第四十七話 久々の村の記憶
予定より大分流れが…
なんでか尻尾が増えてたなぁ…
買い物も終わり、明日は里帰り、椿も当然の様に着いて来る。道雪も着いて来た。
「殿をお守りするのですから、当然です。」
との事らしい…
住む場所はどぉするんだろ?
治療の終わった女性達はそのまま謁見殿の保全に努めるらしい。
途中関所で秀成が出て来て、椿と道雪がどんな人物か聞かれたが、あの時みたいないざこざは無く、すんなり通れた。
「鑑連様も隅に置ませぬなぁ。」
と笑われた…解せぬ!!
ソレから暫くして村に着く。
そのまま車を降り、紅葉の手を引き車から降ろす。何故か椿も同じ事を求める。まぁしてあげるけど…
荷物を運び込み、一息入れる。
「あ、紅葉、ちょっと良い?」
「どぉしたかや?」
「ちょっと三重さんトコに行きたいんだけど…良いかな?」
「なんでかや?」
「帰って来た挨拶と、最初こっちに来た時にお世話になったから、その御礼もしたいし…」
「ソレならわっちも行くやよ!!」
オレの腕に絡み着く紅葉。ぽにょぽにょが当たります。
ソレを見ていた椿が反対の腕に絡み着いて来て、
「私も行く!!」
反対側もぽにょぽにょが当たります。なんなんでしょ?
少し三人で歩くと目的地に着く。
「ごめんくださぁい!!」
訪問の挨拶をする。
「はぁい!!」
中から返事がする。
とたとたとた、足音がして戸が開き、千代ちゃんが出迎えてくれる。
「あ、お兄さんだぁ!!」
言うが早いか、そのまま抱き着かれた。
紅葉は予想してたのか受け流すが、椿は…見なかった事にする。こえぇよ…子供にヤキモチとか…
「やぁ、千代ちゃん、良い娘にしてたかな?」
「うん!!」
元気に返事をする少女の頭を撫でる。
アレ?尻尾?なんで二本?
ま、いっか…
「三重さんも居るかな?」
「居るよ!!お母さぁん!!村長様とお兄さんと知らないお姉さんが来たよぉ〜!!」
大きな声で叫ぶと、奥から飛び切りの美女が現れた…三重さんだ!!大人の色気スゲぇな!!
「三重さん、ご無沙汰しています。」
オレは頭を下げて挨拶する。
「はい鑑連さんもお元気そうで何よりです。
立ち話もなんですからぞぉぞ中にお入り下さい。」
オレ達は鯛生家に招き入れられた。
「いやぁ、鯛生家を離れて、一度も挨拶に来れなくて、申し訳ありません。」
「まぁまぁ、そんな事、気にしなくて良いですのに。」
「いやいや、礼儀知らずにはなりたく無いですから…」
「まぁまぁ、やはり、しっかりした人でしたのですね。」
うおっ!?美女の不意打ち笑顔!!背後からの殺気は無視な方向で!!
「ソレから…コレは御礼とお土産を兼ねて申し訳無いですが…」
言って三重さんと千代ちゃんに簪の入った箱を渡す。
「開けても良い!?」
千代ちゃんがはしゃぐ。
「どぉぞ。」
にこやかに応える。
箱を開けて…
「わぁ、凄く綺麗!!」
簪を見てはしゃぐ。
「お兄さん、着けて!!」
「はいはい。」
簪を着けてあげる。
「似合う?」
「凄く綺麗だよ。」
なんか一瞬、女の顔にならなかったか!?
今は少女特有の満面の笑顔だが…
「鑑連さん、其方の方は初めての方ですが、紹介して頂けますか?」
三重さんとオレは椿を見遣る。
「彼女は…同郷の娘で椿と言いまして、京で偶然再開しまして、行く当ても無いので一緒に連れて来てしまいまして…そのぉ…」
「あらあら…それでも姉上が平気と云うなら…それはそれで…」
意味有り気な視線を紅葉に向ける三重さん。
「って姉上!?」
「なんぢゃ?聞いておらなんだかや?」
「お母さんは村長様の妹なんだよ。」
美少女が美女のお姉さん!?
なんだとぉ!?
オレと椿は目が点になり暫くたちなおれなかった…不甲斐ない。
「えと…彼女はオレと同郷でして、行くあてもなく…」
オレが言い淀んでいると、
「男の少ない現状仕方ないやよ。」
直球だった…
「あらあら、まぁまぁ。姉上がソレで良いなら何も申しませんが…」
「うむ、わっちと椿はしまいの契りも交わしたやよ。」
「まぁ!!鑑連さんも励んだのですね。」
なんて笑顔でなんて事を!?
「あ…え…つ、椿です。よろしくお願いします。」
テンパった椿はただの挨拶をするのがやっとだった。
「所で、千代ちゃんの尻尾ですが…」
「何でか二本に増えたんだよ。」
「血筋なんでしょうね。」
なんだろ?紅葉も三重さんも千代ちゃんもニコニコだが…気にしたら負けかな?
その後も三重さんの口撃が続いた。
まぢ疲れたよ…
なんとかその場を切り抜けて三重さん宅をお暇する事に成功した。
美女って恐ろしい…
「相変わらずやよ、三重ちゃんは。」
「あんな怖い人だったのかぁ…」
「三重ちゃんはわっちより策士やよ?」
「だったらなんで村に置いて行ったんだ!?」
「千代の面倒は誰がみるかや?」
「鯛生さんは?」
「アレには仕事があるやよ。」
「女官さんは?」
「わっちの姪やよ?甘やかすに決まってるやよ?ワガママに育てるのはダメやよ。」
「したらこの状態が良いって事か…」
「そぉ云う事やよ。」
「あ…あの!!」
いきなり大声で声を出す椿、どした?
「なにかや?」
「紅葉さんは、いったいお幾つなんですか!?あの三重さんって云う方の姉上って…」
「ソレは聞かないのが礼儀やよ。」
「そ…そぉですね…すみません。」
少し、しゅんとする。
オレは椿の肩を叩き慰める。
「世の中気にしたら負けって事が結構あるんだよ。」
コレで納得してくれ。
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お時間ありましたらもう一つの作品「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」もお読みください。




