第四百九十六話 嶋田一之助の記憶
寝たら折れた心も元通りなんですね…
まだまだ居るんだなぁ…
「殿、皆かなり衰弱しておりました…」
「そぉか…よし!!朔夜!!炊き出しだ!!」
オレは戻って来た勘兵衛の報告を聞き、朔夜にお粥を作って貰う事にした。みんなあんまり食べて無いたろぉから、消化に良さそぉなモノを選んだ…つもりだ…大丈夫だよね?
肉は胃に負担をかけるから、大量過ぎるくらいの水で、しっかり煮込んだお野菜とお米、ソレにお塩、少し塩気が感じられる程度にしておく。あまり一編に塩分を取るのは身体に悪いだろぉからね。しっかり煮込んで柔らかくして、ドロドロのスープ状になるまで煮込んで、
「よし!!出来た!!一気に食べたらダメだぞ!!ゆっくり一口ずつ味わって食べてくれ!!」
オレの言葉に村人達歓声を上げる。
「沢山有りますから、慌てないで下さいね!!」
朔夜が叫んで混乱を鎮めてくれる…って云うか、男共!!朔夜見過ぎ!!喉の渇きが潤ったからって、食欲より性欲が勝って来て無いか!?まぁ、お狐さん達みんな美人だし、可愛らしいし、スタイルも良いし、変な魅力が有るのも確かだし…女官服が似合い過ぎてて、ほぼ露出ゼロなのに、妙にエロいけど…あ、今まで、そんな目で朔夜を見て来なかったから気付かなかっただけかも…多分いや、かなり朔夜は良い女だよな?腹一杯になった獣達に襲われない様に注意しとくか…
と、全員にドロドロのお粥?ほぼ重湯状態のソレが行き渡り、みんな少しずつ啜ってくれている。やっぱり熱いと火傷とかするからね…しかし…
「この村の長ってどなたですか?」
オレは手近に居た老人に訊ねた。
「ソレなら…アソコで志村様と話しているばぁさまがそぉぢゃよ。」
「そぉですか。ありがとぉございます。」
と、おじぃさんにお礼を言って、勘兵衛達の所に行く。
「どぉも、こんにちは。」
オレはおばぁさんを見ながら挨拶をする。
「おやおや、お若い人、こんにちは。」
おばぁさんは優しい笑顔で迎えてくれた。
「ご飯は食べられましたか?」
「あぁ、有り難く頂いたよ。なんでも、総大名様が手配して下さったとか…」
「はい、報告書にこの村の事もあったとの事で、すぐに行動する様に仰せつかりました。」
「そぉかいそぉかい。前の国王の時までからなら考えられない事ぢゃなぁ…」
「前はそんなにヒドかったのですか?」
「そぉぢゃの…潰れた村もいくつか有ったぞい。」
「んな!?そんな事したら、食糧難になるのが解らないのか!?」
「いやいや、二つ三つ村が潰れてもソコまで影響が無いからの…」
「いやいや、だからって、護るべき国民を犠牲にするとか…」
「ソレがコレまでの当たり前ぢゃったんぢゃよ。」
「そぉなんですね…」
ホント、腐った国だったんだな…良く暴動とか一揆とか起きなかったな…
「…で、何か用が有ったんぢゃ無いかい?」
「…えっ?あ、そぉなんですよ。この村の水源はあの井戸だけですか?」
「いんや、川が有ったけど、もぉ水が流れて来ないんぢゃよ…」
「その川って何処なんですか?」
「ほれ、あの田畑の真ん中に溝が有るぢゃろ?あっち側から流れて来てたんぢゃが…」
「水源は確認されたんですか?」
「ソレが出来れば良いんぢゃがな…」
「何か確認出来ない理由でも?」
「…出るんぢゃよ…人喰いの鬼が…」
鬼!?こんな所にも出やがるのか…
「そぉですか…解りました、ちょっと確認して来ましょぉ…」
「んな!?お若いの!!止めなされ!!死にますぞ!!」
「大丈夫ですよ。コレでも剣には多少の自信が有りますから。」
と、おばぁさんに告げ、
「この場はお前に任せる。朔夜と莉緒の安全確保頼んだぞ。」
「はっ!!」
と、勘兵衛と話し、
「それから、連絡役に一人連れて行くけど良いか?」
「でしたら、嶋田をお連れ下さい。」
「嶋田?」
「はい、嶋田一之助と言いまして、教団との連絡役もしております。」
「そぉか、なら安心だな。」
と、勘兵衛が嶋田一之助を呼び、オレに従う様に言い含めた。
「はっ!!死なない程度に頑張ります。」
うん、正直者だな。
「いや、ソコは身命を賭してとか言わないか?」
「えぇ〜?どんなブラックな職場だよぉ?」
「んな?ぶらっく?何の事だ?」
「あ、いえ、失礼しました。」
と、権兵衛と嶋田一之助の話し声が聞こえた…
しかし…ブラックな職場ねぇ…日本人だったりして…
オレはバスに積んでいた二台の早馬を降ろし、嶋田一之助に一台を渡す。
「…って事で、上流を確認に行こぉと思うんだが…」
「…はぁ…あ!!でしたら一つ教えて頂きたい事が有るのですが…」
「ん?なんだ?」
「あの、法具とかに使われている式についてなんですけど…」
「悪用しないなら…」
「しないしない!!アンタの真似してハーレムでも作れる様にとか思って無いから!!」
思ってるんだ…って事は…差し詰め惚れ薬とか、そんなのを考えてるのかな?ま、男なんだから仕方無いか…
「オレの奥さん達に手を出したら許さないからな?」
「それ以外なら?」
「ちゃんと養えるんならって条件付きだけどね。」
「交渉成立ですね。」
「しかし、こんな所に日本人が居たとはねぇ…」
「それはコッチの台詞だよ。何の因果か、事故死したらこの世界で武士の家系に生まれ変わってたんだから…」
「転生ってヤツかぁ…何か使命でもあるのかねぇ…」
「さてね…記憶がかなり残ってたのが幸いかな。」
嶋田一之助とそんな会話をしながら上流を目指して早馬を走らせた。
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お時間がありましたらもう一つの作品「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」も合わせてお読みください。




