第四百七十話 決着の記憶
まさか女の子だったとは…しかもオレっ娘だったとは…
凱旋って感じかなぁ…
「うわぁ〜!!止めろぉ!!」
敵陣から情け無い悲鳴が上がる。恐らくはクイ・サホン…風牙がバカ王を殺しにかかったか?
オレ達はその現場に行く。
ちょうどその時、すぱん!!っと、バカ王のクビが飛んだ。
どっさり返り血を浴びた風牙…クイ・サホンはオレ達の前に来て、片膝を着き、
「約定果たしまして御座います。」
と、丁寧に挨拶してくれた。但し、じじぃに向かって…
「ん?何の話ぢゃ?」
「はい?」
「「………………??」
二人は互いに顔を見合わせ、先に口を開いたのはクイ・サホンだった。
「あの…ラナーの王では?」
と、問いかけていた。なるほど、風格からして、じじぃは確かにそんな風格があるよな…めっちゃ強いし…
「ワシはガシの総督をしておる子安遥仁と云うんぢゃが?ほれ、ラナーの総大名はそこの小僧ぢゃぞ?更に云えばこの中での一番位の高いヤツもアヤツぢゃぞ?」
ひゅ〜…一陣のそよ風が土埃を巻き上げ、静寂をより一層高める。
「えっと…そこの若武者が、ラナーの?」
「うむ、一番偉いヤツぢゃな。」
と、じじぃとサホンがオレを見る…
「ん〜…まぁ、そんな感じらしいぞ。」
オレはそぉ言ったのだが、
「こんな二十かそこらの小僧が一番位が高いのですか!?」
サホンの疑問も最もだけど、その場に居るじじぃ、道雪、椿は首肯して応え、
「ま、まぁ…人は見かけに拠らないと云う言葉もあるぞ。」
「うむうむ、信じられん気持ちはよぉ解る。」
「確かに品格とか全然無いもんねぇ…」
と、道雪、じじぃ、椿と好き勝手言いやがって…
「仕方無いだろ?オレ自身押し付けられた立場なんだから…」
と、オレが応えた所でサホンの思考も戻ったみたいだが…
「それは失礼しました。願わくば、民衆、特に西側の民衆に害を及ばさない事をお願い申し上げます。」
と、もぉオレの立場を受け入れて、考えない道を選び、願い事を申し出て来た…しかし、西側だけかよ!?
「まぁ、ソレは後で話すとして、戦の終息を知らせなきゃな。」
と、オレが言うと、道雪がバカ王の首を持ち、まだ争っている所に走る。
道雪に拠り戦の終わりが告げられた後、オレは兼光に連絡をする。
『どぉした何かあったか!?』
電話をかけたら、すぐ様兼光が出た。
「あぁ、こっちは全部片付いたんだけだ、そっちは被害は無いか?」
と、状況説明をした。
『うむ、コッチは特に何も無いのぢゃが…』
「どぉした!?」
『鑑連様の顔が早よぉ見たいぞ!!いつまで待たせよる?』
何を考えてんだよまったく…
「そぉか…うん、コッチに来てくれるか?船番を数人残して、コッチに来てくれ。」
『了解なのぢゃ!!』
と、電話を切り、被害状況を、確認する。
怪我人こそ十人程出てはいたけど、死者は居なかった…リーシの兵も、銃撃以外の死者は無く、全員戦闘不能な態度の怪我で、全員狐人族の女官さんや巫女さん達に治療して貰う。
「んな!?何だこりゃぁ!?」
「あのね大怪我が…!?」
「斬れた腕がくっ付いた!?」
と、かなり驚かれた。
その光景を見ていたサホンは、
「なるほど…自身を過信し過ぎていました…今回、戦をするべきでは無かったのですね…」
「まぁ、そぉ云う事かな…戦なんて、勝てる見込みが有っても本来ならするべきぢゃ無い、絶対後で手痛いしっぺ返しが有るんだからな…」
「そぉですか…肝に銘じておきます。」
と、サホンと話し、
「怪我が治った者達は、大きな穴を掘り、死体を焼却しろ!!放置していたら腐って、病気を撒き散らすぞ!!」
と、七郎次が指示を出し、リーシ兵に死体の処理を命じていた。
ラナーのみんなもソレを手助けする。穴掘りは二時間程で終わり、そこに火を放つ。
最後の仕上げはリーシの兵十人程に任せ、オレ達は新都に行く。
新都の手前で、ほぼ全員バスを降り、先頭を儀作に任せる。
「…はっ!!その大役見事果たしてご覧に入れます!!」
と、オレに膝を着いて頭を下げる。
儀作はバカ王の首を布に包み、長い木に括り付け、旗手の如く掲げて新都に先頭で入って行く。
その状況を、前もってリーシの兵が住民に知らせており、城までは道の両端に見物人が居た。
オレ達は、兵列の真ん中辺りで、バカ王の乗って居た車の荷台に乗り、凱旋さながらだ。
石を投げ付けられたり、斬り込んでくるヤツ凱旋居るかと思ったんだが、ソレも無かった。逆に大歓声と拍手で迎えられる始末だ…
サホン曰く、
「住民は重税に喘いでいましたから…」
だそぉだ。今後の賠償金やなんかを考えたら大事になるんだけどなぁ…
ま、圧政が無くなるだけでも良しとするか…って感じかな?
城の前まで来ると、一人の美少女が片膝を着き、オレ達を出迎えてくれた。
「リーシ王国初代王妃、クミンと申します。この度の戦勝を祝い、この首献上に上がりました。」
と…イヤイヤ!!要らないから!!
「今はまだその首は預けておきますよ。暫くして沙汰を言い渡しますので、ソレまでは綺麗にしておいて下さい。」
と、オレの表情を読み取ったのか、椿が荷台から降りて、クミンの手を取り立たせていた。
出来た奥さんで嬉しいな。
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お時間がありましたらもう一つの作品「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」も合わせてお読みください。




