第五百二十二話 新型の記憶
アレ?奥さんに謝罪って浮気とかだよね?
ヤル気有るなぁ…
オレと楓が仲良く手を繋いで中庭に戻ると、全員が集中して法力量の増強に努めていた。
見た感じ、椿の半分くらい?転移式を片道使えるくらいかな?
「なぁ、まだ少ないのか?」
「ん?あぁ、そのお嬢ちゃんの半分くらいは欲しい所だな。」
オレの質問に陸牙が答えてくれた。斯く言う陸牙の法力量は椿と同じくらいかな?
オレから見れば充分な量に見えるんだけど、やっぱりダメなのか?
「そぉか…かなり日数が必要か?」
「そぉだな…十日は必要だな。」
「そぉか…よし!!作るか!!」
「えっ?作るって?まさか…」
オレと陸牙の話に横で聞き耳を立てていた楓が呆れた表情をする。何を作るつもりなのか気付いてるみたいだ。
「…前に作ったヤツを改良するの?」
「そぉだぞ。そぉだなぁ…前のより五倍は強力なヤツを作るつもりだ。」
「五倍って…みんなの身体は保つの?」
「ん?大丈夫だろ?めちゃくちゃ疲れるだけだから。」
「ソレはソレでどぉなんだろ?」
オレは、楓の心配を他所に部屋に籠り、前に作った法力を放出する法具を改良しだした。腕輪の在庫は大量に有るから、コレに式を貼り付けるだけの簡単な作業だ。改良と云って良いのかいささか疑問だけど…装着者も死にはしないだろ。イヂるのは放出量の所だな。単純に五倍だと、倍々で増えるだけなら良いけど、○乗とかで増えたら大変な事になりかね無いから、取り敢えず二倍から始めてみる。オレか実験台になるから、とりあえず一個作ってみた。そして、装着してみる。ぐんぐん法力が吸い上げられるのが解る。吸い上げられ、霧散していく。うおっ!?コレはちょっとオレですらキツいぞ!?もぉちょっと抑えるか…って事で一・五倍にしてみた。コレなら何とかなるだろ…
オレは多少ふらつきながら、中庭に向かう。二倍でコレだ…一・五倍でもかなり来るだろなぁ…
「おい!!みんなコレを付けろ!!」
オレは一・五倍の腕輪を全員に着けさせる。
「うおっ!?コレは…かなり法力が吸われてますよ!!」
「大丈夫なんですか!?」
久盛達から疑問の声が上がるけど、
「手っ取り早く法力を強める為だ。少し我慢しろ。その内慣れるから。ずっと付けっぱなしになるから注意しろよ。」
オレはあっけらかんと言い放つ。
あっ!!村全体の力を増す為に、兵員になる人全員分作るか!!
と、オレはその日の内に二百を超える腕輪を作った。
「…で、作ったのがコレかや?」
その日の夜、腕輪の事を紅葉に話した所、ジト目で睨まれた…
「うん…一応、戦力増強って事で…その内、産まれた子供に装着させて…って思うんだけど…」
「コレが、効力を発揮して、天狗にならない保証は有るのかや?」
「村の人達だけならその心配は少ないんぢゃ無いのかな?」
「…村の外には出さないのかや?」
「ソレは時期尚早だと思う。連合内の人達が、もしソレを着けたらすぐに動けなくなるだろぉから、既に流通させてる腕輪ですらキツいらしいからね。人と狐人とぢゃ基礎能力に大きな差が有ると思うよ。」
「なら良いやよ。中身がみんなにバレなければ…」
「着けたら壊れるまでは外せないから、その点も大丈夫だろ。」
と、紅葉の許可もなんとか取れて、翌日、全兵員に行き渡らせる。
「ソレで法力が格段に強くなるだろぉから、一人でも鬼と対等に渡り合えるくらいにはなるだろぉ。だからと云って調子に乗ると痛い目に遭うぞ!!」
「「「「「はい!!」」」」」
と、返事がして、順番に全員が腕輪を着けていった。
その腕輪を着けたままの稽古が始まる。
「殿、私も着けたいのですが…ダメでしょぉか?」
と、道雪が言って来た。
「…えと…死ぬかも知れんぞ?」
「はい、命を賭して、打ち勝ってみせます!!」
「そりゃぁ構わんが…取り敢えず、波津殿と相談してくれ…何も相談せずに着けさせたら後が怖い…」
「…はぁ…殿にも怖いモノが有るのですね…」
「そりゃ有るさ。中でも波津殿は別格だ。」
「別格…ですか…?私に取ってはこの上無い良妻賢母なのですが…」
「そりゃぁ、道雪に取っては、そぉなんだよなぁ…道雪と居る時とそぉで無い時の差が…」
「そんなに有りますか?」
「あの落差で飛び降り自殺出来るくらいにはな。」
「何ですかその例えは…取り敢えず、相談して来ます。」
と、道雪は腹黒女官さんの所に行ってしまった。許可出るのかな?
と、周りを見てみたら…キミ達もぉちょっと覇気を出しなさいよ…
「なぁ…ココは子供のお遊戯会か何かか?」
陸牙が聞いて来た。
「まぁ、そぉ言うな。法力を全力で吸われながら動いてるんだ。ソレだけでも驚嘆に値するぞ。」
「ほうりき?」
「あぁ、お前等の言い方だと魔力か?ぐんぐん吸われる感覚はかなりキツいぞ。」
「吸われる?」
「あぁ、オレも着けてるこの腕輪の効果だな。オレでも倒れそぉだぞ。」
「お前の魔力は測れない程多いんだが?」
「そぉなのか?」
「正直、バケモンだ。」
「そぉなのか…なら、紅葉なんかはどぉだ?」
「もみじ?」
「主上陛下だ。」
「あぁ…ありゃぁ神様か何かだろ?」
成る程…そんなレベルなんだな…コイツより強い法力を持ってるのは、この村でも紅葉、オレ、楓、三重さん椿くらいなのか…今回の腕輪の鍛練が終わったらバケモン揃いになるのかな?
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お時間がありましたらもう一つの作品「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」も合わせてお読みください。




