!!」


がっ!!ごっ!!かん!!こん!!

今度はオレから動いて四合打ち込んで、鍔迫り合いになる。


「無駄な力が入って無い良い打ち込みですな!!」


道雪が一気に押し込んで来たので、自ら飛んで勢いを付け、距離を取る。

その距離を道雪に一瞬で詰められる!?


「はぁ〜!!」


頭がガラ空きなんだが、ソコに打ち込んだ瞬間左下から逆袈裟に斬り上げられるだろぉ…

ならば…

かっ!!

オレは一歩踏み込んで切り上げられる剣を柄で受け、右肩から道雪に体当たりをして、吹き飛ば…せなかった。中年の強さ恐るべし!!

くそ!!今ので体制を崩させて…って、甘かったか…

そぉしてまた鍔迫り合いになる。


「ほぉ…さすが殿です。その体格で当たり負けしないのは流石としか言えませぬ。」

「いや…吹き飛ばしたかったんだけどなぁ…」

「ソレは甘い…ですぞ!!」


と、気合と共に押し込んで…弱い!?なんだコレは!?

その逡巡…ソレが決定的な隙になったみたいだ。

こつん…


「はれ?」


頭に木刀が軽く当てられた。


「ココまで…ですかな?」

「みたい…だな…真剣だったらオレが死んでたよ…」

「はっはっは、ソレは無いでしょぉ。ソレに、殿に勝つには、正攻法ではほぼ不可能ですから、姑息な手段を使いましたよ。」

「ソレにまんまとハマってりゃ世話無いだろ。オレもまだまだだな。」


と、道雪と汗だくになって、稽古は終わった。

そのまま屋敷にあがろぉとしたら、ちょぉど紅葉と腹黒女官さんが通りかかった。


「んな!?二人共!!ちょっと待つやよ!!」


と、紅葉に待ったをかけられた。


「どぉしたの?」


オレが問うと、腹黒女官さんが、


「そんなびちゃびちゃになる程汗をかいて、そのままお屋敷に上がるおつもりですの?」


と言われ、改めて道雪と自分を見る。

二人共、胴着は、汗でびちゃびちゃで、ポタポタ雫が落ちている。


「確かにこのまま上がるのは、あとで掃除が大変ですな…」


道雪もオレ達の状態を見て、結論を出した。


「まったく…二人で何をしてたのか…」


紅葉はオレ達が持ってる木刀をみやり、


「…聞くまでも無いやよね…とにかく、先にお風呂に行くやよ。後で着替えを届けさせるから、ご飯の前にお風呂に入るやよ!!」


と、紅葉に言われ、オレと道雪はお風呂に向かった。

何か設定上で質問等ありましたら感想欄にお願いします。

質問はユーザー名を伏せて後書きでお応えします。


お時間がありましたらもう一つの作品「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」も合わせてお読みください。

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