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(仮)日本古武術の可能性  作者: ちまき
第二十五章
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第四百九十五話 心が折れた記憶

稲田村に何があったのか…

心が折れたなぁ…



ラナー王都を発って三日、途中で木を仕入れたり、式を二つ作ったりして、何とか稲田村が見えて来た。

二つの式、一つは水を作る式で、もぉ一つが、人体に必要なビタミンや微量元素と云ったモノを含ませる式だ。コレが中々単純に出来て、拍子抜けしたんだよなぁ…

村に入ると、田畑の土は水気を無くし、確かに干上がっており、人っ子一人見当たらない、


「これは…村を放棄して他所に行ったのか?」

「いえ、前の国王の時の感情がそのままでしたらその様な事は有り得ませんな…こぉなると、家々を回って生き残りが居るか探しませんと…」

「イヤな事言うなよ…」


とは言ったものの、水無しで八日…コレは流石に大人なら何とかなるけど、子供…特に赤ん坊とか居たら…考えたくも無いな…


「朔夜、村の中央付近に行ってくれ!!」

「はい。」


と、バスは指示通りの場所に来たけど…やはり人っ子一人見当たらない…


「勘兵衛、みんなを連れて端から端まで人が居ないか、確認してくれ!!」

「はっ!!手分けして行くぞ!!」

「「「はっ!!」」」


と、勘兵衛達四人が四方に散り、オレはバスが停まった側に有った井戸を確認してみる…


「あちゃぁ…見事に枯れてるなぁ…」


オレは井戸を見たまんまの感想しか出て来なかった。

その時、近くにある、この辺では一番大きな家から女性が出て来た。歳の頃なら三十くらいか?下腹がぽっこり出ているから妊婦さんかな?ガリガリに痩せ細ってるよ…ギリギリ生きてるって感じだ。


「アンタ…何モンだい?見ての通り、この村には盗るモノは何も無いよ?」

「あ、オレは…」


総大名だなんて言ったら混乱させるかな?


「…総大名様からこの村の窮地を救う様に言われて来た松岡ってチンケな役人ですよ。」

「はっ!!吐くんならもっとマトモなウソを言いな!!この国の役人や国王が、こんな村の窮地なんか気にするワケ無いんだ!!どぉせ、盗賊とかの仲間なんだろ!?もし、本当だとしても幻でしか無いよ!!」


うっわぁ〜…オレ、信用されてねぇなぁ…何でだよ?ま、顔も知らない人を信用とか出来ないよな?


「そぉですね…幻かも知れませんね…そぉだ!!幻なら、コレは飲めるでしょ?毒とかぢゃ無いですから、試してみて下さい。」


と、来る途中で作った、水筒型の法具の一つを、懐から取り出し、少し傾け、水を出してやる。

彼女はソレに触れ、


「コレって…水なのかい!?」

「はい、そぉですよ。」


オレが応えた瞬間、流していた水に、器状にした手で掬い、そのまま喉に流し込み出した。


「あっ!!慌てずにゆっくり飲んで下さいね?むせたりしたら大変ですから。」


彼女は一心不乱にコクコクと飲み続ける。一りったーくらい飲んで、


「ぷはぁ〜!!何だいこれは!?こんな美味しい水は初めてだよ!!あっ!!そっか…コレは夢なんだ!!幻なんだ!!死ぬ前に水が飲みたかったから、その幻を見てるんだ!!」

「幻…ですか?」

「そぉだよ!!そぉでなきゃ、こんな造形の壊れた人間がこの世に居るハズ無いぢゃ無いか!!」


オレはその言葉を聞いた瞬間、思わず水筒型法具を取り落とし、挫折ポーズを取ってしまった…


「ぞぉけいのこわれたにんげん…このよにいるはずない…」


オレは、彼女の言葉を反芻しだした…いや、ホントあの時はかなりショックを受けたね!!

ソレを見た朔夜が、オレを幸せな膨らみに抱き止めてくれた。


「鑑連様!?大丈夫ですか!?」


近くで叫んでいるのに、遠くに聞こえる…


「うん…おれは、このよにいるはずもない、ぞうけいのこわれたにんげんだから、だいじょぉぶ…」

「全然大丈夫ぢゃ無いですか!!ほら立てますか?」

「うん、たてるけど、たちなおれないかも…」


いつに無く弱気な事を言うオレに、朔夜はかなり心を痛めていたと思う…その証拠に、朔夜はオレが水を与えた女性を射殺さんばかりに睨み付けていた…あの時ってこんな感じだったんだなぁ…オレの言葉、ひらがなになって無いか?


「はい、大丈夫ですよ。私達が着いてますからねぇ…さ、鑑連様は車に乗って、莉緒さんと仲良くしましょぉねぇ。」

「うん…りおちゃんとなかよくしとく…」


と、朔夜にバスに乗せて貰い、莉緒に介抱されだした。

式、法具作りの疲れか、心が折れたからなのか、オレは莉緒に抱き締められたまま眠っていた様だ…


「ん…ん、ん…ん〜!!」

「あら?殿様、お目醒めですか?」


頭の上から莉緒の声が聞こえて来た。


「ん?あぁ…寝てたみたいだな…どの位寝てた?」

「四半刻でしょぉか?」


四半刻しはんとき大体三十分だな…


「そか…村の様子はどぉだ?」

「はい、殿様が女性にお水を飲ませたあと、あの家から何人も出て来て、朔夜様がお水をお与えになっておられましたよ。」

「そぉか…で、他は?」

「はい、まだ何も御座いませんわ。」

「解った。」


今の状況を聞いて、オレは外に出てみる。


「朔夜、変わるよ。」

「えっ?もぉ大丈夫なのですか?」

「大丈夫?何が?」

「あ、いえ、大丈夫なら良いのですよ。」


ニコニコしながらオレに答えてくれるけど、何だろぉ?


「さ、みんな、心行くまで水を飲んでくれ。」


オレが酌をして、村の人達に水を振る舞う。みんな久々の水だから勢いがすごいな…


「水はたんまりあるから、慌てずにゆっくり順番に飲んでくれ!!」


と、勘兵衛達が戻るまでソレを続けた。

何か設定上で質問等ありましたら感想欄にお願いします。

質問はユーザー名を伏せて後書きでお応えします。


お時間がありましたらもう一つの作品「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」も合わせてお読みください。

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